- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815619503
作品紹介・あらすじ
ビジネスパーソンにとって、
行動経済学ほど「イケてる学問」はない。
世界のビジネスで、その影響力は強まる一方だ。
いま世界の名だたるトップ企業の間では、
「行動経済学を学んだ人材」の争奪戦が、
頻繁に繰り広げられている。
1人の人材獲得にウン千万円が動き、企業には
「行動経済学チーム」までもが設けられている。
ビジネス界の要請を受けた世界のトップ大学が、
次々と「行動経済学部」を新設し始めている。
MBAのように、多くの一流ビジネスパーソンが
行動経済学を学びに殺到している。
もはや行動経済学は、
「ビジネスパーソンが最も身につけるべき教養」
となっているのだ。
しかし、行動経済学は新しい学問であるが故に、
これまで体系化されてこなかった。
理論を一つ一つ、丸暗記するしかなかった。
そこで本書では、基礎知識をおさえた上で、
「ナッジ理論」「システム1 vsシステム2」
「プロスペクト理論」から、「身体的認知」
「アフェクト」「不確実性理論」まで、
「主要理論」を初めて体系化するという、
今までにない切り口で行動経済学を解説する。
感想・レビュー・書評
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タイトルの通り、現代のビジネスにおいて行動経済学は必須と言えます。大手の企業がどのように、そしてたくみに消費者心理を突いているかが理解できました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
経済における人の不合理な行動を体系的に表す「行動経済学」を、初心者向けに実例を交えて解説している。そもそも経済学の基礎が無い自分でも、身近な事象をサンプルとして解説してあり、わかりやすい。章立ても細かめに設定してあるので、隙間で読みやすい構成になっている。
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日常は非合理な選択の連続。行動経済学を理解することで日常生活もビジネスも上手くいく。
メンバーマネジメントなどでも使える知識がたくさんあると思う
・サンクコストはどうしても考えてしまうが、脱することで得られる利益を失う機会コストに目を向けさせる
・確証バイアスには常に気を使い、こうに違いないと思い込まずフラットに判断する
・自律性バイアスを利用し、あえて決めさせた感を演出して、人を動かす。基本やることを指定するのではなく、選択肢を与えることが前向きに取り組んでもらうためには有効
・特にマイナスなことにおいては不確実性を演出することで、より感情のぶれが大きくなるので、人を動かしやすい -
すぐにでもマーケティングに使えそうな理論がいくつもあり勉強になった。
なぜそう行動してしまうのか、自分や他者の思考の違いを認識し、より自己を理解できた「気がする」。
様々な要因が結びつき人は日々行動している。その行動の中の非合理さにいかに気づくことが出来るか。まずは自分を知るために行動経済学を学ぶべきだと感じた。
非合理的な人間の行動は無い方が良い、と思いつつも、それが人間の可愛らしいところだ、と思うのは既に非合理的な思考だろうか。
非合理さを無くした人間はもはやロボットではないか。
どこまで合理的な人間を求めるべきか、バランス感覚を大事にしようと思う。 -
行動経済学という考え方や学問があることは知っていましたが、言葉以上に経済に浸透しているのだなと実感。
GAFAでも、積極的に採用する考え方とのこと
正当な経済学が合理的な人の思考で行動することを前提にするのに対して行動経済学では、心理に基づいて行動することを前提にする。
正式に体系的なモデルがないことから、筆者が独自に「認知のクセ」「状況」「感情」という3つの分野にしぼり、それを解説する。
認知のクセに登場するシステム1とシステム2の直感と論理的な考え方のシステムの違いが楽しかったです。
また仕事でも、自分から進んで選べる状況にあることは人の幸福度を大きく増すと言うのは、普段の行動や仕事でも納得できる所。
AIが統計学を中心に論理的に考えると考えれば、同学問は自分、人のことは人が最も分かっていると考えれば、AIに奪われない仕事の分野のひとつの気もしてきました。
もう少し同学問を掘り下げてみたいなと思います。 -
「伝統的な経済学の原則では、人間は合理的な意思決定をし、合理的な行動をするので、たった1つの正解に集約されると考えるのに対して、行動経済学では、人はそれぞれ異なる『認知のクセ』を持っており『状況』や『感情』によって左右される、非常に非合理的な意思決定をすることを前提とする」
なるほど。スッと腑に落ちた。今までバラバラに蓄積してきた〇〇論みたいなものが、集約化されて整理された気がする。
社会人1年目の頃から「行動経済学」という言葉を耳にする機会が何度かあって、その手の本も読んでみたいと思っていたところ、たまたま本屋さんで面白そうなタイトルのに遭遇。パラパラめくってみると読みやすそうな印象だったので、購入して読んでみることに。この本、めっちゃわかりやすい!!企業が活用している消費者戦略も「たしかに〜!」と手に取るようにわかるし、ビジネスマンとしても企画職だけではなくて営業職の人も使えるちょっとしたヒントになるような〇〇論・戦略みたいなのが載っているし、自分自身の付加価値を高めるには良い1冊。気付かないうちにバイアスがかかっていることを再認識させられる。行動経済学は、学べば学ぶほど奥が深くて面白そうだ。 -
【星:3.5】
最近「行動経済学」というワードを目にするので、どんなものかと思いひとまず読んでみた。
読んで見ての感想であるが、「これって心理学を単にビジネスの世界に積極的に適用するてこと?」ということぐらいにしか理解出来なかった。 -
行動経済学を「認知のクセ」「状況」「感情」という三つの側面から体系化した書籍。各側面の分類に関しては、ダブりがあるというか「さっきと同じこと書いてあるような?」と思うこともあるが、そこに、行動経済学の「3側面が絡み合って出来るもので、分類しきれない」という要素が現れているものと理解した。 行動経済学によって解き明かされた事象とエピソードが分かる。ビジネス(主にマネジメントについて)に参考にできるものも多かった。
特に「自律性バイアス」「不確実性理論」に関心を抱いたが,これは新近効果によるものかもしれない。 -
アメリカで行動経済学を修めたあと、20年以上行動経済学コンサルタントとして活躍する著者。
アカデミックな世界ではまだ若い分野のため、きちんと体系化されていないのだそう。顧客の求めにより、「初めて体系化された行動経済学の本」というのがこの本最大の売り。
分厚さの割には身近な例なども多く、読みやすい。
ナッジなどの理論も幅広く触れられており、最初に読む「行動経済学の本」におすすめ。
個人的には、一部に時間の使い方や「これは心理学の分野では…?」という内容もあり、そこを絞ったらもっと読みやすくなったのに、と感じました。 -
初めて体系化!という触れ込みで始まるけど、やっていることは大まかに3分類に分けて、後は従来通りの個別理論の羅列+具体例という感じで肩透かしだった。
体系化という言葉に期待しすぎたかも。