- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784816347771
作品紹介・あらすじ
本書では、大きさや高さなどの音の基礎から解説をはじめ、メロディ、ハーモニー、リズムなどはもちろん、音階や音律、長調、短調、協和音、不協和音などの音楽の構成要素をひとつずつ解き明かしています。また、さまざまな楽器が奏でる音色の違いをとりあげ、コンサート・ホールでの音の響きを研究し、さらには、音楽を手軽に楽しむためのオーディオ機器のしくみまでを、くわしく丁寧に解説しています。
感想・レビュー・書評
-
音楽や楽器の仕組みを科学的に分析している。実例CD付きで、聴きながら読むと分かりやすい。
大学教授らしく、人間の耳の構造や数学なども駆使して音楽を科学している。和音やリズムが生み出す心理的な効果はコペルニクスの時代から分析されていたというから凄い。
音階の解説のところが特に興味深かった。民俗音楽の多くが5音音階からできていて、そのいくつかが紹介されている。この音階を聞くだけで「そのジャンル」のイメージが出てくるから面白い。
新しい楽器や表現手法、メディアが登場する度に音楽も変化し、MDなどほぼ消えてしまったメディアも多い中、1982年に誕生したCDがいまだに健在なのは驚異的だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少々難しいが、音楽のメカニズムがわかり楽しい。
-
図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」
クラブ・サークル名 軽音楽部
請求記号:761.1/Iw
所蔵館 2号館図書館 -
本の装丁はまるで中学校の図書室にでも置いてそうな見た目だが、内容はなかなか侮れない。音楽を科学の視点から解説しているが、それらが簡潔に、且つ広範に書かれている。
音楽理論の核となっている倍音や和音の協和・不協和といった音響物理学の範囲はもちろん、調性スキーマといった認知心理学の範囲、さらには主な楽器の構造とそれに関連した音響特性、そしてPAシステムやレコーディング技術など音楽メディアの変遷に至るまでが網羅されている。2009年出版ということで情報も新しい。
批評的な見地や筆者の音楽観などが一切挟まれておらず、情報がわかりやすく並べられているといった具合の本。
音楽が好きな人、特に楽器をしている人ならば必読ではないだろうか。これによって音楽理論が学べたり、何かしらの技術にすぐ応用が効いたりということは無いだろうが、本書に書かれた情報は音楽と接する上で、根本的な部分の役に立つはずである。 -
音楽を科学的に理解しようとする、見開き2P、左側が文章、右側が図絵という図解雑学シリーズ。
音の化学、音楽の科学(調や音階)、楽器の科学、コンサートホールの科学、オーディオの科学と5章で説明している。CDも付属しているので、音の科学的な全体像を学ぶには良い本ではないだろうか。 -
付属のCDはiPhoneに落として聞きながら読みました。
音響科学なんかは結構専門的な部分もあるけど、
楽器の発声原理なんてのは面白いですね。
ひとくくりに音楽といっても、器楽、声楽、ホール、
録音等々幅広いので、もうちょっとポイント絞っても
よかったのかも。でも類書は少ないし、いい本です。