「冒険ダン吉」になった男 森小弁

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  • 産経新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784819111386

作品紹介・あらすじ

漫画の「ダン吉」にはモデルがいた!南洋で大酋長になった森小弁。明治人の海外雄飛を描いた波瀾万丈の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 冒険ダン吉を知らない人も多いかと思うが、南洋諸島の酋長が活躍する漫画である。主人公の森は生粋の日本人であるが、明治にトラック島に渡り後にトラックの大酋長となった。トラック島は太平洋戦争中に帝国海軍連合艦隊主力の停泊地となったことで知られている。森はまだスペインの植民地だった頃トラックに入り、その後ドイツ領となり、第一次世界大戦で日本の統治領となった。それまでは単なる植民地として搾取されるだけの南洋諸島だったが、日本が運営するようになってから現地人と一体となって発展していくことになる。森はそのことに大きく貢献し、日本との貿易で現地に富をもたらした。現在は森のひ孫がミクロネシア連邦大統領となり、トラックに直系だけで千人が暮らし、日系人が国の3割を占めるようになった。家の近所にはかつて大日本航空横浜水上飛行場があり、ここからあの二式大艇で南洋諸島のサイパン・パラオまで定期便が出ていたそうだ。パラオまでは17時間だった。当時の日本が南洋諸島運営に力を注いでいたことがわかる。二式大艇でパラオへ行くなんて、まさに夢のような話である。

  • トラック島で大酋長になった男。明治の男はすごい。
    おまけに日本人の酋長が何人もいた事に驚いた。

  • 政府の庇護を拒否して、明治時代に一人でトラック島に渡り、王道楽土を実践する志高い男のものがたり。これこそNPOの走りではないか。産経新聞に連載されたノンフィクション小説。

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著者プロフィール

1963年、福岡県生まれ。89年、産経新聞社入社。新潟支局、社会部、経済本部などを経て、社会部編集委員に。2015年、産経新聞社を退社。著書に『未帰還兵(かえらざるひと) 六十二年目の証言』『チベットからの遺言』『「冒険ダン吉」になった男 森小弁』『キスカ島 奇跡の撤退 木村昌福中将の生涯』『魂還り魂還り皇国護らん 沖縄に散った最後の陸軍大将牛島満の生涯』『戦地からの最期の手紙 二十二人の若き海軍将兵の遺書』『アッツ島とキスカ島の戦い 人道の将、樋口季一郎と木村昌福』など。著書に『未帰還兵(かえらざるひと)六十二年目の証言』『チベットからの遺言』『キスカ島奇跡の撤退 木村昌福中将の生涯』『魂還り魂還り皇国護らん 沖縄に散った最後の陸軍大将牛島満の生涯』など。

「2017年 『極秘司令 皇統護持作戦 我ら、死よりも重き任務に奉ず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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