奇跡は起こせる わが子を救うため、新薬開発に挑戦したビジネスマン (宝島社文庫)
- 宝島社 (2010年7月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796677844
作品紹介・あらすじ
4万人に1人しか発症しないといわれるポンペ病は、筋肉が衰え成人するまでに死に至るという難病。遺伝性の先天代謝異常であるこの病気には治療薬がない。ポンペ病と診断された2人のわが子を救うため、ジョンはすべてを捨てて未知の医療界に飛び込んだ。新薬を開発するために-。バイオテック・ベンチャーを立ち上げ、自らの力で奇跡を起こした男の半生と、家族の絆を綴った感涙の手記。
感想・レビュー・書評
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映画の原作、ではなくて主人公である父の手記。
障害があるのに、あるからこそ「どこの家族ともかわらない」家族の交流。
難病の子供の寿命への期待と現実への「折り合い」という所が興味深かった。
また、ベンチャーを立ち上げた時には参加した会のクリストファーリーヴの基調講演も知れて良かった。
何を言えば、原作のはどうか解らないけれど翻訳の文章がくだけてるというか幼い。深刻さを避けてるのかもしれないけど弁護士でHBSでMBAを取った人の文章には思えない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お友達の積読本から拝借した一作。
感想というより、読了後の自分のためのメモとして記します。作品からの引用ではありません。
アメリカ社会は寄付で成り立っている、日本はそうではない、という説は正しいかもしれないと思った。
「君たちはどう生きるか」を読んだ直後ということもあり、病気を患っている人、彼らと共に今この瞬間を闘っている人達が、私達の未来を作っている生産者であり、未来の医療への貢献という観点から、わたしは全くの消費者であると理解した。
一見して健康な私の遺伝子も、少なくとも10個は変異している。
希少疾患は、ある意味、希少ではない。
以上がメモです。
自分が書店で手に取る類いの作品では無かったこともあり、偶然が重なってお友達から借りることが出来たこと、この本との縁に感謝です。書籍の評価は芳しくないようですが、1ヶ月間ほど積読した後の読了を迎えて思うのは、読まずに返すことにならなくて良かった、です。 -
良いことだけ考える
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「小さな命が呼ぶとき」という映画のモデルとなった父親の自伝的エッセイ。もし家族が極めつけの困難に陥ったときに、本当にここまでベターな明日を信じて続けることができればすごいと思う。アメリカ的な一種の価値観を見た気がします。
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何が良いって、この本の中に悲観的な空気が漂っていないのが良い。
薬は絶対ではないけれど、でも希望ではあるんだね。
この本は最初の酵素が開発された後の話だったけれど、次はこの前作(?)である開発中の話を読みたい。 -
2010-9-6 読了 自伝。創薬。
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読みにくい!
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自分も映画原作と勘違いして購入。実際は主役の自伝というか、回想録で、別の方が書かれているようにエピソードが時系列で書かれているわけではないので、実際にどのような苦労されたのかなどが見えにくい。
映画を観た人や原作となったノンフィクションを読んだ人を読者に想定しているので、僕のように予備知識が無い人間にはちょっとつらかった。(時系列に書かれていないのは映画の原作を書かれた方への遠慮があるのかも。おそらく内容の重複を避けたのだ。)それでも著者の家族の思い、子供達の前向きな姿勢に目がうるうるする。
この著者の医学、科学そして経済のあるべき姿への信頼、ゆるぎない考え方に触れられて読む価値のあった一冊と思う。アメリカ人の典型という言い方はしたくないし、実際、違うと思うが、今までのアメリカを支えてきた人々のある理想像がここにあるのだと思う。実際、映画とその原作を読んでもう一度読み返してみよう。 -
映画「小さな命が呼ぶとき」の主人公(父親)の手記。書店で飛びつくようにして買ったけど、3分の1まで読んだところで断念。話があちこち散らばってて読みづらいし、日本語訳があまり洗練されていない…。映画は観たいのに原作(に近いもの)が読めなくて残念。プロのライターが書いた別バージョンがあるらしいのだけど、未訳なのかな。断捨離本。