星降り村事件ファイル　2　完結 (バンブーコミックス)

著者 : 碓井尻尾

• 竹書房 (2015年8月17日発売)

感想・レビュー・書評

[『黒犬』の優樹さんの感想 · 2015年10月5日]

碓井先生の、四コマ漫画は面白いと言うか、自分の笑いのツボに上手い具合に当たっているからか、終わっちゃって残念、と強く感じる事が多いな
この大袈裟なタイトルの割に、大きな事件も特に起きない、『星降り村事件簿ファイル』も全２巻
ただ、その分、一気読みしやすく、碓井先生が描きたいトコを余さずに描かれている感じがして、ラストも先生らしくて、描き下ろしのオマケ漫画でしっかりとオチを付けつつ、それも、読み手の再開希望の欲を高めてくる
ヒロインが宇宙人だからこそ、人間の少女じゃ笑うどころか、イラッとしてしまうドジっ娘属性が活きている
この巻で姿を見せた、星川さんのお姉さんも、妹や父に劣らないほどのうっかり屋で、笑いの幅が広がっている
また、友人らに正体がバレていく展開のテンポもいい
ぶっちゃけ、こんだけの美少女だったら、宇宙人でも、太郎らのようにすんなり受け入れる事が出来そうだな、と思った
やっぱ、この後、星川さんには秋緒より太郎とくっついて欲しいもんだ。鈍感で、悩みもなく生きてる太郎だけど、ふとしたタイミングで星川さんを可愛いと思ったら、種族の差とか関係なく、体当たり気味に告白して、星川さんもキョドリつつ、すんなり、ＯＫしそう
この『星降り村事件簿ファイル』の中である意味、星川さんより異分子な女装愛好家の委員長の恋路も応援している。事ある毎に、彼へ冷たい視線を注いで、結果的に喜ばせちゃっている華子も何だかんだでほっとけなくて、付き合いだすんじゃないかな～。委員長の方が女子力が高いから、服装指南をキッカケにして仲良くなっていきそう
次回作が楽しみだ。まぁ、本音を言うと、月刊まんがライフＭＯＭＯで『青春甘辛煮』を再開して欲しくてしょうがないんだけど
どの回もお勧めだが、「グウィッチョン、グウィッチョン」、これが印象的な効果音が出てくる、星川さんが自転車に初挑戦なファイル３０だ
この台詞を引用に選んだのは、やっぱり、衝撃重視。「え～～～、自分で言っちゃったよ、この娘！？」と思わず、ツッコンでしまう。ただ、ここまで堂々と言われてしまうと、フォローも何も出来なくなっちゃうのは、現実世界にもある