Cameraholics Select オールドレンズはバベルの塔
- ホビージャパン (2021年1月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798624037
作品紹介・あらすじ
オールドレンズの第一人者 澤村徹先生のオールドレンズ・フォトエッセイ集
写真家でありライターの澤村徹氏によるオールドレンズ・フォトエッセイ集です。
ミラーレス機が登場して以降、店頭にはさまざまなオールドレンズ本が並んできました。
それらに共通しているのは、客観的に書かれたレンズ解説本という点です。
しかし、そもそもローファイなオールドレンズを使うという行為は、主観的な評価なしに成立しません。
本書はオールドレンズの第一人者・澤村徹氏が、圧倒的に主観的な見地からオールドレンズを語ります。
はじめてのオールドレンズとの出会いからオールドレンズ本の著者になるまでを、愛用するオールドレンズと機材、豊富な作例写真ともにマニアックに綴ります。
著者プロフィール
澤村 徹(さわむら・てつ)
1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。オールドレンズ撮影、デジカメドレスアップなど、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する傍ら、デジタル赤外線写真による作品を発表する。玄光社「オールドレンズ・ライフ」「オールドレンズ・ベストセレクション」、日本カメラ社「ザ・レンズマニアックス」など、オールドレンズ関連書を多数執筆。
感想・レビュー・書評
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オールドレンズって、フィルムカメラを使っているのかと思ったら、デジタルだった。すごくマニアックでエッセイは、ちょっとついていけなかった。
写真は楽しんだ。
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前著『~パラダイス』『~レジェンド』他、氏の手掛けるムック本『~LIFE』は年度毎になる前の、Vol.1からずっと読んできている。現地(ロシア)に居る時、オールドレンズ購入時の頼れる参考書だった。
本書も、その流れで買って見たが、なんだろう、これ、しっかりエッセイになっていて驚いた。
第1章の2017-2020流転オールドレンズ以降は、一応、年代ごと。
2006-2007 オールドレンズ出会い系
2007-2009 沼ではない、天国だ!
2009-2011 シネレンズ祭
最終章は、2008-2009 ライカ覚醒 とライカレンズに特化したまとめになっている。
私が、ムック本『OLD LENS LIFE』などでお世話になった頃(2012~2016)が抜けているのが、ちょっと残念だが、「2006-2007 オールドレンズ出会い系」の章で語られる、まずはロシア製のオールドレンズから入り、次に旧東ドイツ製へと辿る道が、まるで同じと笑ってしまう。
「2007-2009 沼ではない、天国だ!」で紹介されている、Jupiter-8M 50mmF2の、“ゾナーコピーだからよく写る”こそは、ムック本『~LIFE』のvol.1か2.あたりで見かけて、自分でも最初にモスクワ郊外の蚤の市に探しにいった1本ではなかったか。あぁ、懐かしい(使用している作例も当時、見覚えがあるような)。
この間、お子さんが生まれるなどもし、幼子を単焦点大口径レンズで追い、その後の成長をシネレンズで定点観測で撮り続けるなど、レンズの想い出と人生が重なり描かれているのが、とても良かった。
惜しむらくは、きちんと年代順に並んでいたほうがいいし、2012-2016年とスコンと抜けているのも、ちょっと腑に落ちない。SONYのフルサイズミラーレスの登場で、この業界も大きく変わった時期だったとは思うのだけど・・・。