屋上ミサイル (下) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-2)
- 宝島社 (2010年2月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796675635
感想・レビュー・書評
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某国の大統領がテロリストに拉致され、弾道ミサイルの発射スイッチがある軍事施設に監禁された。でもみんな、まだどこか他人事のような、現実感のないような気持ちで、遠くから騒いでいる。
そんな中、デザインコースの課題として、絵を描くために屋上に上がった主人公は、金髪リーゼントという、いかにも不良然とした同級生・国重をはじめ、ちょっとヘンテコな連中に遭遇する。最初はちょっと警戒した主人公だったが、話をしてみると、かれらはなかなか面白いやつらだった。そんな中、国重がおもむろに言った。「今日から俺たちは屋上部だ」
屋上部の活動内容は、屋上の平和を守ること。世界が弾道ミサイルの脅威に怯えて固唾を呑んで事態を見守る中、屋上部の四人は屋上の平和を守るため、という名目のもとに、好奇心から身の回りの奇妙な事件に首を突っ込み始めるが……
さわやか! 心あたたまるエピソードやユーモア、ほのかーな恋愛模様、起伏に飛んだ盛り上がる展開、痛快でさわやかなキャラクターたちと、わくわくしながら読める、極上のエンターテイメント作品でした。
薦めていただいたときに、伊坂幸太郎さんの影響が強いと聞いていたのですが、たしかになあ、と思いました。セリフ回しや文体がそっくりだし、用意された展開(劇画的というか、フィクション色の濃さ)、伏線の使い方なんかにも、色濃い影響を感じます。でも、キャラクター性だったり、テーマだったりという面で、伊坂さんの作品とはまた違う種類のよさがあるように思いました。
というかキャラクターがすごく好き。いいなあ国枝。いいなあ沢木。
読んでいてすごく楽しかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんか無理矢理の偶然ばっかりのエンタメ的な感じ。
ありえないことが続いたり繋がったり。
所々の言い回しが気持ち悪くて、すべってて、寒くて。
薄い本やけど読みにくかった -
摂南大学図書館OPACへ⇒https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99203885
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ありえないけど高校生楽しそう!
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ミサイルは拍子抜けしたわw 都合が良すぎるけどすごい考えられてもいるなーと。 どのみち青春って良いなと思ってしまうおばさんには違いない←
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屋上ミサイル(上)の続き。
上巻に出てきたさまざまな出来事に加え、どんどん現実離れした事件が起こっていく。
それが、偶然によってつながっていき、物語の伏線が次々とわかっていく爽快さは言葉にできない。
ただ、その偶然さはあり得ない展開過ぎて、ご都合主義、と批判されるらしい。
高校生が拳銃を拾ったり、殺し屋に会ったりなどあり得ない展開のミステリーが嫌いな人はやめといた方がいいかも。
また、いくつかの伏線は意外さより予想通りなところがあり、最後に驚きっていうのは大きくはなかったので☆4つ。
でも、笑える展開なので読んで損はないです。 -
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忘れ物、落し物、ご都合主義、全然オッケー!
爽快感バツグンの青春ミステリ。
こんなこのミスもありだなぁと。
個人的には主人公の弟、将来のロックスターがお気に入り。
情熱や想いだけで物事はそうそう変わらないけれど、
それを信じて突き進む若者が好き。 -
アメリカ大統領が人質にとられ基地内にテロリストにより監禁されて核ミサイルの脅威に脅える日本の中で、
高校の屋上に集う高校生4人は、屋上部を設立。
屋上の平穏への脅威に対抗するために、行動を開始する。
人殺しと思しき被害者の名前が書かれた殺害現場の写真。
喫茶店で見つけた拳銃。人を裁くという神がいるというトンネル。
弟が襲撃された事件。陸上部のアイドルへのストーカー。
殺人に、恋に、ロックに、麻薬に。
とにかく色々なことを詰め込んだ、ある意味ハチャメチャなお話です。ご都合主義ともいえる展開も多いですが、
とにかくさくさく読めます。
上下巻にしなくてもいいじゃないかという厚さでした。 -
上手くもないのだが、伏線の回収はしっかりとしている。キャラ立ちもやはり、魅力的。だけど、伊坂幸太郎のような爆発力のある、穏やかさが欠けている気がする。予定調和的な物語の収束も気になった。これだけ登場人物が生き生きとしていて、バランス感覚に富んでいるのであれば、物語の進むべく道へと進んでいってもよかったかなと。なんなら、最後にミサイルが降ってきてもいい。その間際ですら、きっとこの登場人物たちは輝くはずなんだと思った。