怪談 (英文版) ― KWAIDAN (タトルクラシックス )

  • チャールズ・イ・タトル出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805307502

感想・レビュー・書評

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  • 恐怖についての感性は文化によって異なるといいますが,本書は日本文化を熟知した八雲の手により,日本の怪談の持つ湿り気,もの悲しさ,そしてじんわりとした恐怖が見事に英訳されています。ぜひ英語で味わう怪談の新鮮さをお楽しみください。

  • 【概略】
     小泉八雲ことラフカディオハーンが、古より伝わる文献や民話を元に創作した怪奇短編集。脚注では日本の文化や伝統、習慣も説明。

    2023年12月30日 読了
    【書評】
     来年はちょいとばかり小泉八雲とのご縁が深くなりそう。ということで年末年始は小泉八雲三昧・・・の一冊目。
     内容の前に「HOW」のところに触れちゃって申し訳ないけど・・・なんというか、英語が美しい。倒置(で合ってるよね?)であったり分詞構文であったり、情動鋭く叙情美しく文章が織り込まれてて。あとなんだろうなぁ、受動態って荘厳な感じになるんだね。読みながら「はぁ・・・(感嘆)」となってしまった。
     同時に「これはこのままを(落語や講談の形で)自分の口からは出せないなぁ」とも思ってしまった。視覚的な効果もこれ絶対にあると思う。そうではなく、口から発せられる形のみで勝負しないといけない場合は、もうちょっと形を変えないとなぁ・・・などと思いながら読み進めたよ。
     こちらもまた本編とは別の話なのだけど・・・日本語を母語とする方達は、自分と同じ感覚に襲われるかを聞いてみたい・・・日本語をアルファベット表記された途端、とんでもなく理解しづらくならない?「YUKI-ONNA」といったものはともかく、俳句といった漢字であることに意味があるような場合、脳内での(漢字)変換が何通りも起きてしまって。以前にも忍者や神道の本を洋書の形で読んだのだけど、キツかったなぁ。
     今回は「耳なし芳一」と「雪女」を読み直したくて手に取ってみた。しかもまさしく「怪談」=「怖さ」に焦点を当てて読んでみた。「耳なし芳一」についてはなんとなくイメージがついたのだけど、「雪女」は難しいなぁ。どちらかというと哀しさが。かくも人間は「~してはいけません」に抗うことができないのか。「このボタンは非常時に押してください」という表示に、「今、押しちゃったらヤベーよな。賠償金くるよな。ヤフーに載るよな」なんて損得の土俵に無理矢理押し込んで自制したりとか、してるもの。そういった人間の弱さと、愛してしまった者との秘密共有に対する多幸感とのせめぎ合い。異性と仲良くなるには秘密を共有するといいって心理学的に言われてるとかいないとか。あっ、秘密を共有したから仲良くなるのか、はたまた仲良くなったから秘密を共有するのか、わかんないや。ま、とにかく「雪女」は、悩むことになりそうだ。
     個人的には首を切断したあとに〇〇できるか?あぁできるね!という「DIPLOMACY(かけひき)」が好きかな。この話は古今東西、様々なところで目にするよね。動画でもあるくらいだ。
     さてさて・・・小泉八雲との邂逅・・・これからどうなることやら。
     小泉八雲といえば青谷優子さんだ。また教えを乞いにいかねばならないなぁ。

  • ギリシャの精霊と日本の妖怪の融合。『さまよえる魂の歌』にある「 goustly」が形になった。美しくて妖しいジャポニズム文学。

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