- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802208475
感想・レビュー・書評
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・車両形式で説明されていることも多く、なかなか「確かに!」とはなれない。
・近鉄あおぞら号があったら星は増えたはず。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
残念な鉄道車両ということで、性能などはよかったものの、活躍の機会に恵まれなかった私鉄車両が紹介されています。
見開き1ページに写真、見開き4ページに本文という共通したフォーマットで、全車両が紹介されています。統一フォーマットなので、書く内容がない車両もあったようで、その車両と関係ないことが書いてあったり、社会風刺のようなことがつらつらと書いてあったり、そういうところは残念な本でした。
取り上げられた中で自分が気になった車両についていくつかコメント。
■東武2000系■
日比谷線乗り入れ以降、長らく利用されたので、決して持てる性能を持て余したというわけではないと思います。また、この車両が他線に転属したことがないということが書かれていますが間違えで、野田線に一部転属されています。ですが、すでに20M車が投入されていた野田線に非冷房の18M車を転属して、当時も意味ないのではないかと思いましたが、懸念の通り、短命に終わりました。
■東武1800系■
20数年急行りょうもうに使われました。本書では短い活躍と書いていましたが、20数年は十分の長さだと思います。DRCに比べて見劣りがする云々と書かれていますが、そもそも観光地むけの優等列車と、工業地帯と東京を直結するビジネス列車を同列に語るのは間違えだと思います。また、リクライニングしない座席であった同列車がバブル期に投入されたスペーシアと平仄を合わせるように、改造車体が投入されたのは、適切な判断であったであろうと思いました。
■都交12-000■
この車両って残念な車両ですかね?十分に活躍したと思います。また、浅草線が8両かする際に工事が大変だったと記載されていますが間違えで、浅草線は当初から8両編成対応で作られています。
■京成AE100■
成田空港向け特急が満席になることはなくて残念との記載ですが、そもそも満席になったら飛行機に乗れないわけであり、成田エクスプレスと共に十分な座席供給をしていたと捉えるべきでしょう。また、朝の下りは、繁忙期には満席になっていました。この車両が最も残念だったのは、貫通扉があるにもかかわらず、浅草線に乗り入れられなかったことでしょう。それよりも、京成で残念だったと取り上げるのであれば、初代スカイライナーのAE形であろうと思います。
■名鉄キハ8500■
小見出しで「第三の職場は海外に」と書いてあるものの、本文では全く触れられておらず、おいおいと思いました。
■阪急8200■
出た当時、関東ほど混雑が厳しくない関西で座席収納車はないだろうと思いましたが、やはり短命でした。多扉車、座席収納車など、本書の基準的には残念な最後になった車両は多々あります。こういうことをまとめて書いても良かったのではないかと思います。また、バリアフリー対応でハイデッカー車や2階建て車が難しくなっているということに触れずに、ノスタルジーを煽るような記載がいくつもあり、そうじゃないだろう。と思いました。 -
高性能でありながら真価を発揮できず消えていった鉄道車両の私鉄篇。筆者の鉄道に対する強い思い入れポリシーを感じる一作。
国鉄車両も面白いが私鉄車両の傑作も面白い。画期的な車両でありながら会社、路線自体が衰退する例が非常に多い。モータリゼーション、特に地方で鉄道から車社会へ変わったことが影響している。今ならば、と思う観光列車も多い。
鉄道車両も考えようによっては単なる移動手段。マニア以外からは何が楽しいか理解不能だろう。近年問題の葬式鉄とか。
コストと利益、技術の粋である鉄道車両。筆者の強い思い入れが本書の魅力。ありがちな技術の解説本ではない鉄道のあるべきカタチへの思いが反映されている。
近年はJRも私鉄も車両の規格化が進んでいる。そんな時代だからこそ本書に登場する個性的な車両、今は乗ることができない、に魅力を感じる。 -
私鉄車両がメインのため、さして面白い特殊な車両が少なかったように思う。
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前作に続き、表紙になっている下津井電鉄の車両ぐらいしか、どうしてこの車両を「残念な鉄道車両」として選んだのか、理解できなかった。
逆に活躍した車両も挙がっていて???だった。