羊のリーダーで終わるかライオンリーダーになるか: 組織は上に立つ者で決まる
- KADOKAWA(中経出版) (2005年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806121688
感想・レビュー・書評
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幾つか良い刺激を受けた。自分で咀嚼した後の言葉になるが、1)リーダーは知を感じさせ、組織に知の渦が生まれるような場を作れ、2)敵を真似ることも、自己分析がしっかりできていて学ぶ意図があれば「あり」だ、つまらないプライドは捨てよう、3)危機感のある組織は危機を早期に認めて対策を練る、無関心が企業の寿命を早める、危機感を煽ることも重要だ、など。
1の「知」について、ちょっと掘り下げてみたい。そもそも、ビジネスって昨日と同じことをしていたら勝てないし、良いサービスを世の中に送り出すことはできない。
自分の組織には、R&Dを行う機能があるんですが、これは特に「知的生産」であるゆえに、ビジネスにおける知的な戦略や戦術を練るのと同じかそれ以上に、強く必要な機能。ビジネスもR&Dの場合も、意思決定や投資決定に至るまでの間は、ある程度の「のりしろ」、つまりアイデアが出てこなかったり、アイデアが選択されるに至らない場合について、リーダーは寛容でなければならないと思う。そうすることで、自由な発想を促すことになる。知的な作業って時に先進すぎたり、良いアイデアでも採算が取れなかったり・・・、でもそれらを遠慮せずに言うことが組織の文化を作り、力を貯めていくんだと思う。これが1の意味している具体的な姿か。
野球のバッターに似ている。いつも大振りしていたら駄目だし、コツコツ当ててもヒットに至らない場合もあるし・・・。でも、それでも不断の研究、集中力、それから強い精神力で次のチャンスに備える、打席に立つ。そういう組織は強いと思う。
この本は、心の強さや心の芯について、学びたいあるいは刺激を受けたいときに読むと良いと思う。
出典(僕のブログ):http://d.hatena.ne.jp/ninja_hattorikun/20071008/1256430928詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半は個人に焦点を当てた内容です。
120%指示待ち族の扱いといったライオンリーダになるため鉄則が記述され、参考になる内容でした。<BR>
後半は組織に焦点を当てた内容となっています。
ユニクロや日産等を題材とし、組織の現状と改善方法についてを
記述していますが、目新しい内容はあまりありません。
前半の内容が良かっただけに残念です。
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最後は4人のライオンリーダの話ですが、
なぜライオンリーダになれたのか、ライオンリーダの人間性、生の声等が
深く表現されていないように感じ、心を動かされる内容ではありませんでした。
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個人的な感想は、前半の内容で本書の8割程度をカバー
しているのではないか、といった印象でした。 -
「1頭のライオンに率いられた100匹の羊の群れは、1匹の羊に率いられた100頭のライオンの群れに勝る」という諺を根底に、ライオンリーダーの有るべき姿指南した本。
究極的にライオンリーダーに率いられたライオンの群れにすることを目標としている。
常勝集団となるためには常に勝てる位置に立つ必要があり、そのためにはSWOT分析などによる自己分析が重要と説いている。