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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806714569
作品紹介・あらすじ
防除される「害虫」は、<br>もともとはただの昆虫であり、<br>自然の片隅で細々と暮らしていた。<br>それが人間が農耕を始めたことによって<br>「害虫」となったのだ。<br>長年、最前線で<br>農薬を使わない害虫防除の<br>研究をしてきた著者が、<br>人間社会と<br>昆虫(害虫)とのかかわりから、<br>これからの日本の<br>農業のあり方を展望する。
感想・レビュー・書評
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「害虫」と呼ばれる虫たちの生態や、それによってもたらされる被害、そして筆者自らが長年取り組んできた防除活動の記録が、丁寧につづられている。日本国内の田畑や森林、また、海外の実情視察や防除指導など、広範な事例が紹介されている。
「害虫」とはいえ、もとはただの虫であり、あくまでも人間が農耕を始めたことによって、そうした分類に組み込まれたにすぎない。筆者は決して殺虫剤や農薬のエキスパートということではなく、できるだけそうした薬剤の使用を避け、自然のメカニズムをうまく活用した方法で、被害を防ぐべきだと考えており、その実例も紹介されている。「自然」の害よりも「不自然」の害の方がどれほど恐ろしいか、人間は自分の身に起こらない限り、なかなかそれを認めようとしない生き物だということもわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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