- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813242017
作品紹介・あらすじ
ITジャーナリスト西田宗千佳が、「デジタル教科書」をめぐって旅する、この問題を考える基本書。
感想・レビュー・書評
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これこそ最先端のレポート。特に袖ヶ浦高校での取組が面白かった。
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卒論の為に読み始めた。思ってたより面白かった。あらゆる方面の人間からの教育のデジタル化についてのインタビュー。共通していたのはまずは教務のデジタル化をすること。中途半端な機械なら導入しないほうがいいこと。単に紙をデジタルに入れるだけではいけないということ。デジタル機器を使うのは特別な授業ではなくて日常の教科授業に使うようにすること。もっと関連本を読もうと思います。
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文部科学省は2020年には児童・生徒1人1台コンピュータを配布し教育の情報化の実現を目指している。
本書はそのような新しい教育環境に向けてのキーワード「デジタル教科書」に携わる人たちに対し、教育現場にデジタルを持ち込むことに価値や課題、それぞれの構想をインタビュー形式でまとめている。
インタビューに応えているのは、教育の情報化に賛成し、その実現に向けて活動しているメンバが中心である。
メディア人、企業人、大学教員、現場経験のある先生である。
おもしろいのは「デジタル教科書」といいつつ、みなさん「教科書」をあまり語っていない。「学び」ための「デジタルの在り方」を語っている。
「教科書」は「学び」の一つであり、デジタルを活用した成功事例として紹介されている高校は「教科書」を使わないiPad2を用いた「学び」の価値を説明している。
したがって、デジタル素材やタブレット端末を「学び」の場に持ち込む価値や効果を知ることができるだろう。
では、なぜ日本の教育の情報化、コンピュータの導入が進まないのだろう。
企業内のコンピュータ化が進んだ理由は、「ネットワーク化」である。
コンピュータがインターネットにつながり、ネットワークによって人と人が繋がったからこそ価値がある。そして1人1台のコンピュータがあることで、情報の流通、蓄積、分析、そして表現力の向上を促し、情報の価値を飛躍的に向上させたのである。
企業の例も踏まえると、教育の情報化により学びの質を高めるためには、
・コンピュータが無線ネットワークで接続できること
・1人1台配布し、個人の文房具として使えること
がやはり重要である。
その環境にて、コンピュータだからこそできる「学びの質」を高める教科を見極め、適材適所で普及が進むだろう。
上記の環境を実現するためには、財源、法制度、教師支援、効果測定、健康への影響など様々な課題がある。その解決は本書では述べられていない。
その解決は私の仕事の1つである。