アタ (ミリオンコミックス 26 CRAFT SERIES 18)

著者 :
  • 大洋図書
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本棚登録 : 237
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813050698

感想・レビュー・書評

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  • 大事なものを失わないために恋人を変えていくアタ。十代だと思うと不実というより幼くて危なっかしくて口煩くなる影郎の気持も少し分かる。その二人に比べると讃岐はずっと大人びている。傷付けられながら待ち続けて逃げている相手にも向き合う。優しいだけでなく賢い子だと思った。雨や水溜りなど水に纏わるものがその時々の気持を表していて梅雨の頃に思い出しそうだ。

  • 儚いような切ないような、爽やかで暖かいお話。
    この方の作品は台詞やモノローグが多いので、他の方も書かれてますが小説を読んでいるような感覚になります。
    大人のように振る舞うけど子供なアタ、大人でもこんな大人な男は滅多に居ないだろうって感じの讃岐、一番年相応なのは主人公でしょうか。
    3人違った立場だけど3人とも感情移入してしまいました。
    ふんわりと物語が進んでいたけど中盤の讃岐の行動が衝撃でした。
    アタの名前の由来に胸が締め付けられました。

  • セリフの言い回しのせいもあるかな、小説を読んでいるような、マンガっぽくない。あて馬の讃岐は、いい人そうな扱いだけどけっこう自分勝手で酷い奴だと思う。アタにとってはいいキッカケにはなったみたいだけど…。

  • 讃岐さん素敵。
    目の細い黒髪!(あの長さが良い)
    いやー、しなやかだわ。。。
    噛ませ犬だけどねぇ。

    アタが可愛いんだろうけど。
    とてもおバカさんに見えて。
    やっぱり愛されるべきおバカが、男でも女でもモテるのかねぇ。。。

    お節介やきのイケメン、落ちてないかなぁ。

  • 小説を読んでる感じ。最近読んでるBLって、現代のものは大体「いかにリアルに描くか」ってところが意識されてる気がするけど、これは非現実感が強い。別に突拍子もない展開だったりするわけじゃないけど、「お話を読んでるな」って感じがする。これはこの方の作風なのか、10年前の漫画だからなのかはわかんないけど。悪い意味じゃなくて、むしろこういうののほうが好きかも。
    讃岐さんが完全に当て馬状態でかわいそうだけど…最後は仲直りてるしいいのか。

  • 途中まですっごく面白かったんですけど、
    面白かったかどうかで言ったら面白かったんですけど、
    最後でズコーとなったのは残念・・・。
    当て馬と3人仲良くするのは無理だと思う。

  • 事情がある子供を預かる家の子・影郎と、事情があって預けられた子供のアタ。二人は兄弟の様に育つ。ゲイだと公言し、男に恋してはふらふらするようになったアタの事が、いつの間にか解らなくなっていた影郎。自分の中身が空っぽで、それを埋めるように男にいい様にされるアタに口煩い影郎。
    兄弟でもなく幼馴染でもないけど、家族の様に生きている二人の話。自分に理解できないことばかりしているアタに、それは間違っているとばかり言う影郎と、アタの間には相手の為にと言いながらも、本当の相手の内面を理解してないと言う境界線がある。終盤まで、その境界線は影郎の「自分の知っている世界以外の事は存在しない」と言う考え方の様に思うが、それが実は…と逆転する瞬間が来る。その反転する様な部分が実に上手い!!BLは恋愛モノであるから、そう言う事はありがちかもしれないが、見せ方が上手いと言うのか。当て馬役の讃岐がまたイイ男で、一瞬、当て馬ではないかも、と思ってしまう辺りも上手い。讃岐くんのケツがエロかった…メルヘンたっちと言う陳腐な言い回ししか思いつかないが、そう言う絵柄でしかも局部を描写しない描き方なのにエロいんだ…。
    藤さんは「中毒者」を描くのがあの絵柄とのギャップで冴えるんだな…『青空の卵』も共依存症と言う中毒者の話だったので、凄くハマってたんだ。

  • 藤たまきさんらしい男の子の葛藤を描いたホモ漫画。
    私は受けがヒョロヒョロした俗に言う「受け受けしい」男の子があんまり好きではないのです。
    そういう受けの話にはしばしば、ただのラブストーリーというか、あんまり男の子である必要性を感じない話が見られるからです。
    私が図体でかいの受けが好きっていうのもあるんですがね!?


    それでも藤たまきさんのこの「アタ」は、男の子じゃなければ描けない話だなーと思いました。
    三角関係要素あるので苦手な人は注意。

  • 薄幸そうな少年を描かせたらピカ一です…

  • 他人同士だけど幼い頃からひとつ屋根の下でいっしょに育った影郎とアタ。一風変わった“アタ”という名前にまつわる二人の過去エピソードがほほ笑ましくもせつない。身内みたいな影郎にいつしか抱くようになった恋心を打ち消すかのようにフラフラと他の男に身を任せるアタの愚かさや不器用さにも胸がキュッとなったけど、それが原因で結局ハヤや影郎も傷ついたわけだから、影郎の言うとおりアタは最初から影郎と寝るべきだったよね。「愛がない今のおまえには」とアタをなじるハヤの比喩が秀逸で、こういう言葉のチョイスはさすが藤さんだと思った。

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