神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 1 (GA文庫 さ 1-10)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797350579

作品紹介・あらすじ

「お前の歌に誘われて来た」12年前、孤児院の屋根で少年は赤い髪の精霊と出逢った。そして彼は願った、ずっと側にいて欲しいと。時は流れ、少年-タタラ・フォロンはトルバス神曲学院で学ぶ身となったのだが。「そんなの神曲じゃない!そんなくだらない音の羅列を得る為に私はお前と契約したんじゃないぞ!!」ようやく再会して一緒に暮らし始めた二人だったが、どうしてもフォロンはコーティカルテに神曲を奏でてやることができない。やがて彼女が出て行ってしまい…。ファン待望のクリムゾンシリーズ学生編、ついにスタート。

感想・レビュー・書評

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  • 庵野監督、島本和彦氏などの大阪芸術大学出身者とその友人関係で作成されている「ARIA」、「アスラクライン」、「かんなぎ」に続く、比売神を使った連作の4作目。(他に「神のみぞ知るセカイ」、「StarDriver輝きのタクト」、「異世界の聖機師物語」。派生で「フラクタル」、「おとめ妖怪ざくろ」、「化物語」などがある。)

    元々は、ゴジラの元ネタから派生した作品である。
    「ヒカルの碁」及び、その他。「ヒカルの碁」の佐為の神(藤原氏の神)の比売神をヒロインにしたシリーズのうちの一つ。
    モデルは、島本和彦氏の「逆境ナイン」を映画化した際のロケ地、三重県志摩市の神社の神。逆境ナインのプロデューサー、山際新平氏の地元、波切神社の神。必ず、1ポイント波切神社と判る物を入れる事がお約束事になっていて、「タタラ・フォロン」の名前がお約束事になっている。
    なぜ、波切神社かと言うと、ヒカルの碁の主人公パロディ。主人公のヒカルを演じたのが川上とも子さん。
    アニメ版「学校の怪談」の主人公、宮ノ下さつき役でもある。「学校の怪談4」のロケ地が、波切神社のすぐ傍の大王崎灯台。ゴジラの本多猪野四郎監督の初めての映画のロケ地でもある。
    これに、現地が舞台の小説やその小説家の友人の作品がPeach-PIT氏の「ローゼンメイデン」、「DearS」、さらには「七人のナナ」などの元ネタになっている。
    波切神社の祭神と、「ローゼンメイデン」、「Dears」、「七人のナナ」、「逆境ナイン」、「学校の怪談」、「学校の怪談4」、「ARIA」、「セーラームーンS」(以下略)などを使ったのが「かんなぎ」で、本作もヒロイン等の設定は、ほぼ変わらない。
    藍華・S・グランチェスタ=水無神操=ナギ=コーティカルテ・アパ・ラグランジェス(声優はかんなぎの戸松遥さん)
    アリア・ポコテン=ペルセフォネ=ざんげちゃん=ユギリ・ペルセルテ(声優は七人のナナの水樹奈々さん)
    水無灯里=嵩月奏=涼城白亜=ユギリ・プリネシカ(声優は佐藤利奈さん)

    タタラ・フォロンがタタラ法師(ダンダラボッチ)+アポロン、コーティカルテが国狭槌神(比売神のうちのタギリヒメとイチキシマヒメ)、ユギリ・ペルセテが比売神のタギツヒメ、ユギリ・プリネシカも比売神のタギツヒメ。ドーリスライが乙姫。かんなぎとの違いは星に合わせて設定がされている。さらに、ギリシャ神話を星に合わせて組み込んでいる。
    日本神話での設定は度会神道(伊勢神宮外宮の神道)に合わせている。
    かんなぎとの違いは、大己貴神とダンダラボッチを同一にしてあるだけ。後のメインキャストはほぼ同じ。恋愛関係は度会神道に合わせている。
    ギリシャ神話での設定が、コーティカルテがオルフェウスまたはアルテミス、ユギリ・ペルセテがペルセポネ、ユギリ・プリネシカがディスポイナ、ドーリスライがエウリディケと言う事になる。
    設定は「かんなぎ」同様、文殊菩薩の神話を使っている。国狭槌神は文殊菩薩でもあり、中国の神話では天女に相当する。この天女の帰って行った星が琴座のベガ、琴座の平行四辺形が出雲地方では「菜切星」で「菜切」は波切神社の「波切」の古名でもある。琴座は音楽の神、オルフェウスの竪琴であるため、コーティカルテに音楽の始祖精霊を当てている。オルフェウスの妻がドリュアスのエウリディケ。一緒にいると時間が過ぎる事を忘れるという精霊。オルフェウスの話をこの地方の信仰に合わせると、浦島太郎の話と同一になる。伊勢神宮の外宮の建立年=浦島太郎が龍宮城に旅立った年という裏話。
    ドーリスライとユギリ・プリネシカが合体してしまうという設定は「天地無用」の津奈美、ささみと同じ設定でもある。ドーリスライ=ドリュアス=木の精霊と言うわけ。
    天地無用シリーズの度会神道版が「異世界の聖機師物語」。

    人間関係、恋愛関係の設定は、同じだが、内容は大きく異なり、榊氏オリジナルの世界観を作っている。

  • ようやく再会して、一緒にいられる事に。
    けれどその生活は前途多難な上、神曲がうまく弾けなくて。

    初心に戻りましょう、な状態です。
    何が駄目なのか、何が足りないのか。
    人と一緒に考える事は大事ですし、人から学ぶのも大事。
    とはいえ、今までが今までなので、そこに到達する以前に
    自信を持つ事が先かもしれません。
    再入学した彼ほど、ではないにしろw

    誰か一人でもいいから、という気持ちは
    ものすごく共感するものがあります。

  • キネティックノベル版をやったのはもう大昔な気がするけど,せっかくだから両方並べてやりたいと思うんだけどどこいったんだろう?

    とりあえずレンバルトの妬み描写はこんなになかったから分かりやすくしたんだなって気はする。クリムゾンシリーズ社会人編で大分書かれていたからつい筆がノってしまったのか意図的なのか。

    ってかフォロンのまだ分かってない感にモヤモヤした。

  • 学生編。特に大きな波はなくてまさにラノベって感じ。

  • ニヨニヨ

  • 赤だけ。
    普通のシリーズは図書館で借りているだけです。

  • 学生編スタートと名打たれて、いつもとはすこし違うポリ赤の最新刊。
    キネティック版の改稿というべきものですので、すでにPCあいはPS・PSPで遊ばれた方もいらっしゃるでしょう。
    それでもゲーム(?)から入らず、文庫からポリフォニカの世界に入られた方々にとっては、既刊のビギニング・クリムゾン同様、フォロンやコーティの過去を知る貴重な1冊になると思います。

    ところで、Sって何の略なんです?ホントに

  • <内容>
    12年前知らずのうちに精霊と契約していたフォロンはトルバス神曲学院でその精霊“コーティカルテ”と再開するものの、彼女の望む神曲を満足に奏でてあげることができない……
    クリムゾンシリーズ学生編

    <感想>
    挿絵がない………なぜ………なぜだ……orz

    リアルに表紙を開いたところにあるカラーページ以外に挿絵がない。ない。ない。
    しかも内容はキネ版ポリフォニカ+書き下ろし数ページ……
    漫画版ポリフォニカの1、2巻の内容でもあったり。

    ぶっちゃけ漫画版読もうがこれ読もうが変わらん。
    書き下ろしもほんとにおまけでしかないし……orz

    なんだこの……この……GA文庫の罠は……

    まぁ別に嫌いじゃない……むしろ好きだからいいんですけどね?

    特に正直…正直……小説→漫画ならまだしもキネ→漫画→小説は罠。。。罠。。。罠でしかない……orz

    内容としては☆3…なんだけど……罠考慮で☆2で……orz

  • 「まぁ――僕のコーティは特別だからね!」

    フォロンは天然タラシ。
    さて、厳密に言えば新シリーズのキネ赤文庫化開始。それと共にアニメ二期発表。アニメ公式サイトでは先月の新刊発売直後から謎のカウントダウンが始まり、今月の十二日に二期が告知された。折り込みチラシの告知がまるで一期が無かったかのような書き方で吹いた。まだ明言はされていないものの、赤キネのアニメ化でスタッフは総取っ換え、放送開始は四月ってところか。個人的な予想を言えば、キネ四話分を1クールにぶっ込む暴挙に走るか、分割2クールのどちらかだと思う。今度は榊さんは噛んでいないそうですが、本当なんだろうな?

    今回の新シリーズ始動はシェアードワールドによる世界観拡張の影響を全ての原点であるキネティックのエピソードに反映させるためと、アニメ放映に向けて、視聴者が手を出し易い媒体での原作販売という二重の意味があるんだろうな。
    タイトルは編集部が付けたらしいが、「S」の意味は誰も知らないという。紛らわしいんだよ!やっとDVD特典の纏めが出る!と思ったのに。

    表紙もこれまでのコーティ単独という構成からフォロンとコーティのセットという構成に。良かったねフォロン、表紙に出れて。コーティはやや丸顔になっています。帯を外すと、ぱんつなのはお約束。
    ピンナップは両面とも、どこかで見たことのあるイラストです……(´・ω・`)
    しかも挿絵ゼロっていう……。神奈月さん、忙しいんだろうな……。

    榊さん曰く殆ど原文が残っていないらしい本編ですが、確かに大幅に変わっていそうです。キネティック前半はPC版とPS2版の両方をやったので、結構記憶に残っている。
    『赤』の六巻で登場したカザマル先生の名前や精霊警官の話が出たりと、確実に情報がフィードバックされている。

    また、この一年で『まかでみ』を書くことが多かったからなのか、ちょいちょいノリが『まかでみ』っぽくなります。特に書き下ろし短編『FIRST NIGHT』ではそれが顕著。コーティ可愛いよコーティ。

    つーわけで『クリムゾンS』一巻でした。このペースだと全四巻だろうな。

    後書きによると、何やら「短編連……」らしいが、どっかで短編連載するっぽいな。GAマガジンかwebか。

    ところで、アニメ二期やるってことは当然、DVDに書き下ろし小説が付くんだろうが、そうすると、今のタイミングで一期の特典を文庫化した場合、「あ、結局文庫で出るんだ。じゃあDVDイラネ」となる可能性があるだろうから、文庫化は遠のいたということですね。まぁ、気長に待とうか。

    次は『レオン・ザ・レザレクター』三巻。

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著者プロフィール

第9回ファンタジア長編小説大賞準入選作「ドラゴンズ・ウィル」でデビュー。主なシリーズに「スクラップド・プリンセス」「ストレイト・ジャケット」「棺姫のチャイカ」の他、「アウトブレイク・カンパニー」(講談社ラノベ文庫)などがある。

「2019年 『妖精狙撃 エルフ・ウィズ・サイレントアサシン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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