戦国ラン 手柄は足にあり (インターナショナル新書)

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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本棚登録 : 28
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797681024

作品紹介・あらすじ

合戦の舞台を、歴史小説家がひた走る!
「手柄は足にあり」という上杉謙信の言葉の通り、戦国時代を生きた人々はとにかく歩き、そして走った。戦国武将たちが駆け抜けた戦いの道を、歴史小説家が実際に走り、武将達の苦難を追体験する。彼らは何を思い、そして願いながら、戦場をひた走ったのか? 合戦の現場を足で辿ることで、文献史料を読むだけでは分からない、武将と戦いの実像が見えてくる!?

――第1章より
戦国ラン、第1走目は「大坂夏の陣」でいくことにした。夏の陣のクライマックス、慶長20年(1615)5月7日の「天王寺・岡山の戦い」において、真田信繁(幸村)が徳川家康本陣に突撃したルートを実際に走ってみるのだ。
この戦いを取り上げた理由だが、信繁による家康本陣切込みは、戦国最後の見せ場であり、戦場の上町台地は大阪在住の私にとって土地勘のある場所である。また、狭隘な台地上で争った岡山・天王寺の戦いなら走るルートが短くてすむ。なんといっても大して運動経験のないアラフォー。いきなり、佐々成政の「さらさら越え」なんかにチャレンジすると、死にかねない。それに今回の企画は走ることだけでなく、ルートを突き止めることも重要なポイントとなる。

――目次より抜粋
第1章 大坂夏の陣
実は幻なのか? 信繁による家康本陣突撃/街道の分捕り合戦/西軍最後の防衛線 清麻呂の運河跡/迷子になったのは誰か?/戦場は天王寺駅/家康本陣が崩れた場所/家康はどこまで逃げたのか/信繁、終焉の地へ
第2章 本能寺の変
報告上手な冷血漢、光秀/古代の道、中世の道/首塚大明神から沓掛へ/光秀の決断の地/悪女のような京都/信長の油断/ついに本能寺へ、その現在の姿は…
第3章 石山合戦
ツーといってドン/軍隊はなぜ真っすぐ進めないのか/環濠都市、萱振/商人の街、平野/住吉大社/熊野街道/遠回りの理由
第4章 桶狭間の戦い
開けっ広げな清洲の町/海の底だった名古屋/「あるかぎり走りまどひ過ぎた」信長/郷土防衛戦争だった桶狭間/計画外の行動をした義元?/夜になってゴールした桶狭間古戦場公園
第5章 川中島の合戦
川中島の名の由来/攻防一体の名城、海津城/天然の要塞/海津城から妻女山へ/十二ヶ瀬から千曲川を渡る/明けてびっくり!眼前に敵/英雄一騎打ちへ/残業6時間15分の戦い

【著者略歴】
黒澤はゆま(くろさわ はゆま) 歴史小説家。1979年、宮崎県生まれ。著者に『戦国、まずい飯!』(インターナショナル新書)、『劉邦の宦官』(双葉社)、『九度山秘録』(河出書房新社) 、『なぜ闘う男は少年が好きなのか』(KKベストセラーズ)などがある。好きなものは酒と猫。

感想・レビュー・書評

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  • 合戦の舞台を実際に走って体感する画期的な試み。

    大坂夏の陣、本能寺の変、石山合戦、桶狭間の戦い、川中島の戦い。

    歴史の舞台を実際に歩く。戦はある意味陣取り合戦。少しでも高い土地や要衝を抑えることが勝利につながる。

    走ることで高低差や距離を実際に体感する本書の試みは素晴らしいと思う。

    気楽に読める内容だが、走る前の筆者の下調べの労力にも敬意を評したい。

  • 有り 210.4/ク/22 棚:4
    小坂井も

  • 書評はブログに書きました。
    https://dark-pla.net/?p=3434

  • 第1章 大坂夏の陣
    実は幻なのか? 信繁による家康本陣突撃/街道の分捕り合戦/西軍最後の防衛線 清麻呂の運河跡/迷子になったのは誰か?/戦場は天王寺駅/家康本陣が崩れた場所/家康はどこまで逃げたのか/信繁、終焉の地へ
    第2章 本能寺の変
    報告上手な冷血漢、光秀/古代の道、中世の道/首塚大明神から沓掛へ/光秀の決断の地/悪女のような京都/信長の油断/ついに本能寺へ、その現在の姿は…
    第3章 石山合戦
    ツーといってドン/軍隊はなぜ真っすぐ進めないのか/環濠都市、萱振/商人の街、平野/住吉大社/熊野街道/遠回りの理由
    第4章 桶狭間の戦い
    開けっ広げな清洲の町/海の底だった名古屋/「あるかぎり走りまどひ過ぎた」信長/郷土防衛戦争だった桶狭間/計画外の行動をした義元?/夜になってゴールした桶狭間古戦場公園
    第5章 川中島の合戦
    川中島の名の由来/攻防一体の名城、海津城/天然の要塞/海津城から妻女山へ/十二ヶ瀬から千曲川を渡る/明けてびっくり!眼前に敵/英雄一騎打ちへ/残業6時間15分の戦い

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著者プロフィール

宮崎県出身。九州大学卒業。九州奥地の谷間の村で、神話と民話、怪談を子守歌に育つ。小説教室『玄月の窟』での二年の修行の後、『劉邦の宦官』でデビュー。

「2015年 『九度山秘録 信玄、昌幸、そして稚児』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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