異世界トリップしたので美味しいパン作りに没頭してたら皇帝陛下に溺愛されました (ガブリエラブックス)

著者 : 熊野まゆ

• 三交社 (2021年3月30日発売)

作品紹介・あらすじ

Ｂ６判、ＴＬノベル

感想・レビュー・書評

[いこさんの感想 · 2021年8月29日]

タイトルがかなりのネタバレだった件。
実はヒーローの立場が分かるのは中盤くらいだったと思うし、皇帝になるのは終盤なので。
つまり、最終的な結果を現したタイトルなのである。

閑話休題。

ヒロインが作るパンが美味しそうなので、終始パンが食べたくて仕方がなくなる話だった。
異世界トリップした先で拾ってくれたヒーローが、脳内を弄る魔法でまず異世界語を分かるようにしてくれたし、形さえ分かれば様々な物を作り出せるチート級魔法使い。
泡立て器を「美しい」と評して惚れこんでいたところには、若干引いたが。
造形美フェチ？

そんな彼を利用（？）してヒロインが何するのかと言えばパン作り。
異世界トリップしてしまった以上、彼女はこの世界での役割はあるにはあって、そのせいで後継者争いに巻き込まれることにもなるし、命の危機にも遭う訳だが、結局没頭しているのはぶれずにパン作りという。
それはヒーローが皇帝になって、皇妃という立場になってもぶれることはない。
そんな彼女のパン、きっと美味しいのだろうなと妄想して、パン屋に行きたい病を発病してしまうのである。
読む際は是非菓子パンを何かしら手元に用意しておくことを強くオススメする。