大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 両国橋の御落胤 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 396
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800255150

作品紹介・あらすじ

江戸と現代で二重生活を営む元OLの関口優佳=おゆうは、小間物問屋の主人から、息子が実の子かどうか調べてほしいと相談を受ける。出生に関して、産婆のおこうから強請りまがいの手紙が届いたのだという。一方、同心の伝三郎も、さる大名の御落胤について調べる中で、おこうの行方を追っていた。だが、やがておこうの死体が発見され-。ふたつの時代を行き来しながら御落胤騒動の真相に迫る!

感想・レビュー・書評

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  • 押入れのトンネルを通って、江戸と東京を行き来するおゆうは、今回もイケメン同心伝三郎を手伝って、とある藩の御落胤騒動の解決に、現代の科学を動員して奔走する。現代の鑑識のプロ宇田川の助けがあるとはいえ、頭の回転も速い。最後にどんでん返しがあるが、それまでの話の展開は上手く作られている。なかなかに魅力的なヒロインかな。ただ、伝三郎が泊っていくことばかり願っているのはねえ。そんなものかな。なかなか一線を越えてくれないのに、じりじりしてるわけなんですよ。

    • goya626さん
      Macomi55さん
      なるほど、絵本「おしいれのぼうけん」ですね。なつかしいなあ。家にちゃんとありますよ。
      Macomi55さん
      なるほど、絵本「おしいれのぼうけん」ですね。なつかしいなあ。家にちゃんとありますよ。
      2021/12/06
    • Macomi55さん
      goya626
      あれ、面白いけど、長いから読み聞かせは大変なんですよね。読みながらこっちが寝てしまう。
      でも、保育園で言うこと聞かない子を押...
      goya626
      あれ、面白いけど、長いから読み聞かせは大変なんですよね。読みながらこっちが寝てしまう。
      でも、保育園で言うこと聞かない子を押入れに入れるなんて平成の世の中じゃ(もう令和ですが)「虐待」って言われるだろうなと思いながら読んでました。
      2021/12/06
    • goya626さん
      Macomi55さん
      ふふ、女房も途中でよく寝てました。
      Macomi55さん
      ふふ、女房も途中でよく寝てました。
      2021/12/07
  • 本シリーズは、何かと”やきもき”させられるが特長である。理由は次の通り。

    ・江戸時代の事件を現代技術を使って、「こうすれば解決できるな。」と想像できるのだが、その根拠を江戸時代の人に言わずに伝えなければならないため、「ああ、そうじゃないよ~」と”やきもき”する。(例えば、指紋が一致するとは言えないのである)

    ・現代からインターネットで江戸時代に起こった事件を検索して結果が分かっているのだが、その結果とは別の方向性にストーリーが進んでいくので、これまた「やきもき」。

    ・主人公は、現代から江戸時代に来ているのは、自分一人だけだと思っている。またまた「やきもき」。

    本作は、現代に生きる主人公おゆうが江戸時代に自由に行き来できるタイムトンネルを使って事件を解決するミステリーで、シリーズ二作目となる。一作目は、壮大なトリックに感心したが、本作はやきもき感があるものの、トリックは小粒で肩透かしを食らってしまった。

    ただ、個人的には本シリーズは気に入っている。現代と江戸時代を自由に行き来できるという他にない設定なので、先が予測できない楽しみがあるからである。

    重い読書の合間の気分転換できる本としておススメである。

  • 前作が面白かったので、迷わず即買い(^ ^
    期待を裏切らない面白さで、大満足(^o^

    今回は、最終的に「お家騒動」に巻き込まれるが、
    基本的な構図は、前作と変わらない。
    登場人物も人間関係も、少しずつ進化はしているが
    レギュラー陣の活躍は安定していて楽しめる。

    おゆうが江戸でのスキルを積むに従い、
    謎解きも徐々にレベルアップしている感じ。
    ミステリなので、細かくは書けませんが...(^ ^;

    「サイドストーリー」も少しずつ進歩。
    この先どうなっていくんだろう、と、
    こちらも中々のワクワク感(^ ^
    文句無しに面白いっす(^o^

  • 図書館で借りた本。
    江戸と令和を行き来して江戸の謎を解くおゆうの第二弾。今回はある日小間物問屋の主人から自分の息子が出産時に入れ違いがあったと、当時を知る産婆から手紙が来た。本当かどうか調べて欲しいと依頼があった。同じ頃、伝三郎も似たような極秘任務を言い使っており、調べ始める。

  • 購入。

    ようやく読めた!
    主人公同様、先入観に囚われて読んでいたよ(笑)。ラストで一転、二転三転とする展開が小気味いい。
    しかし運命の女神さまは、なかなかあの二人に優しくないね~。空気読めーー!と私でも思ってしまう(笑)そこもまた、面白いところだけどね。
    楽しく読了できました。

  •  江戸時代と現代を行き来できる家に住む優佳ことおゆうが、江戸時代の事件を現代の科学技術で解明していく話の第二弾。
     科学的に証明されたことを、科学を使わずに説明するという、ひねり方が面白い。

  • 2巻を読むのを凄く楽しみにしていました。
    今回は、ご落胤と藩の勢力争いが複雑に入り混じった感じのお話です。そりゃ、ずっと自分の子どもだと信じて疑わなかったのにある日突然、お世話になった産婆さんから「子どもを交換した」という手紙が来れば、動揺もするだろうなぁと小間物屋の主人に同情してしまいました。二つの事件が一つになった時、伝三郎とおゆうのタッグは、本当に好きだなと思います。

    ここでの解決になる糸口は、「思い込み」だと思います。人って見た目の印象とか雰囲気で、“こんな人なんだろうな~”と勝手に推測して理解した気になります。その思い込みが、この事件を何重にも難しくしてたのかもしれません。
    優佳が江戸の事件のために岡山に行ったのには、凄く驚きました。実際に江戸のものが残っていたんだというびっくりもありますが、OLを辞めてから貯金もギリギリだと言っていたのにそこまで踏み入れちゃうんだなぁと思ったからです。かなり正義感の強い人なんだと改めて再認識しました。

  • シリーズ2作目
    今回は現代の方のバディの活躍が大きいです

    見方を変えれば、真実が違って見えるという展開
    思い込みによる誤解は危険ですよね

    最後に、もう一ネタと面白かったです

  • シリーズ2作目。時代劇でもあり、現代劇でもある、この世界観が好き☆
    ミステリとしてはわりと犯人はこいつか⁉︎ってのは早めにわかるんだけど、それをどうやって証明するか…がおもしろい。現代では当たり前の指紋鑑定やDNA鑑定は江戸では証拠として使えない。ならば…と画策するおゆうがおもしろい!
    宇田川の立ち位置は大事だけどちょっと出来過ぎかなぁf^_^;まぁ彼がいなければ話は進まないんですが。
    それから伝三郎との恋はいかに❗️いやぁもう次も楽しみです☆

  • シリーズ2作目。
    今作のテーマはDNA鑑定。
    自分の息子が実は生まれた時に他の子供に入れ替わっていたと言う手紙を産婆から受け取り、その相談をおゆうがうけたところから始まる。
    現代のDNA鑑定を行い、入れ違いが行われていないことを早々に掴んだおゆうだったが、なかなかその事実を江戸時代で証明できずにいたところ、その入れ替わったのは実は御落胤だったと言うことから、さらに騒動に陥る。
    前作に比べ、おゆうの活動は抑えられている。そして、前作で気になっていた優佳の現状についても説明があり、前作からの疑問はかなり払拭された。
    おゆうの想い人であり、相棒である伝三郎の動きも今後気になるところ。これは続編まで読んでしまいそう…

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著者プロフィール

一九六〇年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒業。第十三回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉となった、『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』で二〇一五年デビュー。同作はシリーズ化され、人気を博す。一八年、『阪堺電車177号の追憶』で第六回大阪ほんま本大賞受賞。他に『開化鐵道探偵』『軍艦探偵』『江戸の闇風』『途中下車はできません』『鷹の城』など著書多数。

「2023年 『江戸美人捕物帳 入舟長屋のおみわ 隣人の陰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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