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- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784804980386
作品紹介・あらすじ
漱石の愛への慾求とその挫折とを丹念に描く。漱石にとって自己は掛替えの無いものであり、自己本位を貫いて生きるのでなければ、生きている事はおよそ無意味であった。けれども、自己本位に徹しようとして漱石は他者に愛される事を希求せずにいられなくなる。その二つの慾求がもたらす葛藤は我が近代文学史上類例の無いものだが、それこそが漱石の偉大であり悲惨なのである。「虞美人草」から「思ひ出す事など」まで、漱石の愛への慾求とその挫折とを丹念に描く待望の中巻、漸うここに上梓。