賢い大家さんだけが知っている! 不動産経営の常識・裏ワザ・隠しワザ
- ソフトバンククリエイティブ (2006年3月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797334593
感想・レビュー・書評
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第4章は、多くの不動産投資本には書かれていないが最低限知っておくべき建築・不動産に関する知識なので、読んでおいたほうが良いと思う。
ちなみにタイトルにあるような裏ワザや隠しワザは見当たらなかった。
また、消費税率引き上げ、自動販売機スキーム(第7章ガイド40)の封じ込め、物納制度の変更等、税制改正には注意が必要である。
第5章に書かれている以下の主張には完全に同意する。
・リフォームとは追加投資。投資であれば利回りを意識すべし
・新しいものに交換しているということ自体に価値があるのは1番安いグレードで十分
・かけたコストに対して、リターンがどれだけあるかを把握することが大事
第6章に書かれている以下の主張には完全に同意する。
・買う側として気になる点は売るときのデメリットになる
・購入時に、建築図面や仕様書などもらえる資料はすべてもらっておく
・入居時の審査を厳しくして、家賃を滞納するような人をなるべく排除する
・礼金・敷金を取らないと入居者の質が悪くなる
【疑問点1】
著者の、キャッシュフローが大事という意見には賛成だが、
55ページで、“通帳を見ているときのお金の感覚と、実際のキャッシュフローとの間にズレが生じていることもあります。”とある。預金以外の現金等がなければ、通帳の残高とキャッシュフロー上の現金等残高は一致するので、なぜこう書かれているのか不明。
【疑問点2】
177ページに“自分で入居者を見つけたら大家側と入居者側から、通常、手数料として家賃の1ヵ月分ずつ、計2ヵ月分の報酬が入ります”とある。
賃貸借の媒介で受け取ることができる報酬額の合計は賃料の1ヶ月分以内でなければならないと報酬告示第四に定められているのだが、なぜこう書かれているのか不明。
(入居者から1ヵ月分の手数料をもらい、大家側からAD(広告費)として1ヵ月分もらうのが普通だと言いたいのだろうか?)
ただ、不動産関連の上場企業役員という著者の経歴を見て愕然とした。
【疑問点3】
231ページに“財産が1億円を超えているとすれば
これを10年繰り返せば、すべての財産を40%より低い税率で移転できてしまいます。”とある。
毎年600万円ずつ5人に1贈与するなら、4年ですべて移転できるのだが、なぜこう書かれているのか不明。また、相続税には基礎控除(2006年当時なら5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)があるので、財産1億円分は相続税がかからず、毎年600万円も贈与することでむしろ贈与税のみ課税されてしまう。
【疑問点4】
250ページで“物納の場合は税金を取られないので1億円を納税できましたが、売却すると所得税を差し引いて8000万円しか納税に当てられないのです。”とある。
土地の譲渡に対する税金は、譲渡価額ではなく、取得費等を差し引いた譲渡所得金額に税率を乗じて求めるので、単純に20%もの差は生じないので、なぜこう書かれているのか不明。
また、所得税とあるが、正しくは所得税+住民税である点も一応指摘しておきたい。
【その他】
その他の小さな疑問点で特に気になったのは、以下の3点。
・接道4m以上でないと共同住宅が建てられないと書かれている
→それは条例による制限なので、自治体によって異なるのでは。
・火災保険が問題となるのは分損した場合と書かれている
→問題となるのは分損だからではなく、契約している保険金額<損害額の場合では。
・逓増定期保険について全額経費化できると書かれている
→2006年当時の処理がわからないが、当時から、満期時の年齢等に基づき一部資産計上が要求されていたのでは。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2006年の本。図書館で借りた。大家さんを目指すか不動産経営者を目指すか、という書き出しにひかれて見たが、中身はどっちとも取れないテクニック本。ちょっと残念。
自分で掃除したり電球を替えたりせず管理会社に任せる、自分自身は情報収集や銀行交渉、税理士との打ち合わせだ、というのが年間3000万の家賃収入がある筆者らしいが、その割にはオークションで照明を買うとかリフォームテクニックが小さい。3000万のうち、ローン返却額がかなりあるんじゃないか、と思ってしまう。自分のチームをリスト化するのはいい。仲介管理売却保険税金リフォーム建築融資。キャッシュフローの公式は税引き後利益−返済元金−減価償却費。中古耐用年数計算式は法定耐用年数−経過年数+経過年数×0.2。根抵当権と抵当権。同じ銀行と何回も付き合いたければ根抵当権設定。国交省サイトの有望事業探索システム。給与所得控除額の差。消費税還付のための自販機設置は知っていたが、分割申告とその後の免税事業者申請が必要。 -
2008/11/1 読了
購入予定 -
不動産によって自分が最終的にどうなりたいかというビジョンを持つ→年齢・社会的地位・年収など自分が置かれている現実を把握する→実効的な戦略を立てる、管理会社:管理手数料5〜10%・入居者斡旋1ケ月分、キャッシュフローは徐々に落ちてくるもの、新築の場合「付帯設備」で資産計上→償却は定率も可(建物は定額法)、3ケ月経っても買い付けがはいらないのは値付けが悪い、銀行の担保価値が高い物件は強気の値付けができる、長く付き合いたい銀行は根抵当で・どんどん物件を増やしていきたい人は抵当権を選択するとよい、売買価格より銀行の担保価値が低い物件には融資したがらない、新築を建てる場合銀行評価を聞いて木造・RCを選択する、個人では30年ローンも可能だが法人では通常15〜20年、アパマン経営に向いていない土地に建築すると後で痛い目に(立地を見る)、テナントは先に決めてから建築するのがベター、ハウスメーカーの収支表は話半分くらいで聞いて自分自身でマーケットを調査ニーズを把握すること、接道が4m未満だと共同住宅は建てられない、利害対立(大家vs店子)することろは不動産管理会社など第三者を立てるのがベター、新築ではあまり小さい部屋は作らず物のレイアウトを自由にできる間取りに、広めの間取りが良いので狭い2DKより広い1LDKが良い、デザイナーズなど住む人のことを考えていない物権は成約率も低く退去も早い→利回りの低下、不動産会社側からするとレスポンスが早くきちんと話ができる大家がベスト、中途半端にからむ大家は迷惑(まかせるなら完全にまかせるor全部自分でやる)、お金を出すことが必要であれば惜しまず迷わずパッと払う方がよい、ヒビ・シミだけでなく赤サビにも注意、アスベストは中古の鉄筋造が要注意・RC・木造にはほとんど使われていない、金利・人口減少などの状況がどう転んでも借り手がみつかり易い場所・物件を手に入れる事が大事、境界確認は重要、越境にも注意、購入時には建築図面・仕様書などもらえるものは全てもらっておく、消費の対象となる売上は店舗・事務所など住居以外の賃料・駐車場・自販機の売上で還付対象となる、相続対策の基本?評価の引き下げ?財産の移転?納税財産の確保、生前贈与は贈与を受けた個人単位での課税なので複数人に贈与でき総額でいくらになっても税率は一人一人の贈与された額に対して課税される、相続対策は?納税財産を確保して?財産を移転?最後に不動産を使って評価を下げる、畑・別荘地など優先順位の低い土地や時価が路線価を下回っている土地を物納用として確保しておく、相続税がかかるか微妙な人は財産移転や評価引き下げを優先する、物納の条件?現金で納められない?相続された土地である?担保がついていない、現預金は有価証券・保険など現金以外のものにしておく、時価より路線価が上回っている土地を物納が原則、これから物件を増やしたい人は相続対策で売却される郊外の評価の高い不動産を買い銀行への担保に利用していく戦略も、大事なのは何から何まで全て自分でやらず重要なところだけ自分で行い周りの人と協力して効率よくやること
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いろいろな裏ワザ・隠しワザがのっています。
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最近不動産投資に興味があるので買って読んでみた。
不動産経営をメインにして書かれているが、不動産投資を考えている人にも役立つ情報がここそことちりばめられている。
特に、キャッシュフローの考え方、リフォームによる資産価値・家賃UPの方法、住居人への対応方法、節税の仕方(法人化)などなど。 これから真剣に不動産投資をしようと考えている人にも役立つ本であるといえる。 -
年間家賃3000万。商社マンからの転身組の不動産経営者が、大家さんの悩みや不動産経営に不可欠な知識・見落としがちなポイントをお話します。アドバイザーとして頼りにして下さい。