定着と離職のマネジメント「自ら変わり続ける組織」を実現する「計画的人材流動性」とは
- ソシム (2022年11月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802613910
感想・レビュー・書評
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過去のリクルートの事例がチラホラ
1番参考になったのは、退職率の目安8%で、それを実現するための求心力、遠心力をどう施策、制度に落とすかという考え方。
それ以外は一般論が多く、あまり面白くはない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
計画的人材流動性というアプローチを長年続ける曽和 利光氏の著書。
事業フェーズや時代によって組織を変える必要がある。しかし、日本では解雇規制があるため欧米のように解雇することができない。
従って、組織の変化をより戦略的に行われなければいけない。
〇離職のマネジメント
・事業のフェーズによって組織変化が必要。集権化→権限移譲→ゼネラリスト→プロ→計画キャリア開発、自律的キャリア開発。
・一定の離職率をキープ。リクルートは8%を正としていて、これより高くても低くてもダメ。
・徹底的なポテンシャル採用を進める。もちろん合わない人もくるがどうでもいい。
・willの重視、おまえはどうしたい?で成長させる。
・上を詰まらせない、停滞を許していないことを下に(組織に)見せる
・既得権益化させてない評価制度、退職制度
〇インフォーマルネットワークを強固にする(組織のフォーマルなラインではない人間関係強化)
・ハブ人材をつかってクラスター同士をつなげる。特にマネージャー同士
・双方向と上下のネットワークを複数作る
・新人にはインフォーマルなメンターを作る
インフォーマルネットワークを強固にするために、飲み会の設置、自己開示の場や仕組み、ジョブローテ、面談シートの開示などが重要
〇リクルート離職メモ
・23年卒リクナビの情報によると、株式会社リクルートは2018年4月入社社員が398名、うち2021年3月31日時点で離職者は78名と、3年間の離職率は約20%
・1年あたりに換算すると約7%
・全国平均では新卒者の離職率は「3年3割」というのが10年以上続いている
・厚生労働省「入職と離職の推移」では日本企業の離職率の平均は近年15%前後。
・つまり離職率8%(リクルート)は、「それほど人が辞めていない会社」と言える -
定着させることが正義、みたいな風潮が強いけど自分もどちらかというとバランスを取るために離職率は一定数必要だとおもっている。
何となく感覚的に感じていたことが全て言語化されていて腹落ちすることばかりの本でした。