虐待父がようやく死んだ (BAMBOO ESSAY SELECTION)
- 竹書房 (2019年8月16日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801919808
作品紹介・あらすじ
父から母と子供に日常的に繰り返されるDV・虐待。
歪んだ家庭に育った娘は、人に求めることが大きすぎて、人間関係に悩む。
父が病に侵されたのを知り、その死を早く望む兄妹たちだが、
父が死んだとき、憎しみはチャラになるのか――。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
タイトルが衝撃的すぎて
思わず手に取って読んでしまった。
こういう現実もあるのね、、
-
DV体験をふりかえったエッセイ漫画。最近は機能不全家族の体験を描いたエッセイ漫画が増えているし、90年代の内田春菊 以後の「漫画でのカミングアウト」はほぼ当たり前のようになっている。しかし自分のトラウマ体験を描くことはかなり難しく、下手をすると身を削るような場合もある。田房永子 氏のように自分以外の体験に拡げてゆく方向もあり、いろんな方向性が出てきた。本作はその面では、なかばセルフ認知療法的な自分語りを中心にしており、その分毒は薄いが、さらっと流しつつ体験の部分は押さえているので、気軽に読めつつ、同じような体験をしている人にはうまく引っかかるように役立つかもしれない。
-
もうこの手の本(マンガ)を読むのは卒業しようかと思っていましたが、虐待「父」がタイトルだったので、思わず読んでしまいました。
「おわりに」のページで、様々な機関に相談されたことが少しだけ触れられていましたが、相談先が「ある」(ただし、根本的な即効性のある解決は難しいかもしれないですが)ことに気づかない方が多いのかもしれないと思いました。
直系卑属であれば親の戸籍は文句なくとれるので、毎年1回、(どこからも何の連絡もないため)義両親の戸籍謄本で生存確認をしている私(ただし請求者は実子である私の夫ですが)としては、作者さんが自身の実父が死んでいることを確認するのに戸籍謄本を取り寄せている心理は分かるような気がしました。
最後に、このマンガを読んで、例え実子であったとしても、親の夫婦の問題に立ち入るのは限界があるし、立ち入らなくて良い(親から離れてしまっても良い)と思いました。