定着と離職のマネジメント「自ら変わり続ける組織」を実現する「計画的人材流動性」とは

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  • ソシム
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784802613910

感想・レビュー・書評

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  • 過去のリクルートの事例がチラホラ
    1番参考になったのは、退職率の目安8%で、それを実現するための求心力、遠心力をどう施策、制度に落とすかという考え方。
    それ以外は一般論が多く、あまり面白くはない

  • 計画的人材流動性というアプローチを長年続ける曽和 利光氏の著書。

    事業フェーズや時代によって組織を変える必要がある。しかし、日本では解雇規制があるため欧米のように解雇することができない。
    従って、組織の変化をより戦略的に行われなければいけない。

    〇離職のマネジメント
    ・事業のフェーズによって組織変化が必要。集権化→権限移譲→ゼネラリスト→プロ→計画キャリア開発、自律的キャリア開発。
    ・一定の離職率をキープ。リクルートは8%を正としていて、これより高くても低くてもダメ。
    ・徹底的なポテンシャル採用を進める。もちろん合わない人もくるがどうでもいい。
    ・willの重視、おまえはどうしたい?で成長させる。
    ・上を詰まらせない、停滞を許していないことを下に(組織に)見せる
    ・既得権益化させてない評価制度、退職制度

    〇インフォーマルネットワークを強固にする(組織のフォーマルなラインではない人間関係強化)
    ・ハブ人材をつかってクラスター同士をつなげる。特にマネージャー同士
    ・双方向と上下のネットワークを複数作る
    ・新人にはインフォーマルなメンターを作る
    インフォーマルネットワークを強固にするために、飲み会の設置、自己開示の場や仕組み、ジョブローテ、面談シートの開示などが重要

    〇リクルート離職メモ
    ・23年卒リクナビの情報によると、株式会社リクルートは2018年4月入社社員が398名、うち2021年3月31日時点で離職者は78名と、3年間の離職率は約20%
    ・1年あたりに換算すると約7%
    ・全国平均では新卒者の離職率は「3年3割」というのが10年以上続いている
    ・厚生労働省「入職と離職の推移」では日本企業の離職率の平均は近年15%前後。
    ・つまり離職率8%(リクルート)は、「それほど人が辞めていない会社」と言える

  • 定着が全てではなく、組織が変化をしていくためには一定の離職が必要。

    求める人材がくるための求心力と
    新しい人材へ入れ替えるために発揮する遠心力の発揮のバランスがかなり重要となる。

    これらを実現するために、インフォーマルネットワークを意識し、社員間でのつながりを持たせることも採用、評価、育成、離職において重要である。

  • 定着させることが正義、みたいな風潮が強いけど自分もどちらかというとバランスを取るために離職率は一定数必要だとおもっている。
    何となく感覚的に感じていたことが全て言語化されていて腹落ちすることばかりの本でした。

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著者プロフィール

株式会社人材研究所代表取締役社長。日本採用力検定協会理事、日本ビジネス心理学会理事。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。
リクルート時代に採用・育成・制度・組織開発・メンタルヘルスなど、様々な人事領域の業務を担当し、同社の採用責任者に。ライフネット生命、オープンハウスの人事責任者を経て、2011年に人材研究所を創業。実務経験を活かした、リアルで実効性のある人事コンサルティングや研修、採用アウトソーシングなどをこれまで数百社に対して展開。
著書に『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』(ソシム)、『コミュ障のための面接戦略』(‎星海社)、『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)など多数。

「2022年 『採用面接100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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