あなたのまわりの「コミュ障」な人たち (ディスカヴァー携書)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2012年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799312025
作品紹介・あらすじ
自分のまわりにいる「コミュ障な人」にどう対応すればよいのか?「コミュ障な人」にうまく対処することによって、自分をいかにケアできるのか?さらには、実は、「コミュ障な人」というのは、見方を変えると、個性的な特徴を持っている愛すべき人たちでもあることに気づいてほしいのです。
感想・レビュー・書評
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すっきりして読みやすく、そして「コミュニケーションがとりにくい人たち」への愛情を感じる本でした。
発達のでこぼこについて、「Gifted」天から特別な才能を授かって生まれた人たち、という表現も素敵だなぁと思いました。
コミュニケーションをとりにくい人たちも、それぞれ素敵なものを持っていて、その素敵さに出会う・気付くきっかけ作りのヒントがこの本の中でたくさん紹介されています。
ディスカバーからの出版ということで、広く、一般の方々のもとに届くといいな、と思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コミュ症について知りたくて読書。
最後のセルフケアの重要性を述べる章は、基本であり本書の幹。
困った人たちを反面教師にしつつ、常に自分が他罰的になっていないかなど自己確認、客観視を高めることが必要。原因は自分にもあるという認識は、円滑な人間関係やセルフケアでも有効。
黒柳徹子氏や勝間和代氏への分析は面白い。
パーソナリティ障害もアスペルガー症候群、ADHD見た目では分からないので、KY、変な奴で片付けられてしまい理解が進まない。人間、目に見えない障害には冷たいので。
ADHDや軽い発達障害は人間誰しも持っているもの。その上で、自分の状況、状態を客観的に知る努力をして個性として生かすというのは、自分を守るためにも重要。
アサーティブな生き方を心がけることは、セルフケアでもあり、相手のためでもある。
読書時間:約55分 -
困った人・振り回す人ではなく、楽しませてくれる人・特別な才能を授かった人。周囲が理解し、上手に対応することで、本人も周囲の人も楽になる。うつ、ネガティブ、アスペルガー、ADHD特性への対応のノウハウ。
何を持って正常とするか。偏りやこだわりがイノベーションを生み出して来たのだろうし、思い込みがなければ物事は動かなかっただろうし。 -
身近にコミュ障疑惑の人間がおり、私は彼を指導する立場にある。学歴は難関私立大学で有名な学校を出ており修士課程まで修了しているのだが、相手の気持ちを読み取るのが非常に苦手なようで、他部門などから軽いクレームが入ることが多く客先に出せない。1年ぐらい個別に指導してみたがあまり成果が上がらなかった。この本にはヒントがあり、100m走るのに20秒かかる人間に他の人と同じように10秒で走るように指導しても効果がなく、周りがコミュ障な人を認めそれに合った指導をしなければならないということには納得させられた。
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この本を読んで自分の中で整理できたことは、
後天的なうつ病と、先天的な発達障害は違うということ。
私はうつ病になった経験がない。
だから、「理解を示す」ことはできたところで、
本当に共感できる自信は残念ながらない。
それは相手がうつ病の場合に限らず、
相手のことを思い、気遣っても、
その人のことを理解できているとは言い切れないのと同じ。
うつ病は治る病気。ということは、
私にできることは、病院に行くことを勧めることくらいだろう。
それに対して先天的な発達障害。
これには私なりの対応法が見つかりそうだ。
文化や教育が違う環境で育った外国人と付き合うことと、
基本的には似ているのかもしれない。と思った。
要は、自分と価値基準が違う人への理解が大事なのかと。
あとこの本を読んでよかったと思うこと。
まわりのコミュ障への対応だけではなく、
自分自身のコミュ障の傾向もわかるということ。
発達障害のこういう症状、
あの人も当てはまるな、だけでなく、
自分も当てはまるな、と感じることができるという点。
私の周りも、私のこういう部分で苦労かけてるかもな、
という両方の視点が行ったり来たりできるのがよかった。 -
近年激増している「コミュ障」、コミュニケーション障害とはどのようなものなのか、うつ病や発達障害にまで言及しつつ一般の人間にもコンパクトかつ分かりやすく解説。人間関係をスムーズに進めるためのアドバイスも随所に書かれていて、今現在困っていない人にも大いに参考になる。
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私を含め、私の周りにはコミュニケーションが苦手な人が多いような気がする。その人たちをコミュ障と呼んでいいのかはよくわからないが、自分は周りにどう接したらいいのか、参考にしようと思って読んでみた。
相手に求めすぎない、と言う事が、本書には一貫していたように思う。期待をかけないという事ではなく、ステップを小さくすること。
そして一番参考になったのは最終章の、セルフケアを大事にするという事だ。当たり前のことかもしれないが、特に「振り回される」優しい人には忘れていることが多いのではないかと思う。
なにごとも「ほどほどに」「腹六分」で。 -
学校のレポートを書くために手にとった本でしたが、今の自分にはきっと必要な本だったんじゃあないかな、と思います。
わたしの弟はADHDで、父はアスペルガーで、母はそんなふたりに振り回されてちょっと疲れてしまっていて。
わたしももう、逃げ出してしまいたいなあと思っていたころだったので。
そんな時に出会えたのは、ちょっと運命的でした(笑
この本にあるのは、自分の考え方を変えるためのヒントたちです。
簡単なことばかりだけれど、それによって大きく変わるのですよね、コミュニケーションが。
この本にあるもの全てを完璧に実践しようなんて、そんなことは無理です。自分がいっぱいいっぱいになってしまいます。
だからこそ、この本にあるような腹六分目、の考え方でゆるく構えていこうと思いました。
人間関係に疲れた方はぜひご一読を。 -
最近耳にするコミュ障。わかりやすくて読みやすく、自分がどうすれば生きやすいか、相手にどうやって接すればいいか、幅広い人たちにとって有益な一冊だと思う。ただタイトルは一向。