膨張宇宙の発見: ハッブルの影に消えた天文学者たち

  • 地人書館
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805208366

作品紹介・あらすじ

20世紀初め、巨大望遠鏡と天体物理学という新たな手段によって、ヨーロッパに追いつき、追い越していくアメリカ天文学の舞台に現れた登場人物たちは、みな個性的で魅力的だった。ハッブルだけが宇宙膨張の発見者として知られているが、なぜ他の天文学者は英雄になれなかったのか。

感想・レビュー・書評

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  • また時間をかけて感想を記すが…。天文学の知見は一握りの天才が明らかにできるほど単純ではない。膨張宇宙の発見はいい例で、科学的な議論に加え、設備投資の競争や個人的な闘争・嫉妬・妬みなどが蠢く人間社会という「泥沼に咲く一輪の花」なのだ。
    チャンドラセカールとエディントンの論争を読んだ時も思ったことだが、ハラスメントのない風通しよい学究環境整備が叫ばれているが、それは研究者の「生活基盤」たる職場が居心地よくなるだけの話で、学問の進展とは関係がないように思えてならない。生きている環境でベストを尽くす以外、良い成果を挙げる方法はないのではとも思ってしまう。

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著者プロフィール

【著者】天文学・物理学関係のジャーナリスト、サイエンス・ライターとして活躍する一方、マサチューセッツ工科大学では、サイエンス・ライティング・プログラムにおける客員教授として大学院生の指導にあたっている。1971年アメリカン大学(ワシントンDC)を卒業、テレビ局で記者・キャスターを務め、NASAラングレー研究所の担当になって科学への関心を強め、オールド・ドミニオン大学の物理学修士課程に入学、応用光学分野の研究を行なっている。その後、サイエンス・ライターとしてさまざまな出版物で天文学・物理学の記事を書き、『ニューヨークタイムズ』、『ワシントンポスト』などで科学書の書評を担当している。1982年アメリカ物理学協会のサイエンス・ライティング賞を女性で初めて受賞し、2001年には二度目の受賞をしているほか、サイエンス・ライティング分野で数多くの賞を受賞している。

「2016年 『ブラックホール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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