名もなき受刑者たちへ 「黒羽刑務所 16工場」体験記 (宝島SUGOI文庫) (宝島SUGOI文庫 A ほ 1-1)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796678599

感想・レビュー・書評

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  • 本間龍『名もなき受刑者たちへ 「黒羽刑務所 16工場」体験記』宝島SUGOI文庫。

    今から12年前に刊行された文庫本。古本屋の100円コーナーで購入。今から12年前だと230ページ位の厚さの文庫は500円程度で購入出来たのか。今だと700円位はするだろう。

    元受刑者が描く栃木県『黒羽刑務所第16工場』の実態。時にユーモラスで、時に社会問題に言及する形で描かれる刑務所の生活。

    詐欺罪で逮捕された著者は関東圏最大の初犯刑務所『黒羽刑務所』に収監される。その中でも著者が回された16工場にはボケの進んだ高齢者、障害者、オカマが多く、彼らは助け合いながら服役していた。そんな彼らを補助する役目の用務者となった著者が描く刑務所の人間模様。

    本体価格457円(古本100円)
    ★★★

  • オカマちゃんの項に惹かれて手にした一冊。高齢者、障害者、オカマさんの助け合いながら服役する16工場。用務者として彼らを補助するお勤めを果たした著者の問題提起に、無所内で介護スキルをつけさせて出所後再犯しそうな行き場のない彼らを世話する施設にすれば?と感じたり。通常の福祉も手が足りてないのに、そっちまで目を向けるのは難しいような…と思いながら、自分も未来は分からないのだからと気を引き締めました。

  • 作者が刑務所へ服役していた際の体験記。
    作者の入っていた所は、高齢者や障害者、オカマといった処遇不適格者ばかりだったという。
    そんな彼らへの治療というものはされず、刑期が終われば出所していく。
    だが、彼らの中には身内も引き取り手もいない者が多く、仕方なく再犯に及ぶ者も少なくないという。
    そんな、現在の刑務所の在り方や出所者の就職等、社会復帰への問題点が記されている。

    2014.4.12

  • ■書名

    書名:名もなき受刑者たちへ 「黒羽刑務所 16工場」体験記
    著者:本間 龍

    ■概要

    詐欺罪で逮捕された著者が入れられたのは、栃木県の「黒羽刑務所
    第16工場」。どんな恐ろしいところかと思いきや、なんとそこでは
    高齢者、障害者、オカマが助け合いながら服役していた。そんな私
    に言い渡された役目は「用務者」。彼らを補助することが私の“お
    勤め”だったのだ。愛すべき仲間との日々。そして、彼らを待ち受
    ける未来とは…!?“社会の縮図”とも言われる刑務所の実態を元受
    刑者が描く。
    (From amazon)

    ■感想

    「自分たちは犯罪者」という視点が、ごっそり抜けている本。
    基本的には、その視点が抜けたまま、刑務所の中のルール、設備に
    文句を言うだけの本。

    もともと精神疾患を持っている方や、痴呆症は、まだ多少理解でき
    るが、それ以外は、ただの犯罪者であり、そこに同情の余地は必要
    ない。
    そもそも、人の税金で暮らしているだけありがたいと思わないと
    おかしい。人に迷惑をかけ、人の金で暮らし、文句を言う。
    それは、ゴミ以外の何者でもない。

    この著者は、完ぺき自分犯罪者でも許されて社会復帰してます。偉い
    でしょ?という空気が全編に出ている。
    偉くもなんともない。


    自分達は犯罪者。この視点が抜けているこういう本は、ただの自慢
    話(しかも自分より下に見ている人を笑いものにするだけ)に終始する。

    こんなの読みたければ、私みたいに、絶対、中古店で買う事。
    著者に金を出すのはばかばかしい。

    ■気になった点

    特になし。

  • 薄い

  • 老人オカマ障害者用の刑務所体験記ですが、内容よりむしろこの人前科者なのにそれを逆手にとって刑務所体験作家として自分売って、うまく世の中で立ち回ってるのが失敗に厳しい日本のなかで珍しいなって所に関心がいってました。

  • とてもやりきれない思いで読んでいました。
    この著者はもとより塀の中の人たちのずるがしこさや、処世術だといわんばかりのウソつきぶりには辟易しました。
    また、自分のやったことを「悪いこと」と思っていない人々が、更正しないまま社会に戻ってきていること。
    え、まじで?ホントに?それでいいの??
    と複雑な思いでした。
    犯した罪を償うために刑務所で服役するのに、保身ばかり考えて行動している著者は、全うに生きている人から見たらまったくほめられたものではないけれど、「暴露」という観点からは、なかなか表に出てこない貴重な情報をありがとうと伝えたい。

  • 面白く、やがて悲しき意外な内容でした
    こんなところにも、深刻な医療問題があったのか

  • <>私的にあまりにタイムリーな本だったので購入読了。良くも悪くも‥ノンフィクションと言うよりは体験記ってかんじだった。

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著者プロフィール

1962年生まれ。著述家。1989年、博報堂に入社。2006年に退社するまで営業を担当。その経験をもとに、広告が政治や社会に与える影響、メディアとの癒着などについて追及。原発安全神話がいかにできあがったのかを一連の書籍で明らかにした。最近は、憲法改正の国民投票法に与える広告の影響力について調べ、発表している。著書に『原発広告』『原発広告と地方紙』(ともに亜紀書房)、『原発プロパガンダ』(岩波新書)、『メディアに操作される憲法改正国民投票』(岩波ブックレット)、『広告が憲法を殺す日』(集英社新書、共著)ほか。

「2021年 『東京五輪の大罪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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