「アマゾンおケイ」の肖像

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797674163

作品紹介・あらすじ

女は凄い! 人間は凄い! 生きる力が伝わってくる。
柳田邦男(ノンフィクション作家)━━13歳でブラジル移民、横浜でカフェ経営、上海で外交官と恋に落ち、強運で一攫千金、女性実業家として大成功するが……「自立した女性」として激動の20世紀を生きぬいた「母」の波瀾万丈の人生を描く入魂のノンフィクション!

女手ひとつで自分を育てた「母」の数奇で破天荒な人生を丹念に追跡し活写!━━熊本の没落地主の家に生まれ、13歳で叔父夫婦とブラジルへ移民、開拓農場を脱走してダンサー&タイピストとして自活。横浜でカフェを経営し、ビジネスを学びに渡った上海でアメリカ人外交官と運命の恋に落ちるが、破局。しかし宝くじで一攫千金! 女性実業家として大成功するが、戦中戦後の混乱ですべてを失い……「いついかなるときでも凜とした女性として一度たりとも誇りを失わなかった」と著者が回想する「母」に捧げた傑作ノンフィクション!


著者プロフィール
小川和久(おがわ・かずひさ)
1945年12月、熊本県生まれ。軍事アナリスト、作家。特定非営利活動法人国際変動研究所理事長。静岡県立大学グローバル地域センター特任教授。
陸上自衛隊生徒教育隊・航空学校修了。同志社大学神学部中退。『日本海新聞』記者、『週刊現代』(講談社)記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。
外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わる。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、日本紛争予防センター理事、総務省消防庁消防審議会委員、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。
橋本内閣における普天間基地返還交渉、小渕内閣における情報収集衛星とドクター・ヘリの導入などで中心的な役割を果たす。
『フテンマ戦記 基地返還が迷走し続ける本当の理由』(文藝春秋)、『日米同盟のリアリズム』(文春新書)ほか著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • 軍事アナリストの小川和久氏。歳の離れた母の生涯をまとめる。13歳でのブラジル移民に始まり、シャンハイ、東京、女性実業家から戦後の転落。波乱の生涯。

    十分大河ドラマの題材になりそうな内容。アメリカ外交官との悲恋、その後交わることのない二人。日米関係の歴史に翻弄された二人の物語としても面白い。

  • 軍事評論家の小川和久さんのお母さんの生涯の本。
    流石に息子の手による本であるため、いろいろな資料を元に書かれている。また関係者の資料も精力的に取材され内容の濃い本となっている。
     時局におうじてアマゾンおケイこと小川フサノさんが奮闘努力して、幸せを獲得していったがよくわかる。尋常小学校卒でブラジルに渡ることになる経緯、ブラジルでのプランテーションでの過酷な労動、そして帰国、上海に渡航、など地球を1周し、世界を見て、語学やダンス、タイピングなどの技能を身につけていく。
     姿勢を正して、努力、そしれ恋愛。偶然で手にする大金などまるで映画をみるような生涯だった。
    戦後の苦労はたいへんだったであることが偲ばれた。
    CIA設立などのインテリジェンス活動や外交交渉のことも垣間見え、軍事の大切さを知る氏がなぜ軍事評論家になったのかが伺いしれるような本だった。
     映画になってもいい内容の本でした。

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著者プロフィール

軍事アナリスト。1945年12月、熊本県生まれ。陸上自衛隊生徒教育隊・航空学校修了。同志社大学神学部中退。地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わり、国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、日本紛争予防センター理事、総務省消防庁消防審議会委員、内閣官房危機管理研究会主査、隊友会本部理事などを歴任。小渕内閣では情報収集衛星とドクター・ヘリ実現に中心的役割を果たした。2012年4月から、静岡県立大学特任教授として静岡県の危機管理体制の改善に取り組んでいる。著書に『「アマゾンおケイ」の肖像』(集英社インターナショナル)、『フテンマ戦記』(文藝春秋)、『アメリカ式 銃撃テロ対策ハンドブック』(近代消防社)、『日米同盟のリアリズム』(文春新書)、『危機管理の死角 狙われる企業、安全な企業』(東洋経済新報社)、『日本人が知らない集団的自衛権』(文春新書)、『中国の戦争力』(中央公論新社)ほか多数。

「2022年 『メディアが報じない戦争のリアル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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