高齢者の心理がわかるQ&A: ほんとうの高齢者を知るための、66の疑問
- 中央法規出版 (2005年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784805825686
感想・レビュー・書評
-
2017/03/15
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
厳密に言うと、「心理」だけを扱っているわけではない。多くの著者によって書かれており、高齢者事典に近いつくり。読みやすいが、掘り下げ方がちょっと浅い。しかし、根拠となる文献や論文が挙げられているので、内容的には安心感がある。
・バトラーの指摘した高齢者をめぐる6つの偏見(神話)
1.加齢 2.非生産性 3.離脱 4.柔軟性の欠如 5.ぼけ 6.平穏
・イメージとしての「社会的弱者」から、人生をポジティブに生きようとしている「1人の生活者」への転換。
・87%の高齢者が自分を幸せと感じている。悲しみだけではない。
・老年期は若年期、人生中期とくらべて、心が寛大になる、人と言い争いやけんかをしなくなる、人を羨まなくなる、出世を望まなくなる。すなわち、成人中期までの社会生活において起こりがちな社会的緊張・不安が軽減され、感情が安定し、他人との無用な競争が減り、内なる自己と真摯に対峙する心境になる。
・他者から高齢者用としてあてがわれる衣服は好まない。
・高齢者の自殺は、同居率の低い都市部よりも、高い地域。同居によって高齢者の孤独が癒されるわけではない。
・虐待:経済的虐待が児童と違う。
・年金財源や医療費の不足などが議論される度に,暗に存在を否定されているように感じる高齢者もいる。
・認知症:60代…1~2%、85才以上…25~30%、100以上…ほぼ半数 -
1200<BR>
2005/6/10