犬鳴村〈小説版〉 (竹書房文庫 ひ 2-2)

著者 :
  • 竹書房
2.72
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801921580

作品紹介・あらすじ

映画公開に先駆け小説版『犬鳴村』発売!
あなたは日本最凶の心霊スポット〝犬鳴村〟を知っていますか?

常に恐怖体験で名が上がるほどの最凶スポットでもある「犬鳴村」。
福岡県の「旧犬鳴トンネル」の先に位置するとされ、
「近くの小屋には骸が山積みにされている」
「全ての携帯電話が圏外になる」など、
日本地図から存在が抹消された村である。
単なる都市伝説なのか、すべて真実なのか…!?

決して触れてはいけない〝犬鳴村〟が、ホラー映画の第一人者・清水崇によって禁断の映画化!
身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない。

本書は、監督の清水崇・脚本家の保坂大輔と共に、恐怖実話の第一人者で九州在住の久田樹生によって書かれた、もう一つの『犬鳴村』である。

映画『犬鳴村』2020年2月7日(金)公開
三吉彩花
坂東龍汰 古川 毅 宮野陽名 大谷凜香
奥菜 恵 須賀貴匡 田中 健 寺田 農 石橋蓮司 高嶋政伸 高島礼子
監督:清水 崇 脚本:保坂大輔 清水 崇 音楽:海田庄吾 滝澤俊輔  
主題歌:Ms.OOJA「HIKARI」(UNIVERSAL SIGMA)
制作プロダクション:ブースタープロジェクト 配給:東映 
(C)2020 「犬鳴村」製作委員会

〈あらすじ〉
臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。
「わんこがねぇやに ふたしちゃろ〜♪」
奇妙なわらべ歌を口ずさみ、おかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして繰り返される不可解な変死……。
それらの共通点は心霊スポット【犬鳴トンネル】だった。
「トンネルを抜けた先に村があって、そこで××を見た……」
突然死した女性が死の直前に残したこの言葉には、一体どんな意味があるのか
全ての謎を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルに向かう。
しかしその先には、決して踏み込んではいけない、驚愕の真相があった……!

◆犬鳴村とは?
九州に実在する最凶の心霊スポット・旧犬鳴トンネル。
その近くには日本政府の統治が及ばない集落“犬鳴村”があり、そこに立ち入った者は決して戻れない、という都市伝説がある。
村の入口には「この先、日本国憲法は通用せず」と書かれた看板が立てられており、旧犬鳴トンネル及び周辺では、過去に事件が起きているという。
ネット掲示板やSNSには村周辺を訪れた人達の恐怖体験が今も数多く寄せられている。
犬鳴村は、旧犬鳴トンネルの先にあると言われているが、現在はダムが建設され、日本地図にその痕跡は残っていない。
これは単なる都市伝説なのか、真実なのか?

感想・レビュー・書評

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  • 映画化ということで原作が気になり読みました。都市伝説で、〝犬鳴村〟という最強の心霊スポットがあるのは聞いたことがありました。視点転移が頻繁に起こる書き方なので、深みというのか心理的な掘り下げはなく少し軽い印象、その代わりに展開の速さや動的なエンタメ的な要素が強調されていておもしろかったと思います。漫画にした方が良かったのでは?。にしても、この村に対する扱いは日本国では、いくら昭和でもありえない。戦国時代のような理不尽さです。

  • 最近CMでやたらと映画版の犬鳴村の告知を見るなぁ…と気になっていたところにこの本を見つけてしまい…

    映像でのホラーがやや苦手な私は、「活字で読んでみて大丈夫そうだったら映画も見るか!」くらいの、気軽な気持ちで読んでみましたが、怖いというより、まぁ気味が悪かった…(褒め言葉です)SFとかサスペンスに近い印象です。


    映画版に関しては見ていないので何とも言えないのですが、作品としてはダムの底に沈んだという犬鳴村の持つ謎めいた雰囲気と、続々と起こる地上での溺死という奇妙な死、最終的に過去に起こった「ある出来事」をきっかけとする血筋の問題を結び付けて、作品の背景に常に不気味な雰囲気を作り出しているのは、直接的な恐怖(ジャンプスケアリー)が特色的な海外ホラーとは異なるJホラーの趣が出ているなぁと感じました。
    ホラーではないんですけど、辻村深月さんの『水底フェスタ』を読んで感じた身の毛がよだつ悍ましさ由来の恐怖に近いなと感じました。この恐怖は精神衛生上悪い上に、数日間引っ張るからイケナイです…

    そして、先ほど述べた「ある出来事」というのが目茶苦茶気味が悪く胸糞悪い。
    あとがきで小説版の著者・久田さんが映画版の監督・清水さんにあるシーンについての質問をしたときに、「もっと残酷に」と返されたそうですが、有言実行してますね。本当に残酷。グロテスク。

    本当に恐ろしいものは、怪異より人間だ…とゾッとしました。

    映画版より先にこちらを読んだのですが、あとがきを見ると、映画版でカットされた部分を深掘りして盛り込んだ部分が小説版には少なからずあるようです。
    映画版のレビューを見た感じ、設定に関して、脈絡のない部分が多く気になるといった類の意見が多く、確かに私も小説版を読んで、設定が掴めないとホラーとしての面白さが半減しそうな作品だと感じたので、先に小説版を読んだのは正解だったかもしれません。あとがきで清水監督、脚本の保坂さん、プロデューサーの紀伊さんによる映画版作成の裏側や設定についても語られているので、副読本として読むのも良いかもしれません。

    星を3つにしたのは、作品に色々な要素を持たせすぎて統一性に欠いていると感じたためです。序盤から中盤にかけては、不可解な死など、「身近な所で蠢く得体の知れない恐怖」が強調されているのに、中盤に当たり前のように幽霊が実体として登場。作品がゾンビものっぽくなります。(実はあとがきで清水監督が時代の流れ的に、幽霊の演出をゾンビと思わせないのが無理と開き直りました、と告白していますが…やはり惜しいと言わざるを得ないです)終盤はとうとう時空を飛び越えてしまう(ように見える)のですが、健二という人物を使って強引に血筋に関する物語を展開し、そして終結させた印象が強いです。

    それとこれは作品自体の感想でも何でもないのですが、あとがきで監督や久田さん達の身に怪奇現象が起こっていたことが語られています。「メールが届かない」とか「インターホンが夜中に何度も押されているのに誰もいない」極め付きは「原稿用の辞書データ消失(なんとバックアップまで消える周到さ)→今度は辞書ツールそのものがバグって変換できない」。

    めちゃくちゃ怖いやん!と思ったのですが彼らは「そんなこともありましたねアハハ」「むしろこのトラブル宣伝になるぞヤッター」くらいな感じで語ってます。ヤバイ。
    これがある意味1番怖かったかもしれないです。

  • ミステリーかホラーか家族か、何が書きたかったのかわからないし結局中途半端。期待してたから本当に残念……。後書きを読むと、ただの映画版犬鳴村のファンが自分なりの解釈を公式化したように見える。鼎談とも食い違いがあるし。映画版と同じ内容は映画版の批判になるから省くとしても、オムニバス形式も怖くなくなるのでやめて欲しい。謎解きが多すぎて、小説ホラーならではの怖さの心理描写が少ない。
    表記揺れや誤字が気になる。「ねぇや」と「ねえや」の表記揺れ、怖いシーンで歌使われてるのにそこの誤字はテンション下がるし最悪。

  • 映画を観る前にと思って読み始めましたが、単調でつまらない。物語の視点(語り手)がコロコロ変わり、表現が乏しい。誤字衍字が何箇所か。映画を観るかどうかも迷ってきました。

  • 知り合いが犬鳴トンネルに行った話を聞いていて、小説ならホラー苦手でもいけるかと思って読んでみた。酷い話だった、以外の感想が難しい。映画では難しい心理描写を頑張っているのは伝わった。

  • 色々な登場人物の視点から話が少しずつ進む構成は、読んでいて面白いと感じた。
    犬鳴村の謎が解明されていくワクワクもあってサクサク読めた。怖いというより悲しい。

  • 26
    とても気持ちわるかったですわ!

  • ひどかった。
    話はめちゃくちゃだし、文章は下手だし。

  • 友人から批評を聞いていたけど、割と私はすきでした。

  • あまり理解ができなかった。
    ちょっと難しかったです、

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著者プロフィール

久田樹生 Tatsuki Hisada
1973年生まれ。実録怪異ルポ、映画、テレビ、ラジオなどのノベライズ、他にて活動中。代表作に『牛首村〈小説版〉』ほか東映「村」シリーズ、近刊共著に『「超」怖い話 卯』『職罪怪談』(以上、竹書房)などがある。

「2023年 『仙台怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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