冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた 黒髪の戦乙女(1) (アース・スターコミックス)

  • 泰文堂
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784803012354

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  • 父と娘の絆がテーマの中世風世界が舞台のファンタジー。
    続刊を読んでいないため断言はできないが、主人公は赤ん坊の頃から娘を自らの子供として育てており、義理の娘と恋愛関係になるタイプの作品ではなさそう。

    丁寧な書き込みと素朴な温かみが共存した作画、そしてファンタジージャンルながらもリアリティのある世界観が良かった。
    中でも、娘アンジェリンが冒険に旅立つ前夜に父ベルグリフが説いた冒険者としての心得はじつに納得できる内容で、「自分が冒険に出たとき活用できそうだな……」と思ってしまうほどだった。

    ワイルドな外見に反して柔和で面倒見がよく、引退した身ながら老練な戦いぶりをみせるお父さんがとにかく格好いい。彼のキャラ造形が魅力的なため、冒険者として最上位のクラスに到達してなおアンジェが養父を心から尊敬し、強く慕っている設定に説得力を感じた。

    ただ、事情があるとはいえ1巻の中ではアンジェが終始カリカリしており、ギルドの備品を破壊したりギルド職員を怒鳴りつけたりするのが目について、いまひとつ彼女を好きになりきれなかった。
    苛立ちから敵に凄んだり、モンスターを死体蹴りする表現も安っぽく感じる。
    「最強キャラなのに大好きな“お父さん”に会えないことを不満にして荒れる」というギャグ要素なのだろうが、作画の雰囲気がリアル寄りなためかコミカルさが感じられず、笑える印象にならなかったのだと思う。

    とはいえ、アンジェリンに好感を抱けるイベントも中盤に組み込まれており、総じて作品としての完成度は高い。
    一巻だけでもう充分と感じる作品も多い中、なんだかんだで続きを読んでみたいと思えたタイトル。

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