「へんな会社」のつくり方: 常識にとらわれない「はてな」の超オープン経営術
- 翔泳社 (2006年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798110523
作品紹介・あらすじ
会議は立ったまま・毎日が席替え・サービス開発のために合宿ミーティングをポッドキャスト・ユーザーの要求を株式市場化50%の完成度でサービスリリース・社員はみんな自転車通勤。CNETブログの人気連載が待望の書籍化。
感想・レビュー・書評
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随分前に読了
p16
ルールが、当事者と違う場所で作られ、それが絶対的真理であるかのように受け入れられ、そのルールに疑問を呈することはタブー視され、現場では理由もしめされず、本質から外れた管理が行われ、疑問を持った当事者が疑問を投げかける窓口も用意されず、推理に近い努力をしないとその理由すらも分からない。
p21
本当は話しておいた方がよいうことを恋人や家族にも詳しく話したがらない人が、他の社員や自社製品のユーザー、そして社会と積極的に対話を行い、情報を公開していくことができるかというと、やはりなかなか難しいのではないでしょうか。
p163
ネットってほんとに物が手で触れないんで、その企業が物を作っているのか、物を使ったサービスを提供しているのかが区別されてないんですけど、明らかに2種類あるんです。自動車メーカーとタクシー会社くらい違う。それをひっくるめて「交通業界」っていってるようなのが「ネット業界」ていう言い方。
でも、新しい技術とか車作りみたいなことをやっている会社と、車は走りゃいいから走らせてどうやって金をもうけるかって考えている会社がある。それはそろそろ分けて論じられるべきだと思うんです。
p170
本人がもうかるかどうかじゃなくって、社会に対してプラスを提供したのとマイナスを取った差が利益だと思うんですよ。それが会社の存在価値で、その最大化をやるべきであって、手元のキャッシュを最大化したって別に100年後に何の評価もされないですよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
はてなの近藤社長の本を読んだ。やっぱり社長になる人、会社を作る人っていうのは、自信満々なところが共通している。そしてきっと恐ろしく元気だ。
最後に従業員の文章が載っていたが、書きにくかっただろうなと思う。 -
はてなという会社に興味が合ったので楽しく読めた。サービスとユーザーの距離感や正直さが良いと思った
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「はてな」なかなかおもしろい会社です。本書は2006年刊行ですから、かなり早くからいろいろなことしてますね。
サービスの提供側が決めるのではなく、利用者側が選択・発展するという発想が「Google」的で面白い。
ただ「つくり方」というタイトルはチョット違うかなー
【特になるほどな点】
・情報開示は発信者が判断しない。閲覧者が読むべきかを判断すべき。
・新しいアイデアに対して否定的な意見をいうのではなく、それをクリアするにはどうするかを考える
・そもそも人生に(決まった)目的はないのだから、各自が探さなくてはならない
・ブログはインターネット上の人格 -
はてなの色々な取り組みが見れて面白い。
自分もこんな会社を作りたいな♪ -
京都にある株式会社はてなを作った近藤さんの話。
工学部の学生ってこんなのが多いよなと、妙に共感して読むことができた。
変な会社かもしれないけど、こういう会社はすごく好きだ。 -
会議は立ったまま・毎日が席替え・サービス開発のために合宿ミーティングをポッドキャスト・ユーザーの要求を株式市場化50%の完成度でサービスリリース・社員はみんな自転車通勤。CNETブログの人気連載が待望の書籍化。
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来月から開発の拠点を京都に再移転することを決めたはてな。
「ものづくり」という言葉にとことんこだわり、職人肌を感じさせるはてな。伝統と革新がリアルタイムで融合し、京都を舞台にどんなサービスを生み出していくのかは多くの人の関心を集めることだろう。
この本が発行されたのはちょうど2年前。シリコンバレーへの進出を目前に控えていた時期だと思われる。
収録されたインタビューからも、シリコンバレーひいてはアメリカの環境への憧れ、そして日本でもそのような雰囲気を作り出したいという決意が迸る。
やがて京都へと居を移すことは、この頃から既に近藤社長のビジョンに描かれていたように感じられる。地方へと戻り、その地ならではの特色を生かそうとする姿勢は、東京へとビジネスの拠点が集中し過ぎている点でも勇気ある決断だろう。
「子どもの心を持って自分の頭で考える」ことをモットーとしている近藤社長だけに、本文はすべて平易な言葉で書かれており、中学生や高校生でも楽しく読める。
社内で行われているユニークな取り組みも紹介され、業務の効率化や社内風土の改善に役立ちそうなアイディアも提供してもらえる。
どれもが意図的に構築されたと言うよりは、日々の業務の能率を向上させようとして行き着いた形であり、「リリースの速さ(早さ)」が問われる業界の中で躍進を続ける理由のように思う。
多くの共感を獲得するサービスを開発することは難しいだろうが、「はてなならば(きっと)」と期待するユーザーが多いのも事実。
ビジネス面を基調とするよりも、ものづくりをアピールするネット企業の活躍を、陰ながら応援したい。 -
2006年出版の本だけど、10年の月日をあまり感じない内容だった。ネット企業「はてな」の創業者が自社での取り組みについて書いた本。