ココロノナカノノノ (飛ぶ教室の本)

著者 :
  • 光村図書出版
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本棚登録 : 105
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813805700

作品紹介・あらすじ

母の妊娠と家族、中一少女の心模様を描いたYA小説あなたの心の中に、大切は人はいますか?生まれる前に双子の妹・野乃を亡くした寧音は、中学1年生の今も、心の中にいる野乃に話しかけたり、拠り所とするなど、特別な存在として思い続けている。そんなある日、母である奈菜ちゃんのおなかに新しい命が宿ったことを知ってーー。●推薦の声!同じ双子の姉として、野乃を大切に思う寧音の気持ちが痛いほどわかって、何度も泣いてしまいました。――俳優・三倉茉奈。読む年代や立場によって、いろいろな感想が持てそうな作品だと思いました。――小説家・河合二湖

感想・レビュー・書評

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    ココロノナカノノノ(戸森しるこ 作/カシワイ 絵) | 飛ぶ教室の本 | 書籍情報 | 光村図書出版
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  • 優しいような、なんだか不思議な感じ。
    繊細な心模様に寄り添って進んでいった。
    最後はハッピーエンドで。
    あ、そうか、ここがこうなったわけね。
    と前に戻ってみたりして、良かった良かった♡
    と読み終わった。

  • 何人兄弟か聞かれて、亡くなった妹をカウントするかしないか。みんなが認識していない存在について、話すか話さないか。自分の中だけでしまっておく気持ち。
    全体的に繊細で温かい雰囲気で、主人公のねねに寄り添ってあげたくなる作品でした。

  • 5年から。生まれる時に亡くなってしまった寧々の双子の妹野乃。寧々の中には存在していても、現実にはいないその狭間の中、友達や家族それぞれと時と共に進んでいく。
    斉藤倫さんのような詩的な絶妙な言葉の選び具合や、生活感が音で表されたり、時の進み方とのこれまでのリンクがとても自然。短いお話毎に成長を感じられ、寧々のストレートな想いも、モヤモヤさせずに心地よい。

  • 心の中の”のの“。タイトルは主人公の亡くなった妹の名前。いるけど、いない。説明するのは難しいね。

  • 児童文学からYAのどちらでもいけそうな小説。
    ストーリーとしては大きなものはないのだけど、13歳の心の動きを、とても上手く描いている。詳細に
    ではなく、ふんわりと、でもよくわかる書き方は、この作家の個性だと思う。
    ドロドロの人間関係(マウンティング、ヒエラルキー、嫉妬、裏切り)を描いた小説が好きな人には向かないだろうが、人間関係も描き方だなあと思う。
    二十歳の、まだ学生だった正夫くんと、七つ年上の奈菜ちゃんが、妊娠して結婚するが、出産のとき双子のうちのひとりを亡くしてしまう。でも三人家族はその喪失を乗り越えて、仲良く暮らしている。ってこの小説の背景を書いたらなかなか劇的だけど、そんな風に感じさせない力がある。
    イマジナリーフレンドを持ったり、密かに同性に恋してたりも、自然に描かれているのも良い。
    それだけに(連載で書かれた小説に)書き下ろしで付け足された結末は必要だったかな?と思った。
    いろんな友情の形、恋愛の形、家族の形があるよねって押し付けずに書いていたのに、結局結婚、妊娠でまとめるのか、と。そこがちょっとガッカリだった。

  • 戸森しるこさんはマイナーと思われる人たちを主人公に描く作品が多いと思う。本作もイマジナリーフレンドだったり、生まれくることができなかった双子の妹だったり。でも、臆したりせずに、きちんと向き合っている。そこが好きだ。カシワイさんの絵が優しさをプラスしている気がする。

  •  寧音には野乃という生れる前に亡くなった双子の妹がいた。寧音は、いろいろな場面で野乃に語りかけていたが、野乃のことは誰にも理解されないと思っていた。
     クラスに空想の友だちがいるらしい子がいる。自分と同じかと気になった寧音は、その子に話しかけてみた。

  • 戸森さんの物語はわりと好き。生まれる前に双子の妹・野乃を亡くした寧音は、中学1年生の今も心の中にいる野乃に話しかけたり、拠り所するなど、特別な存在として思い続けている。寧音の素直さ瑞々しさクールさ、いいなと思う。家族や友達との日々を自分の頭と体と心で生きている。自分は誰にも否定されない。他の人と違ってもなんでも、自分の感性で生きていけばいい。

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著者プロフィール

1984年、埼玉県生まれ。武蔵大学経済学部経営学科卒業。東京都在住。『ぼくたちのリアル』で第56回講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。同作は児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2017年度青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年の部の課題図書に選定された。『ゆかいな床井くん』で第57回野間児童文芸賞を受賞。その他の作品に『十一月のマーブル』『理科準備室のヴィーナス』『ぼくの、ミギ』『レインボールームのエマ』『すし屋のすてきな春原さん』 (以上、講談社)、『トリコロールをさがして』(ポプラ社)、『しかくいまち』(理論社)、『れんこちゃんのさがしもの』(福音館書店)、『ジャノメ』(静山社)などがある。

「2023年 『ぼくらは星を見つけた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

戸森しるこの作品

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