- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806715696
作品紹介・あらすじ
日本人は、生物学、気候、地理、地質学などのさまざまな要因の中で、
どのように自然を利用してきたのか。
地質時代の列島の形成、人類がこの地に根づいた原初の狩猟採集時代から、
農業の発達と大陸の政治体制の導入、
律令時代から幕藩体制への政治的変革と民衆の森林管理、
そして欧米列強の影響を受けて迎えた産業社会の中で、
常に変化を続けてきた日本人の環境観。
数万年に及ぶその変遷を、人口の増減や生態系への影響、
世界規模での資源利用に関する詳細な資料をもとに、
欧米で日本研究を長年リードしてきた著者が世界で初めて描く。
日本の林政史に詳しい熊崎実氏(筑波大学名誉教授)の解説も収録。
感想・レビュー・書評
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001140510
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アメリカ人が、「環境」という切り口から紡ぎ出した、もうひとつの「日本史」である。日本列島に人類がやってきてから本書が刊行される2010年代までの日本をカバーする本書は、300ページを超える力作である。外国人がここまで日本を描きたいモチベーションはどこにあるのか?そのひとつが、「人類(ホモ・サピエンス)が日本列島で経験したことは、人類が世界中で経験したことの縮図である。」という認識にある。地球規模で進行する環境破壊の理由を求めるとき、日本は格好の「事例研究」の対象になったのだ。
本書は、環境史という観点からも素晴らしい著作であるが、日本を丸ごと理解するための書としも、とても役立つ書であると思う。 -
人と土地のつながり。
外の研究者から見た、日本人と自然の関わり方の変遷。
日本の国民が再び自給自足できるほど消費を削減できるとは考えにくい。
→これからも、海外への資源の依存は強まりこそすれ、減ることはないだろう。 -