なぜ流通経済大学サッカー部はプロ選手を輩出し続けるのか?

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  • 東邦出版
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784809410222

感想・レビュー・書評

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  • 1日で読了。非常に面白かった。
    流経大中野監督の育成メソッドとこれまでの生い立ち。
    根底にあるのは「人を育てる」姿勢と、チャレンジ精神。
    現在のサッカー界に関する問題提起も多い。
    何度も読みたい1冊。

  • 印象に残った部分
    ●p20 中野が選手を見定める際にもっとも注目しているのは、ボ-ルに寄る早さ、ボ-ルを処理する早さである。守備でも攻撃でもその選手が持っているスピ-ドの中で、どれだけ早くボ-ルに到達しようとしているかを重視する。「サッカ-はいつ攻守が入れ替わるかわからないので、本来ならミスをした瞬間に守備に入らなければなりませんが、ほとんどの選手は自分や仲間がミスをすると首をひねり文句を垂れ無駄な時間を消耗しています。常にすばやい攻守の切り替えを意識し続けられる選手でなければ、90分の中で穴ができてしまいます。ですから、切り替えの部分に関してはうるさく言い続けます」
    ●p25 流経大の部員数は総勢約200名だ(2012年は新入生が増え、220名在籍)。トップチ-ムに入れるのはその中からわずか30名程度なので、そこから漏れる選手が約170名いる-途中略-通常、サッカ-の試合のメンバ-選考は、選手の力量やコンディション、対戦相手によって決められるものだが、流経の場合は何よりも生活態度が大きな要素となる。寮生活のル-ルを守れているか、学生の本分である授業の出席率はどうかという判断基準だ。タイトルのかかった大事な試合であっても生活態度や出席状況が悪ければ容赦なく外される。ピッチの中でも外でも人間の判断力は同じ、日常生活が適当な選手はピッチの中でも正しい判断は下せないという考え方である

  • 近年の大学サッカー界において圧倒的な存在感を放つ流通経済大学。この本を読めば、もっとも大切な事は人間として必要な事をいかに教えるかにあるというのが分かる。例えば、試合に出ているメンバーは自分が多くの人(控え選手やスタッフ、運営者など)に支えられている事を忘れないだとか、私生活が乱れている選手はどんなに優秀でも試合に出さない、など。
    監督の中野雄二氏は本当にサッカーに対し、学生に対し真摯に責任感を持って体当たりしてきた人物だと思った。
    この物語に、サッカーをした事のある人間なら誰しもが共感できるのではないだろうか。

  • その名の通り、流経大サッカー部に焦点を当てた書籍。
    サッカーだけじゃなくて性格やら何やらも大事だよと、当たり前だけど。
    つうか流経大ってこの10年で一気に発展したんだなってことに今更だけど気付いたわけです。
    ちなみに林のことをどう書いてあるかが気になって買ったんだけど…
    うやむやでしたな。
    一つ言えるのは大学時代はまだまだ未熟だったってことか。

  • 「筑波、慶応、福岡、あと流経とか強いんでしょ?」…大学サッカーについて何も知らない俺が本屋でふと手にとった一冊。

    茨城のとある町で一人の指導者が起こした奇跡…だと思っていたが後半からそれは彼とそれにまつわる関係者、選手が築き上げた「流経サッカー部」という組織の賜物であることがわかった。急に台頭してきた印象があったからただの寄せ集め集団だと勘違いしていた。これからこの流経帝国出身者(Jリーグにはかなりいる)を見る目が変わりそう。

    中野総監督。この人はタダモノじゃない。リーダーとしての器とは何たるものかがギュッと詰まった一冊。

  • 如何にして流経大が強くあり続けるのか?監督は人間形成をやっていると語っている。毎年メンバーが変わる大学監督ならではの哲学だと思うが、実際に多くのプロを育てているだけに説得力がある。
    かつてのJリーガーには酷い人もいた。自分の応援するクラブのバス待ち中に相手チームが先に出てきた時、現在あるJ1の監督である日本人選手が窓越しに「ば~か」と言ってきた。代表経験もある選手がである。こういった人間力の低い選手が出ない為にも、今後も日本サッカーの為に尽力頂きたい。

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