お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣 (お坊さんに学ぶシリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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本棚登録 : 268
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799321942

作品紹介・あらすじ

安倍首相、中曽根元首相も参禅するお寺の住職による、心身がすこし軽くなる「禅の智慧」。

感想・レビュー・書評

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  • 禅を体験したくなった(笑)

  • 先日京都に旅行に行った際、臨済宗の寺院に宿泊し、朝課と坐禅の体験をしました。

    毎日同じルーティンでお経を唱えてごはんを食べていろんな仕事をして。
    そんな日々をこなすことで得た心の清らかさがあるからか、京都のお坊さんは優しくて穏やかで好きだなあ、と思いました。
    みんなで般若心経を読んで、坐禅をした後に食べた朝ごはん、めちゃくちゃ美味しかった...。

    そんなきっかけで、禅の考え方をわたしの生活に結びつけられそうなこの本が気になって、図書館で手に取りました。


    書いてあることは、正直、ものすごく共感できる部分と、ものすごく共感できない部分がある。笑
    以下、自分に刺さったワードたち。


    いただきますとごちそうさまを声に出して言う
    禅寺では、自分の中の悪い心を起こさせないためにも、最低限、自分の体を養うだけの食事を摂る。

    一、この食事がどうしてできたのかを考え、食事が調うまでのたくさんの人々の働きに感謝する
    二、自分のふだんの行いが、この食事をいただくのに値するものであるかどうか、反省する
    三、心を正しく保ちあやまった行いを避けるために、「食」など三つの過ちを持たないことを誓う四、食とは良薬であり身体を養い正しい健康を得るためにいただく
    五、今この食事をいただくのは、己の道を成し遂げるためである

    現代のあまりに飽和な食環境をあらためて見直さなきゃ、と言う気持ちにもなる。


    おはよう、で人間関係をリセット
    自分と相手との関係をリセットできるのは朝だけ。
    自分を認めると、自然に敵ができる。自分がなければ、敵もできない。
    自分のものさしが必ずしも正しいとは限らない。
    自分の器量を認め、少しずつ大きくする努力をする。

    しかるべき時はちゅうちょしない
    叱れない人は、本当にほめることもできない。
    叱ることを恐れて放任するのは教育ではない。叱るとほめるは必ずセット。

    社会人として、教えられる立場、教える立場両方を経験することが増えて、最近特に難しいなと思うこと。でも自分はやっぱりほめられて伸びるタイプだと思うので、なおさら難しいと感じてしまう...。

    理屈だけでなく、直観も大切に
    理屈でばっかり生きるからつらくなる。
    時にはあえて、自分のこれだ!と思える直観に従って。

    自分を全否定してみる
    あんなに自己肯定感とか叫ばれている世の中なのに!!!笑
    でも、自分に執着するから、かたくなになり、素直に事実や他者の言葉を受け入れられなかったりする、というのは共感。
    そもそも「私」というものなどない、枠に当てはめることで自分が小さくなってしまう。
    自分てこういう人間、決めつけてるのは自分、進化はない。

    それでも人から否定されるのってつらいから嫌だ。笑 芯がないとか思われるのも嫌だ!!

    目標、夢は毎晩捨てる
    どうせ現実にそぐわない目標や夢はもっても仕方がない、と言いたいのなら、それは現代のスタンダードとはあまりに乖離しているけれど。

    修行における「自利利他」の精神には納得も同意もする。
    まずは自分のため、と同時に、人のためにもなるというのが理想的。
    理屈で決める目標より、最初は自分の心を満たすことから始める。

    目標や夢はあってもいいけれど、ただのゴールではなく、日々努力するモチベーション維持のためにあるべきもの。ゴールに辿り着くことではなく、一歩ずつ継続することに意味がある。


    不快や不便を改善しようとしない
    効率重視すぎる現代社会もなんだか息苦しいけれど、あるものをただ受け入れる、のも難しい…ただそれだけのこと、とすべて飲み込むのと、思考停止してしまうのもまた違うだろうし…
    まだまだ修行は足りなさそうです。笑



    ふだんは東京でひとり暮らしをする会社員。いかに自分が時間に、欲に、まわりの言葉に、振り回されて生きているんだろうと、気づくきっかけになりました。
    京都での体験も、この読書体験も、いつかは自分の血肉となりますように〜。
    これからは心に小さなお坊さんを住まわせて、穏やかかつ溌剌とした毎日が過ごせるといいなあ。

  • 良書。

    困難を乗り越えたから成長する訳ではない
    その事に対してどういう姿勢で取り組んだのか。
    相手に対してどういう姿勢で接したのかが、
    人間として成長するかどうかを決める。

  • 私が修行をしたことがないためだと思うのですが、しっくりくるフレーズはこの著書では見つからなかったかなと。俗世にまみれてるからかも。

  • 自分は修行をしたことがないのでなんとも言えないのですが、なかなか極端なことを言っているというか、全て鵜呑みにして実行する必要はないと思いました。

    自分を全てとにかく否定しろとか、不便を不便のままにしておけとか、精神的に患ってしまっている人や普段から抱えているものがあり生きづらさ感じていて、かつ真面目な人とっては、より毒になってしまうような内容かもしれません。
    言っていることは正しいことだと思うのですが、本だとおそらくこの作者が言いたいことは意図通りに受け取れないかも?本当に理解するには実際に専門のところで修行するのがいいのではないかと思います。

    どんなものにも一切執着するな、言っておきながら本をいくつも出しているのはなんなのでしょう?それこそ利益や名誉へのこの人自身の執着なのでは?と思ってしまいました…。もし利益全額寄付とかしてたらすみません。

    真面目に内容を受け取りすぎなのかもしれません。だいぶ穿った見方だと思うのであくまで一意見として。

  • 「目標や夢は毎晩捨てる」といった一見厳しいようなことも、読み進めるとふーむなるほどなと思わされました。
    布団からすぐに出るところから、習慣づけ始めてみました。

  • 実践的な1日の過ごし方やマインドを、禅の考えを軸に伝える。

    「目標や夢はない方がいい」「人生は虚しいものだ」など一見悲しくなる言葉も、その言葉を噛み締め考えていくとそれが本来あるべき生き方なのだと気づく。

    今やるべきことをやって没頭すること、他人に心配りある行動をすることが、人にとって何よりの幸福であるのだ。
    現代社会ではそればかりしていると、それを上回る不幸さが押し寄せてくるので住職にならない限り全てを実践することは難しいかもしれない。
    それでも少しずつ、禅的な生き方をしていきたい。

  • シンプルな習慣。

  • 本書の言葉が響く人と響かない人がいると思った。響いたから良い響かないから悪いというわけではなく、お寺ではこう考えますよーという事実がある感じ。私にとってはこういう考え方が性に合っていたようで、当たり前だなと思ったこともあったが、読むことでずいぶんこころが軽くなった。とはいえ実践が難しい項目もあるし、一部賛同しかねることもあった。

  • 「自分を全否定してみる」等は自分の考えと違うなあと思いつつも、とてもいい本でした。
    心配りや和合の心など改めての学びがたくさんあります。

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著者プロフィール

平井正修(ひらいしょうしゅう)
臨済宗国泰寺派全生庵住職。学習院大学法学部政治学科卒業。一九九〇年静岡県三島市龍澤寺専門道場入山。二〇〇一年同道場下山。二〇〇二年より中曽根元首相や安倍元首相などが参禅する全生庵の第七世住職に就任。全生庵にて坐禅会、写経会を開催。二〇一六年より日本大学危機管理学部客員教授。二〇一八年より大学院大学至善館特任教授。臨済宗国泰寺派教学部長。『心がみるみる晴れる 坐禅のすすめ』『花のように、生きる。』『「見えないもの」を大切に生きる。』『老いて、自由になる。』(以上すべて幻冬舎)、『山岡鉄舟修養訓』(致知出版社)、『忘れる力』(三笠書房)、『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『三つの毒を捨てなさい』(KADOKAWA)など著書多数。

「2023年 『悩むことは生きること 大人のための仏教塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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