- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820557692
感想・レビュー・書評
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リアルハードボイルド
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※本書のゴーストライター(!)を担当した人物が、のちに本書のゴマカシを告発していたりする。
『幻想の英雄』 (1977年)
https://booklog.jp/item/1/B000J8YJJ6 -
2014年1月逝去の小野田氏執筆の本書。戦争終結後も29年にわたり、ルバング島で遊撃戦を展開し続けたのはあまりにも有名。
しかし、本人は後にどう思ったのか詳細はわからないけど、あまりにも気の毒で、だからこそ戦争は絶対にいかんということを改めて思い知らされる。 -
2014年3月23日に開催された「ビブリオバトル関西大会inいこま」予選Dグループで発表された本です。
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この本を読み終わった直後に、この本の代筆者(ゴーストライター)だと名乗りでた津田信著「幻想の英雄-小野田少尉との三ヵ月」を読んだ。
津田氏のご子息が全文を公開されているので、この本を読んだ後でそちらの一読もおすすめしたい。 -
太平洋戦争終了後、フィリピンのジャングルに潜伏し、ほぼ単独で30年に渡って抗戦を続けた小野田寛朗氏の自伝であり、かつ彼の処女作である。
戦争の話題は何かと扱い難いものであるが、それとは別に同氏の強靭すぎる精神力と環境適応力の凄まじさを感じることのできる一冊。
彼は元上官の説得により、30年ぶりの帰国を果たすが、経済発展を遂げた日本のあまりの変わり様と、「軍国主義の亡霊」として扱われた苦しさからブラジルへ移住してしまう。
彼の人生を変えた戦争、敗戦から復興した日本の双方に一種の虚しさを感じずにはいられない。
そう軽く表現することはできないが、「事実は小説より奇なり」を体現する人物である。 -
本書がルバング島から帰還して、最初に発表された手記である。簡潔にしてハードボイルドのような文体、的確な状況掌握、作戦を遂行するための強靭な意志──発見直後の写真と同じ小野田の鋭い視線が読者に注がれ、行間からは歯ぎしりする音が聞こえてくる。
http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20100414/p3 -
度々の投降勧告を一蹴するくだりは思わず笑ってしまうが、笑ってはいけないんだろうなあ。小野田さんのような人を軍人の鑑というのだろう。俺が同じ立場だったらすぐに投降すると思うけど。