ちょっと一杯のはずだったのに (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)
- 宝島社 (2018年6月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800285287
感想・レビュー・書評
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ラジオ秋葉原FMで人気のパーソナリティの西園寺沙也加が殺された。
ディレクターで恋人でもあった矢嶋直弥が第一容疑者に。しかし、泥酔しており、当時の記憶が無い。もしかして、自分がやったのか?
最後は、ややトリッキーな謎解きでしたが、彼女の生前のビデオの言葉が、謎解きの伏線になっていたんですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
密室殺人の謎を解くストーリー。
読みやすい内容だけど少しまどろっこしい所もあったかな。
判明した犯人も「こんな人いたっけ?」ってな感じでした。
自分は酔って記憶を無くすという経験がないからあまり感情移入出来なかったかも。
結局刑事2人、ただの役立たずで終わったような…。
ラスト、切なかったですね。 -
古本屋で読みやすそうな推理小説を探していた時になぜか目に入ったのがこの本。
冒頭だけ読んで購入したが
読みやすさという部分では選んで正解だった。
大どんでん返しなどはないが伏線も
しっかりと回収してくれて
1日で読み切るにはいい分量。
ちょっと1冊のつもりで読むにはちょうどいい作品。 -
お酒は、ほどほどに‥
とんでもない事件に巻き込まれてしまう可能性が‥
最後は、あぁと納得できました。 -
スマホを落としただけなのにの作者。気がつけば彼女が殺されてたのに、記憶がない泥酔ミステリ。コメディ調なのに、振り切れてはなくて中途半端に感じた。意外とガチ目の密室トリックは好印象だが、凄いスゴくないでいうと地味かな。でも面白い作家さんですね。
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ちょっと一杯のはずだったのに。気付けば五杯、六杯、ニ軒、三軒。そして記憶がなくなり酩酊状態。
酒飲みには耳が痛い話。
主人公の恋人が殺害される。しかし、恋人に会った最後の人間は主人公だった。が、酒飲みの彼は酩酊状態で記憶がなく、警察に疑われる。
記憶がないということは、殺したことすら覚えていないのでは、と。
酒飲みの明日をかけた密室殺人が暴かれる。 -
ちょっといまいち
密室トリックのためだけに作られた設定・物語っていう感じ。
表題とあんまり関係がないのでは...
ストーリとしては
人気パーソナリティで漫画家の西園寺沙也加が半裸の絞殺体で発見。さらに、部屋には鍵がかかっていた密室状態。
最後に会っていた人物は、ラジオディレクタで恋人の矢嶋。
さらに、彼女の首には、矢嶋が沙也加から送られたネクタイ。
しかし、泥酔していた矢嶋は彼女の家を訪ねたこともほとんど記憶にない状態。
記憶のない矢嶋が彼女を殺したのか?
矢嶋は無実を証明できるか?
といった展開です。
飲みすぎで記憶をなくすことってとても多いので、他人事とは思えません(笑)
ライトな展開でシリアスな雰囲気・展開はありません。
最後は変な探偵役によって、密室トリックが明らかになります。
しかし、そのトリックを暴くのにラジオディレクタの技術をつかってやるのですが、これは現実感がない...
作者はインターネット技術に詳しそうなので、そっちのやり方ではなくて、AI使った音声合成でやってほしかった(笑)
ということで、なんともライトなミステリーでした。
もうひとひねりエンターテイメント性があればよかったのに -
スマホを落としただけなのに、の著者の作品。
今回は、酒を飲みすぎて記憶がない間に、恋人が殺されてた…というラジオディレクターが主人公。
スマホ…のような猟奇性のある話ではなく、すでに事件が起こってしまっているので、主人公も警察ものらりくらりしてるような印象を受けた。
ミステリーとしては、ライトすぎたかな。
密室トリックは、個人的にはあまり盛り上がらなかった。
ここ数年は密室の復興というか、また少し密室ブーム?ぽくなってる風潮だけど、この本に限らないが、どうにも使い古された感があり、新しい道具を使っていても、そこに感動はないのだ。
また、死んだ女性漫画家には、実は妹がいて漫画は妹との共作だったという、恋人ですら知らなかった衝撃の事実が、女性の死後に明らかになった…わりには、この件についての掘り下げがあまりなかったなぁ。
というか、全てのキャラクターの掘り下げがほぼなく、キャラの個性が分からないまま、ミステリマニアの変態ぽい弁護士(突然探偵役に躍り出た人)だけが妙にイキイキしてた。
死んだ女性の生前の肉声を使って…というのは、まぁそうだろうなと容易に想像がついたものの、ラジオDJやってたんだから、膨大なラジオ音源から声を拾えば良いのに。
なぜに遺言メッセージだけから拾ったのだろう??