アメリカの大学生が学んでいる本物の教養 (SB新書 605)

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815617691

作品紹介・あらすじ

教養を身につけるというのは、ただの勉強とは違います。学歴があることとも違います。知識や情報を得ることそのものが目的ではありません。

教養を身につけるというのは、一般教養を身につけるとは違います。「一般教養」は時事性が強い、いわば賞味期限があるものなのですが、真の教養とは、もっと普遍的なものです。

では、教養とは何か。何のために身に付けるものなのか。

イェール大学の元助教授で、英語力と教養を同時に学べる学習塾「J PREP 斉藤塾」の代表である著者が、
アメリカのリベラルアーツ教育の現場を知っているからこそ語れる、
「教養とは何か」「教養人とは何か」「教養を身に付けるための方法」を明かします。

感想・レビュー・書評

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  • 学び続けること。
    そして学んでいることを謙虚に捉え続けること。
    そんな姿勢がある人が教養のある人間である。
    知っていることが良いのではなくて、そこからさらに発展させて、より良い社会を作れる人間。
    それが教養人。

  • ●自分の中心(人生哲学)をアップデートしていく醍醐味、どんどん世界を広げていく生き方。楽しそうだが理想と現実が厳しそう。「いつ役に立つんだって思うようなことを今余裕を持って学ぶ。」ことができるか?
    →「余裕」・・・本文にもあったが、どうしても、「仕事に直結しないことに時間を割くのが億劫」と思う人が多数。理想も著者の趣旨もわかる。
    ではどう動くか。モチベーションを自分なりに見つけることが必要。
    =p.48好奇心を出発点とする「プロジェクト型学習」をする。子ども大人も日々その思考を続けることができるか。また、指針をきちんと提示できるか?
    ●ポジションを取ると議論ではなく口論になり、また一度ある意見を述べるとそこから変わることが悪いように思われている。特に立場が変わればどちらも正解のようなケース。
    →コミュニケーション、アウトプット力が求められる。自分ではなかなか習得できない?
    謙虚さ。修正力を持つ。
    ●「わかったつもり」と「わかった状態」は違うことを実感すること。一見何の繋がりももたない分野でも、その考え方や背景を学ぶことが大事。自分で正しく「選択」できるようになる。誰かに決められたレールではなく、自分の道を自分で選択できるようになる。→「学んだことをどう活かすのか。」
    ●アクションプラン
    図書館:自分の意見をつくるトレーニング→脳内ディベート 

    <読後いまいちだった点>
    ★思考のフレームワーク。人類学。経済学。社会学。心理学。政治学。統計学。歴史学。会計学。経営学。
    →思考の持ち方は大事だと思ったが、完全に文系思考の自分としては理系分野の人の意見も聞いてみたい?
    ・アメリカにおける「教養」実践例がもう一つぴんとこなかったような。
    *歴史の学び方  もう少し掘り下げるかと思った
    アメリカでは、歴史上の出来事がなぜ起こったのか。第一次世界大戦はなぜ起きたのか?を歴史から学ぶという。当時の時代背景や各国の思惑、そして発生した出来事がどんな影響を及ぼし戦争へと進むことになったのかを考えることが歴史を学ぶこと。
    →今現在の大学の在り方を反映した意見?大学の「教養課程」手法は変えてきているのでは?現大学生の声が聞いてみたい。(それこそいろんな大学の話)
    ****************************************************
    <本文で気に入った言葉>
    ★「なぜ教養を身につける必要があるのか?」
    「Good Thinker(よき思考者)になるために」
    「自分にとって現時点の正解」
    ★自分の価値観形成の為の栄養みたいなもの。しっかりと栄養を補給し、その補給した栄養を思考して自分の体に取り込み、行動に反映するというのが教養人たるもの
    ★『好奇心とは、いってみれば、その膨大な知識体系の海へと漕ぎ出すための櫂(オール)です。』
    ★『学ぶ機会をください。故郷のために役立てます。』(中学生だった斉藤さんの未来への誓い)
    ★『英語は新たな思考を得られる素晴らしい道具の一つであり、ぜひ使いこなしてほしいとある。

  • 教養ってなんだろう?
    そんな疑問があり、この本を手に取りました。
    高校生のときにこの本に出会っていたらきっと人生が変わっていたのだろうな、と思える素敵な本でした。
    今は30代の私ですが今日が一番若い日です。
    この本でいうところの教養人で在れるよう、日々学びの姿勢や知への探究心をもって生活していきたいです。
    知っている気になっているだけで本当は知っていないことがあるんだな、ということ。
    知る、ということへのレベル付け。
    思ったこと、感じたことはメモする。
    また、自分の将来や、自分はどんなことを望んでいるのか、そんなことを考えるきっかけになりました。
    先生のおすすめされている本も読んでみたいと思います。

  • 日本と米国での教育の違いは、よく話題にあがる。
    著者の斉藤さんは、米国の大学にいた経験から、両国の思考方法の違いを例にしながら教養と知識の違いにフォーカスをあて、教養の大切さと、その育み方を説明する。

    教養とは、
    いつ役にたつか分からないが、日々着々と積み重ねるもの。目的ベースではなく、蓄積された知識が、そのまま教養人としての厚みになる。
    他者の事情や心情が想像できて他者との関係を築くことができる。
    教養人に必要なのは、「全て分かることが出来ない」という知的謙虚さ。更に「事実を正しく読み解く」ことも必要。
    教養は「何を学ぶか」よりも「いかに学ぶか」が重要。己の価値観を問わずに学ぶのは「教養人」ではなく、単なる「知識人」。
    「教養人」とは、知性に基づいて思考し、また他者に敬意を払い、尊重するだけの品格を持ち合わせた人といっていいだろう。
    重要なのは、事実を踏まえて「自分はどう考えるか」。

    自分の意見をつくること。
    HowではなくWhyで考えること。
    大いに学び続けること。
    大切にしたい価値観が実現された社会をつくるために、自分には何ができるのかを、具体的にイメージしておくこと。

    これが意識しなくても出来るようになれれば、人格者と呼ばれるのかな。
    メモをとったり読書することは、その助けになるようだ。
    してるといえばしてるが、まだまだだな。

  • 教養って言葉、かっこいいな〜!でもよく知らないかも!と思って購入。読んでよかった!

    ◆どんな本
    この時代に教養が必要とされる理由が書かれた本。
    「そもそも教養って何なの?」
    「教養を身につけることがなぜ大事なの?」
    「教養を身につけたことで何が生まれるの?」
    などなど、教養の大切さがわかる一冊でした。

    ◆印象に残ってること、所感
    歴史でも、心理学でも、音楽でも、一見何の繋がりももたない分野でも、その考え方や背景を学ぶことで、あらゆる分野で自分で正しく「選択」できるようになる。
    「これはこうだよ」と誰かに決められた選択肢ではなく、自分で考えて、自分の道を自分で選択できるようになる。自分はそういう道を進めてるかな?と改めて考えさせられました。

    「教養」=自分の考えや、心の幹のようなものを太く育ててくれる栄養のようなもの。

    何でもスマホ片手に調べれば分かる時代だけど、「わかったつもり」の人と、「わかった状態」の人は出てくる言葉の深さが全然違う。自分は後者になりたいな、と。

    ◆実践
    ・やったことがないことに挑戦する。習い事とか資格とか、趣味増やすとか。なんでもよくて、学びたいこと1つ取り入れてみる

  • 教養人とは、「良き思考者」と表現している。学び続けること、考えること、判断すること、行動することができる人。
    本書でなるほどと思ったところが、日米の歴史の学び方の違いで表現していた、学ぶとはどういうことかを明確に説明していた点。

    日本では、歴史の出来事を知り何が起きてきたのかを教えられるが、アメリカでは、歴史上の出来事がなぜ起こったのかを学ぶのだそうだ。第一次世界大戦はなぜ起きたのか?を歴史から学ぶという。当時の時代背景や各国の思惑、そして発生した出来事がどんな影響を及ぼし戦争へと進むことになったのかを考えることが歴史を学ぶこと。

    また、英語は新たな思考を得られる素晴らしい道具の一つであり、ぜひ使いこなしてほしいとある。

    学ぶことは、孤独と付き合うことにもなるというところもなるほどと思った点。

    若人も老人も読むと刺激を受けること間違いなし。

  • アメリカの大学に興味があり本を手に取りました。 自分の頭で考え、自分の意思で、行動することを大切にしようと思いま した。他人の答えをそのまま受け入れていないか、自分のイメージのみ で判断していないか、決断する度に考える癖をつけたいと思いました。 今自分がしている 「勉強」 が実はただ知識を詰め込んでいるだけになっ ていると気付かされました。勉強のニーズは様々だから、常に全てを深 く考える必要はないけれど、自分の大切にしたいこと、興味のあること に関しては、「考える」 部分を大切にしたいと思います。高校生でこの本 に出逢えたことを嬉しく思います!

  • すぐに役に立たないからこそ学ぶ。その意識に共感。そもそも何が役に立つかなんて、分からないんだから。
    リベラルアーツ!人を自由にするために、教養が必要。

    自分へのメモとして。思考のフレームワーク。人類学。経済学。社会学。心理学。政治学。統計学。歴史学。会計学。経営学。

  • 教養の在りかた。
    図書館で本を読めでもある。
    読書のギアシフトの表がおもしろい。
    どのカテゴリをどのモードで読むか落とし込まれた多読。
    自分と世界の相対比較で思考をなす生き方。
    人間の生き方を問う話でもある。
    知ってしまったからには為すしかない世界へ。

  • 考え方、モノの見方を学ぶ上で
    とても勉強になった。

    ただコロナワクチンの内容に関しては
    少し意見が分かれそうだと思う。

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著者プロフィール

1969年山形県生まれ。J PREP斉藤塾代表。上智大学外国語学部英語学科卒業、同大学国際関係論専攻博士課程前期課程修了後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院を経てイェール大学大学院政治学専攻にて博士号(政治学)を取得。フランクリン・マーシャル大学助教授等を経て2008年イェール大学政治学科助教授に。2012年に帰国し、東京都と山形県で英語と教養を教える私塾を創業。2002‐03年衆議院議員(山形4区)。主な著書に、10万部を超えるベストセラーとなった『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)ほか、『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』(NHK出版新書)、また、研究者としては、第54回日経・経済図書文化賞ほかを受賞した『自民党長期政権の政治経済学』(勁草書房)がある。

「2023年 『アメリカの大学生が学んでいる本物の教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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