- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798602509
作品紹介・あらすじ
『きらりん!おばんちゅおそらいろ』それは、現代日本文学を代表する作家オオダイラ・ガイの最新作だ。彼の小説に感動した高校生イモセ・ギンは、ツンデレ気味だけど本当は兄思いのクロハ、クールでちょっと毒舌系の幼女ミルというふたりの可愛い妹と連れ立って、オオダイラのもとを訪れる。しかし、そこでギンや妹たちは謎の現象に巻き込まれてしまい-。第5回ノベルジャパン大賞銀賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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文学を語る人々と、その文学を認め、そして貶す読者も、この本を読め。世界は90度回る。そしてアニメや萌えについて詳しい人間も読め。僕は、22世紀、もしくは23世紀にはこの「現象」は起こると思っている。絶対に。必ず。確実に。――それが歴史だ。
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テーマはともかく、その内容が激しく萌えとオタクの極まり煮詰まったルーチンの中にあるので、出てくるタームと思想に触れた事が無い人には主人公他登場人物の思考がカオス過ぎてついていけないだろうと。
けれどもそのハードルを乗り越えると、環境の違いから生まれる思考、常識のギャップに対する描写が鋭くて、SFを読む楽しさが有ります。これを笑い飛ばせる人と友達になりたい。そんな作品。 -
この前読んだ『星虫』で書いたのと同じく
軸となる話の発想だけで★*5くらいの価値ある気がするのだが
発想だけで小説としてはかなりあれである
ファミ通文庫の『ギャルゲエの世界よようこそ』みたいなあれさ加減
照れなくこれだけ書けるのも逆に凄い
この話にはこういう内容だからこそ意味があるといえばそうかもしれない
marvelとかいう意味での怪作 -
ひらがなの部分は最初から読む気が起きなんだ。
最後の方も適当に流し読んだ。
きっと、妹に魅力がなかったんがあかんかったんやろな。 -
純文学とは、美少女や美幼女や美熟女が出てきて
パンチラを見せるものである。
何世紀か経ったら、それが純文学であり
何もない日常は駄目なもの、という世界。
それはライトノベルでは!? から始まり
妄想をそのまま?! と突っ込めるレベルです。
そもそも70代が義妹を書いてるのはいいのですが
年齢を自分に合わせているって…どう考えても
ロリ…じゃなくて、変態??
妹はしっかりと、兄は楽観主義者?
代表作家は人でないものになってるような気もします。
最後には歴史が…になっていますが
このまま突き進んだ方がいいような? -
全5巻完結。
漢字が絶滅していたり、二次元美少女と普通に結婚していたり、ロリ文学が正統派になっていたりする未来設定がぶっ飛んでいると思ったら、更にその先の未来があんなことになっているとは。
とにかく、奇抜なアイデアが一杯。
それでいて、自分が正しいと思っている人の視野の狭さを痛烈に突く所が良い。
ユズさん、とても好き。縄ですか、そうですか。 -
オオダイラ文体に未来を見た。作中「現代文」の創造がすごいのと、リアルな現代の、萌えのみならぬカルチャーとその間にあるヘイトへの問題提起をしている感があり、ラノベの枠を逸脱しないながら考えさせられる場面がちらほらあった。
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※本レビューでは全5巻をまとめて扱っています。
【印象】
23世紀の東京。鈍く無学で作家志望の兄、優秀な妹たち。
言語、時間移動、文化の変遷と人、認識の食い違いによる笑い。
コミカルに下品なので人によっては受けつけない作品かもしれません。
【類別】
小説。
ロマンス、SF風、ややファンタジー。
【構成等】
伏線の回収はゆっくりと為されます。
各話の末尾に本筋でない文章も挿入されます。これは蛇足だと感じました。
【表現】
地の文は一人称視点です。
非常に平易なので逆に読みづらいかもしれません。
記号を組み合わせて視覚的表現とする箇所も。
【備考】
文章で表現されてこそ、と感じる作品です。 -
SFは未来を描ける文学であるけれど、その未来は『現代』を基準としている。
この作品もまさしくこの『現代』の先にあるものを描いたSFだった(笑)
未来の現代文学が登場するシーンは、佐藤友哉の『1000の小説とバックベアード』を思い出しながら笑ってしまったw
この未来ってユートピア? -
9784798602509 294p 2011・7・1 初版