品質がわかる ジュエリーの見方

著者 :
  • ナツメ社
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本棚登録 : 56
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816365690

作品紹介・あらすじ

本書はジュエリーの品質を自分で判定できるようにまとめたものです。ジュエリーの価値は、宝石の品質、その品質をどれだけ深く構想し、丁寧に仕立てたかで決まります。本書では、47点のジュエリーを5段階に紙上格付け。どの部分を見れば良いのかを写真とともに丁寧に解説しました。

感想・レビュー・書評

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  • この本、これがすごくいいジュエリー、これはイマイチなジュエリーというだけの中身なので、勉強というよりは、本当に綺麗〜と見るのが正しい気がする。

  • 綺麗なものやアートが好きなだけの素人の感想。

    思ったより普通のことが書いてあった。もちろん、専門家がどこをみているのか、どこに価値を置くのか、ということが知れて勉強になった。
    美術にあまり興味がないとか、普段綺麗なものを見分けるのが難しい人に、それらの感覚的なものを知識として教えるための教科書なのかなー?という印象。

    実は前から購入を迷ってるアンティークの指輪があり、しかしダイヤは昔のものなのでほぼ原石の形のローズカット。そのあたりの価値を知りたいと思ったんだけど、その用途には向いてなかった。主に近代のジュエリーについての本かなと。

    一点、あちゃー、と思ったのが「1.5ミリ (0.01カラット)以下のダイヤモンドの場合58面より17面のシングルカットの方が強く輝く」という部分。オーダー入れる前に知りたかったなぁ(笑)。ブリリアンカットが一番輝くと思ってた。確かにそう言われて見てみると、チラチラが小さすぎて「輝き」が感じにくい。今持ってる指輪のメレは100個ぐらいブリリアントカットだし、もう直ぐ来る指輪のメレももちろんブリリアントなので、受け取る前にちょっとワクワク感が薄れてしまった…。が、元々ブリリアント以外の指輪が欲しいと思ってて(これは⚪︎)、うっかりついで買いしてしまったものだったし(これは×)、今後はメレにも気をつけたい。衝動買いイクナイ。
    でも、この本を読んで、逆にもう大粒以外は(資産価値を求めないなら大粒でも)天然ダイヤでなくてもいいのでは(天然でも小粒は価値がないのでは)と思ったりもした。

    そういうのも含め、色々と勉強になった。

  • [図書館]
    読了:2022/3/20

    「裏」からの写真がこれだけたくさん載ってるのは初めて見た。裏を見ればどのくらい手をかけられたかが分かると。

    ・裏取りがきちんとされていない(ドリルで穴開けただけ)
    ・石が石座から浮いている
    ・劈開しやすいエメラルドの上下を外部にさらす構造のリング
    ・複数並んだダイヤモンドのテーブル面が不ぞろいででこぼこしている
    ・プロングセッティングの爪のかかり方がばらばらで雑


    ・主石(ルビー)のサイズが十分でなく迫力に欠ける
    ってそりゃあ著者の趣味の話なんじゃ?

    「大自然が生み出した」と「優れた構想」って何回言うねん!と思った。

    合成ダイヤモンドには否定的。宝石としての「価値はない」と一蹴である。組成が同じで研磨した後の見た目が同じなら「大自然が生み出した」かどうかなんて美しさに価値を置く人、使う人にとっては分からない上にどうでもいいし、サステナブルという視点からは重要だと思うんだけどねぇ。頑なに「希少性がないから価値はない」と言い続けてると、天然ダイヤモンドは「かけなくていい労力と金をかけたもの」と見做されてどんどん見離されてしまうんじゃないかねぇ。ここ100年で「かけなくていい労力と金をかけたもの」ってどんどん廃れていってるし。最後の砦であるかのように「稀少性」を主張し続けるのも、これだけ市場にダイヤモンドが行き渡った状態で何言ってるの?感がある。

    その他勉強になったこと
    p 30 ラウンドブリリアントカットは2.0ミリ(0.03カラット)を下回ると急激に輝きを失いますが、3ミリ(0.1カラット)に近づくと輝きが増します。
    例えば2ミリを上回るダイヤを20個使用した美しいジュエリーは全体的に小さくして1.7ミリ前後のものにすると輝きのない全く魅力を失ったものになります。サイズによる輝きの違いを理解したうえでの宝石の選択・組み合わせは、構想の良し悪しの重要なポイントなのです。

    p. 156 指輪の腕下の厚み:指に馴染む仕上げに通常必要とされるのは1.2ミリ

    p. 165 ローズカットはをもともと輝かないので、19世紀には底面に箔を貼ってセットし、箔の助けを借りて輝きを引き出していた。現在ではローズカットは輝きが欲しくない時に裏面を開けて使い、ブリリアントカットにない味わいを出している。

    p.59 1.5ミリ(0.01カラット)以下のダイヤモンドの場合58面より17面のシングルカットの方が強く輝く。
    6ミリ(0.8カラット)を下回ると1個で存在感を示すことが難しくなり、同じサイズを3個並べる3ストーンやさらに小さなサイズを5石以上並べたバンドタイプが、ダイヤモンドの美しさを引き出すことになる。

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著者プロフィール

諏訪貿易株式会社会長。慶應義塾大学経済学部卒業。1965年米国宝石学会(GIA)宝石鑑別士(G.G.)資格を日本人第一号として取得。CIBJO(国際貴金属宝飾品連盟)色石委員会副委員長、ICA(国際色石協会)執行委員、NHK学園ジュエリー講座講師、(社)日本ジュエリー協会理事などを歴任。著書多数。

「2022年 『決定版 アンカットダイヤモンド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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