▼あらすじ
「僕の魔女―うんと苛めて可愛がって快薬の罰を与えよう」
大学生の司は目覚めると知らない部屋で、恋心を抱く浅葱に全裸に剥かれ愛撫されていた。浅葱は西洋史の准教授で魔女研究の第一人者、そして司は魔女の血を引く者。
三角木馬で張り型を咥えさせられ、乳首を摘ままれ、絶え間なく与えられる快楽。高まりすぎた愉悦に、司は浅葱の手に堕ちてしまう。浅葱の甘い罰に抗いたいのに抗えない…、自分の濡れた吐息と被虐に悦ぶ身体に、司は翻弄されて―!?
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三角木馬だなんて言うからSM寄りの結構ハードな内容なのかと思って読む前からちょっぴり怖じ気づいてたのですが、思ってたよりハードじゃなくて安心しました。
でも、代わりに吃驚するくらい最初から最後までヤッてます(笑)
適当にページを開いても抗確率でヤッてるシーンしか出て来ないし、当然、挿絵もほぼ裸です。とにかくエロシーン続きで、しかも一回一回のエロが割と濃厚なので読み始めて早々、少し飽きてしまいました(^^;)
それと、肝心なストーリーですが…何だろう、この微妙に納得出来ない感じ。
別に面白くない訳じゃないんですけど、何かが足りないような…。
実は読み終わった後にずーっとこの読後感の意味を考えていまして、世界観に上手く馴染めなかったし、テーマが魔女なのに舞台がヨーロッパじゃなかったのがいけなかったのな?と思ったのですが、その後で他の方のレビューに『ストーリーはあってないようなもの』と書かれているの発見し、「これだ!!」と思いました(笑)
現代日本を舞台にした上で、魔女は勿論、異端審問界だとか司祭だとかそういった設定に説得力を持たせるにはストーリーが浅過ぎてすんなりと物語の世界観に入り込む事が出来なかったのだと気が付きました。
思い返してみれば異端審問界のくだりは真面目なシーンなのに私にはギャグにしか見えなかったし、受けがピンチに陥って炎を出すシーンは「えぇ…^^;」って感じで若干付いて行けなかったような。
それもこれもエロ重視でストーリーが二の次になっており、ファンタジーものとしては中途半端だったから、納得出来なかったんだな…と。(辛口ですみません…;)
でも、悪魔だと思っていた攻めの正体が実は司祭だったという設定は予想を良い意味で裏切られて面白く感じましたし、プレイ内容はアレだけど受けに対して常に紳士的に接していたところは割と好印象だったかな。(それでも『黄昏の司祭』はギャグにしか見えなくて失笑してしまいましたが…)
これでエロをもう少し控えめにし、ストーリーに重きを置いていたら個人的にもっと楽しめていたんじゃないかな、と思いました。
ただ、先述したようにとにかくエロシーンはこれでもかというほど盛り込まれているので、ストーリーよりもエロを重視したい方にはオススメです。