大学キャリアセンターのぶっちゃけ話 知的現場主義の就職活動 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797366471

作品紹介・あらすじ

「キャリアセンターは素人集団?」「就職活動生の保護者にかかるプレッシャーとは何か?」「企業が求める個性って?」「アンチ大企業の学生が増えている?」など、豊富な体験を通じて明かされる現代の就活事情。学生から人事担当者まで幅広い層と触れ合う機会の多いキャリアセンターだからこそ把握している幾多の情報を今ここにぶっちゃける。

感想・レビュー・書評

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  • メディアセンターに購買申請を断られたので自分で買って読んだ本。
    断られたくらいなのでアカデミズムから程遠い内容なのかしら、と覚悟して読んだものの、以前流行した『就活のバカヤロー』より何倍も的を射ていて面白かった。
    あの著者はライターだったが、この本の著者は企業に務めた後の大学キャリアセンター職員。しかし、後者の方が教養があったように思える。

    肝心の内容も面白かったし、意見も共感できるものが多かった。
    理想と現実の両面を知っていないと書けない文章だなと。

    個人的には、最後の保護者に関する章で、「私が保護者だったら子供を会社の飲み会に連れていく」という意見が新鮮で印象的だった。
    確かに、会社人と一定以上短い距離で話せるいい機会だなと。
    まあ、僕個人に関して言えば無理だけど…笑

    というわけで、軽く読める本としてはおすすめ。

  • 就職活動ではネタが必要、ではない。
    志望理由の大前提は、うそでもいいから改革意欲、次に協調性。
    キャリアセンターは大学事務の花形。
    なりたいなら若いうちに引っ越しも辞さず片っ端からエントリー。
    大学は職業指導を行わなければならない。進路調査票は卒業証書と引き換え、キチンとデータは取れている。
    例外でも実績は長々と大学案内に載る。

    ナビサイトが終活を膨張させた=重い書類選考。文字数が多い。コピペか「みんなの就活」を参考につくる。
    ナビサイトは、学生を絞れる。
    大学名を気にする。仕事が高度化している、人事があとから文句を言われたくない。

    外食と小売は、人当たりの良さを重視。大学名はあまり気にしない。
    4割は、誤記で書類落ちしている。
    SPI対策は必ずやる。偏差値がないからさぼり勝ち。
    自己分析や企業研究を隠れ蓑にしない。
    足切りのために実施される。

    就職するとサービスされる側からサービスする側に回ること。それに対応できるか。
    ファッションも同じ。そんなところに個性を出さない。
    指輪、ピアスは外す。茶髪は染める。ストライプのスーツはNG、カバンを背中に担がない。アニメキャラの時計も注意。

    縁故採用は恥ずかしがらない、堂々として受ける。コネではない。

    採用実績校は、就職四季報で見る。

    習慣は大事。新聞配達とホテルのバイトで大手企業に内定した話し。
    アルバイトは働くための下積み期間。耐えられるか、協調できるか。
    自己分析より企業研究。同業他社と比較しないと志望動機は書けないはず。同業他社、業界も調べる。
    日経テレコンで社史を追う。悪い話も出てくる。

    会社を4つにわける、有名か無名か、大規模か中小か。
    大規模で無名なところ、がねらい目。志望動機を書きにくいので、敬遠されがち。

    英検1級、TOEIC800点、日商簿記2級以上、くらいでないと武器にならない。
    資格は自信をつけるために取る。

    OBOG訪問は、アポ取りが難しいが、価値がある。直接電話する。手段を選ばず、礼を尽くす。ただしHPいあるOBOG訪問は、選考としてのOB面接なので注意。

  • 新卒就職で履歴書に書いて評価される資格
    ・英検1級
    ・TOEIC800点以上
    ・日商簿記2級以上、できれば1級
    ・司法試験、公認会計士、税理士、弁理士

  • 就職活動を、ほとんどやってこなかった反省を込めて読んだ本。努力や方法、流れを知ることができました。ただ、今は、また、協定が無くなって自由になったんじゃなかったかな。

    P184 就職で一発逆転を狙った男
    ・朝起きる習慣を身につける新聞配達、体力と精神力も身につく。
    ・ホテルで大人にちゃんとサービスできる力を、ホテルの接客で。

    P193 企業情報源

    ・就職四季報
    ・業界研究本
    ・日経テレコン21で、社史を追う。
     大学図書館の契約を利用。

    P206 インターンシップは、無意味
     
    教育的職業体験のはずが、
    ・東大一橋早慶限定の選考
    ・バイト代わりの労働力
    ・形式的にやるだけ

    P209 資格取得

    書いて評価される資格
    ・英検なら1級
    ・TOEICなら800点以上
    ・日商簿記なら2級以上、できれば1級
    ・あとは、司法試験、公認会計士、税理士、弁理士など

    ファイナンシャル・プランニング技能士や
    中小企業診断士は、逆効果

    P216 アルバイトとボランティア

    ・アルバイトで経験できる仕事は
     アルバイトでも間に合う仕事ということ

    ・アルバイトを募集していない企業にも
     頭を下げてのボランティアが有効

  • 大学のキャリアセンターの実態について、著者からの視点で書かれている。
    大学としてはいかにも欧米風の言い方でキャリアセンターなどとつけているが、
    大学側としてはイメージアップの一環として力を入れているようだ。
    感動するような、目からうろこが落ちるような内容ではないが、
    知識として吸収できればいいような内容だった。
    また、キャリアカウンセラーの役割も、この著者から見ると
    まだしょぼい存在のようだ。

  • まさにぶっちゃけ話。
    キャリアアドバイザーなんかのアドバイスは、非効率な過剰適応を生んでいる。ランクの低い大学の学生は、早めに己の身分をわきまえて、地道な就職活動をしなさい。昨今は中小企業だって決して簡単に入れるわけではないぞ、というメッセージ。

  • 社会

  • 2011年刊。大学生の就活について、募集側・大学・学生(含む保護者)等多様な側面から現状解説。ぶっちゃけ話も多く、キャリアセンターの長短、募集側の裏面、学生の問題(個性の履き違え。資格信仰の誤謬)、大学間学歴格差、大学の就職率水増しのカラクリ(高校や塾の大学合格率と五十歩百歩の感)等、極めて良心的に事実開示。ブラック企業の実情、若年人事担当者増加の負の側面、企業説明会や初期の面接は就活の場でなく、企業宣伝の場という点は周知されるべきとの印象。OB訪問や社会人との呑みニケーションに一定の価値を置くのも同感。
    アルバイトやクラブ参加の重要性を感じる一方、大学教育でなされる可能性ある文章作成力、表現力、専門教育で得られる思考力(二項対立の視点や、法学的ならば規範定立と事実への適用、ディベート力)等も捨てがたい。いっそ、卒業前の一年間は留年ないし休学(ただし、授業には出るし、ボランティア・アルバイトに精を出す積極的休学)し、5年目に突入する前くらいに就職活動を精力的に行う、というのでは駄目か。
    大学受験の済んだ高校生か、大学受験前の高校2年生くらいに一度読むと、大学でなすべきこと、なしたほうがいいこと、今なすべきことが見えてくるかもしれない。

  • 大学では、手探りのキャリア教育が行われている。この本の内容は、今までのキャリア教育の現場を簡潔にまとめている。今一度振り返るために全体の概要を知る良いきっかけとなった。

  • 「機械の平等」以上に「現場の混乱」をもたらしたのが、ナビサイト主導の就職・採用活動なのだ。
    説明会では「親切でいい会社だったね」という印象さえ残ればいい。

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