映画秘宝EX激闘! アジアン・アクション映画大進撃 (洋泉社MOOK 映画秘宝EX)
- 洋泉社 (2017年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800312020
感想・レビュー・書評
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アクション映画の神髄は、アジアにある!
肉体の限界に挑んだ偉大で無謀な映画の歴史!
【トリビュート】ブルース・リー、ジャッキー・チェン、サモ・ハン、ジェット・リー
【独占インタビュー6連発!!】
カラ・ワイ(ベティ・ウェイ)、マックス・チャン、ウィルソン・イップ、
ダンテ・ラム、リンゴ・ラム、ソイ・チェン
【香港・台湾】伝説の映画帝国ショウ・ブラザース/ジョニー・トー七変化/
ジョン・ウー&ツイ・ハーク/幻の台湾女性アクション映画/
ドニー・イェン最強伝説/香港潜入捜査官映画の興隆……
【中国・韓国】
中国クンフー映画ヒストリー/韓国映画のバイオレンス表現/
知られざる70年代韓国アクション映画……
【東南アジア】
タイ・アクションの系譜/フィリピン・アクションの復興/
ベトナム・アクションの新潮流/インドネシアの荒唐無稽アクション……
激薦! アジアン・アクション映画100選!
and 龍飛鳳舞! 武俠映画七変化/新世代アクションスター総進撃/
2000年以降の女性ファイター/ビジネス・アジアン・アクション史/アクション原論……
アクション映画の神髄、アジアンアクション映画の全てを紹介した決定版映画本。
まずアジアンアクションの技の数々を数々の名作の名場面で紹介するグラビアやブルース・リーたちアジアンアクションスターの略歴を紹介するトリビュートした略歴記事がアジアンアクション映画に夢中になった男心をくすぐり、ドニー・イェンの「捜査官X」にも出演しショーブラザーズ映画などで活躍したカラ・ウェイのインタビューではフィルム撮影だった時代のアクション撮影の過酷さについてなどの裏話「男の人のパンチを50発くらい受けなきゃならない撮影は普通にありました」や「グランドマスター」「イップマン継承」に出演したマックス・チャンのインタビューではマックスの演技のレベルが上がったと感じたきっかけの映画が「グランドマスター」であることやユアン・ウーピンのアクションチームに所属していたマックスがユアン・ウーピンにどのような影響を受けたかなどが語られた濃厚なインタビューや「戦う理由こそアクション映画の要」と語るウィルソン・イップのインタビューや長年のブランクから復帰したリンゴ・ラムやアクション映画の域を越えた力作を作り続けるダンテ・ラムやソイ・チェンのインタビューとマニアックでアジアンアクション映画のファンのツボを押さえた濃厚インタビュー、香港カンフー映画研究家の知野二朗さんが執筆したショーブラザーズの栄光と波瀾の興亡史はランラン・ショウとレイモンド・チョウの壮絶な映画製作の対立やショウブラザーズ映画が「キルビル」「捜査官X」などに与えた影響など映画以上に面白い裏話が満載の記事、香港カンフー映画の黄金期を築く礎となったラウ・カーリョンとユアン・ウーピンふたりのアクションスタイルの論考ではラウ・カーリョンが作ったコメディカンフー映画がジャッキー・チェンのコメディカンフー映画に先んじていたことやユアン・ウーピンが何故世界中でアクション監督に引っ張りだこなのかの秘密などについて論じている興味深い論考、知られざる台湾女性アクション映画や香港潜入捜査官映画や韓国映画のバイオレンス表現の突き抜けた痛みと過剰さや検閲と戦う中で生まれた中国犯罪映画のハードなアクション映画やインドやタイのアクション映画の隆盛についての記事と濃厚な情報量の記事の数々、「ローグワン・スターウォーズストーリー」のチアルート役でドニーに惚れた初心者にも長年応援してきたファンにもうれしいドニー・イェンの活躍を振り返る「ドニー・イェン最強伝説」、ジョニー・トーやウォン・カーウァイ(すれ違いをキーワードにした分析が秀逸)の独自の作風に迫った論考記事、記事を読むとジョン・ウーとツイハークが久しぶりに組む「マンハント」が楽しみになる「ジョン・ウーとツイハーク、友情と訣別そして再会の物語」、チャウ・シンチーの映画に込められたカンフー愛についての論考記事、知野二朗さんと岡本敦史さんの70年代韓国アクション映画についての対談ではブルース・リーが「死亡遊戯」の製作を「キングボクサー大逆転」の監督チェン・チャンホウに協力を頼んでいたなど知られざる事実が飛び出す興味深い対談、アジアンアクション映画100選までアジアンアクション映画を見る時のお供に最適なアジアンアクション映画本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさしくタイトル通り、濃厚な「アジアン・アクション映画」についてのムック。ブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、ドニー・イェンら香港のドラゴンたちから始まり、韓国、台湾、中国本土、さらにインド、インドネシア、ベトナムにイラン(!)まで、アジア全域のアクション映画の歴史を網羅している。読み応え抜群の一冊だ。