小さな命のきらめく瞬間 小原古邨の小宇宙(ミクロコスモス)

著者 :
  • 株式会社青月社
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784810913248

作品紹介・あらすじ

花や鳥などの自然を巧みな眼と手で描きとめた小原古邨。欧米で絶大な人気を博しクリムトにも愛された古邨の作品集!

感想・レビュー・書評

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  • 図案は明治後期の松木版、作品は原安三郎コレクションから選ばれた36点の小原古邨のコンパクトな画集。
    江戸期で成熟した浮世絵の多色木版画の技術も、明治期には銅版画や写真製版など多くの印刷技術に押され衰退の危機にさらされる。そんな逆境下でも、木版画は更に技術が向上し海外への土産物として作成されたらしい。そのような作品の絵師の一人が小原古邨で、長く日本国内よりも海外での評価が高かったようだ。
    広重が確立した大短冊の花鳥版画というスタイルを踏襲し、静謐な自然の情景を精緻な描写で表現した古邨。ため息が出るほど素晴らしい。
    本のサイズが小さい分見応えは致しかないが手元に置いては何度も眺めたい本である。

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著者プロフィール

小池満紀子(こいけ・まきこ)
櫛形町立春仙美術館(現・南アルプス市立美術館)学芸員を経て、現在は中外産業株式会社原安三郎コレクション担当、国際浮世絵学会理事などを務める。著書に『小原古邨の小宇宙』(青月社、2018年)、共著に『日本の近代絵画』(ブレーン出版、1996年)、『月岡芳年 魁題百撰相』(二玄社、2012年)、『広重TOKYO 名所江戸百景』(講談社、2017年)、『小原古邨 海をこえた花鳥の世界』(平凡社、2021年)などがある。「原安三郎コレクション 広重ビビッド」(サントリー美術館ほか、2016-2017年)、「「原安三郎コレクション 小原古邨展 花と鳥のエデン」(茅ヶ崎市美術館、2018年)、「小原古邨 海をこえた花鳥の世界」(石川県立歴史博物館、2021年)などの展覧会に関わる。

「2021年 『小原古邨作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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