空にうかんだ大きなケ-キ (イタリアからのおくりもの5つのちいさなファンタジア)
- 汐文社 (2006年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784811380865
作品紹介・あらすじ
ある朝ローマのはずれ、トゥルッロの空に、なぞの大きな物体がやってきた!!日食?!火星人の襲撃?!それとも…パオロとリタの兄妹は、さっそく正体を調べにむかう。そのとき、大人たちは…?!国際アンデルセン賞作家ロダーリの傑作。
感想・レビュー・書評
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ローマの外れにあるトゥルッロの上空に、謎の大きな物体が現れた!
火星人が襲撃して来た!?
政府当局や軍が必死にその物体を観察しているうちに、子どもたちはそれが大きなケーキだと気が付いた。
ケーキだったら、食べるしかないよね!
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頭の固い大人と、純粋で勇敢な子どもたちを対比させたかったんだろうけど、あまりにも大人を愚かしく描き過ぎているせいで、何だかなぁ…という感じ。
突如、謎の巨大物体が空に現れたのだから、誰しも混乱するのは分かるけれど、領空侵犯にどう対応するのか軍で決まっていないのか、ヘリコプターが攻撃されない時点で軍隊がその物体に乗り込むとか、羊飼いとか子どもたちとか誰も押し掛けないようにもっとバリケードするとか、何かなかったのかな、と。
あと、医者が12人もいて、毒を飲まされたかもしれない子どもを前に、なぜ適切な検査もしないうちから、何かいろいろと決め付けるの?
あまりにも大人たちが思い込みだけで行動しすぎていて、尋常じゃない!
時代のせい?
原作の書かれた時代のイタリアて、こんな国状だったの?
そして、母親が子どもを叩き過ぎ!
ちょっと小突くとかでなく、『平手打ち』てはっきり言ってるからね。
平手打ちてビンタでしょ? いいの? 虐待じゃないの? イタリアでは、ビンタはセーフなの? マジで?
それともこの本の中の大人はみんな愚かだから、わざとそんなキャラにしてるの? どうかそうであってほしい!
もう意味分かんない、この話!
ケーキがおいしそうとか、そんなのんきなこと、全然思ってられない!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
資料番号:020159745
請求記号:973ロ -
可愛らしいタイトルに惹かれて。最近ロダーリを読んだので他の作品も読んでみたくて。子供たちと作った本らしく夢に溢れている。だけど、大きなケーキが出来たいきさつが原子爆弾のきのこ雲を使った科学的実験の失敗作…。となんだか大人への教訓じみたことも書かれていて児童書なのに深いなぁと思った。2011/612