メルヘンクラブ (宝島社文庫 C さ 2-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796671989

感想・レビュー・書評

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  • 大学事務で働くマナベが学生に間違えられたまま入会した思い通りの夢を見ることを目的としたサークルで大学生の男女五人に混ざり過ごす。映画館のバイトで出会った忘れられない元彼のタケヲの思い出の夢を見る日々。隅々まで満ち満ちている気だるさの説得力と鮮烈さ。サークルの終わりと共に夜明け的に少し希望が覗いた。

  • 人は全てYESで答えると、それをYESとは取らない。
    生きて、生きる。

    簡単なようで、なかなか上手くはいかないよね。

  • 男依存のメンヘラの気持ち

  • 人はみな楽しかった思い出を糧に生きている。
    だから、それは失われてしまったとしても、何度だって思い出せばいいし、擦り切れるまで再生すればいい。
    擦り切れてしまったとしても、次の楽しいことがやってきたり、もうその失われたものは「楽しいこと」ではなくなったりするようになっているから。

  • コンプレックスとの葛藤の仕方も人それぞれ。
    お話の中に出てくる登場人物が抱えるコンプレックスがベタなのが多くて、
    もうちょっと複雑なのがあっても良かったんじゃないかとも思った。
    さとうさくらの作品には後味の悪さの中にも共感できる部分を求める自分がいるのかもしれない。

  • なんか・・・軽いです。。
    うーん、主人公の気持ちがわからない。
    でも気持ち悪いから読み切りました(>_<)笑

  • 世間にうまく馴染めず、主張すべき思いもなく、なんとなく周りに合わせて生きてきた、25歳の地味でおとなしい女性が主人公です。普段から感情を表に出すこともなく、世間との付き合いをわずらわしく思いつつ、波風が立たない程度に、流されるように生きています。初めて自分のことを理解してくれた、さりげなく優しかった恋人と別れてからは、自暴自棄になってさらに荒んだ暮らしをしていますが、彼女は現実逃避をしながら、不健康で堕落した生活に安らぎを覚えていたのかも知れませんネ。が、その一方で主人公は、かつてのように引きこもりになることを怖れ、部屋の中をいつもキレイにしています。
    〝メルヘンクラブ〟という妙なサークルは、大学の図書館の薄暗い書庫で勝手に眠って、自分の思い通りの夢を見るというだけの風変わりなものです。恋人との日々が忘れられない主人公は、学生でもないのになんとなく書庫へ通うようになりますが、夢の中の夢のような出来事は、しょせん夢でしかありませんでした。過去の想い出には満たされるのに、夢は虚しいものでしかなかったのです。
    この小説は、自信を喪失したり、コンプレックスを抱えたりして、世の中にうまく溶け込めない屈折した若者たちの姿を描いていますが、けれど彼ら、彼女らは、けして虚無的で退廃的な人たちではありません。生きていれば、誰もが漠然とした不安や悲しみを抱えているものです。そのことに気づいていながら知らんぷりを決め込むか、それともきちんと自覚してクタクタになりながら日々を送るか・・・・主人公も、そして彼女をとりまく若者たちも、きっと後者だったのでしょうネ。

  • 「スイッチ」の時はどこか共感出来るものがあると感じたけど、今回は共感するどころか理解も出来ない。
    主人公や周囲の友達、職場の同僚達の姿は、読んでいてどこか腹立たしい。

    淡々とした展開に苛々し、ラストに皆が手をつないで眠ろうとする場面には正直引いた。さむい。

  • 主人公の適当っぷりが素晴らしい.
    あからさまなハッピーエンドで、もやっとした.

  • サクサク読めたということで3評価。
    初めての作家さんでしたが、ちょっと文章が幼い??
    読み応えはありませんでした。
    心にも残らなかったなぁ。
    あんなに引きずってたタケヲを急に吹っ切れていくもの??

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