オフィスの「業務改善」99のしかけ

  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820718116

作品紹介・あらすじ

仕事のムダをとり生産性を高めるとっておきのツール集。企画・開発・営業・事務・サポートサービスなど、あらゆる職場で効果的な実践ノウハウ。

感想・レビュー・書評

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  • 実際に利用できるかは、会社ごと違うと思ったけれど、アイデアは沢山貰える本だと思った。

    また、時間を置いて読んだら違うかも?

  • 無駄をなくすこと、生産性を上げるための方法をまとめたもの。この本の言う通り、手順書を作ってそれっきりということよくある。常にブラッシュアップしていく方向を心がける

  • 具体的なアイディアが多くあってよかった。仕事のミスをなくす99のしかけと併せて読むとよい。

  • 書いてあるのは当たり前なことばかりだが、当たり前なことが出来てないことを認識するのに読む本としては有益だと思う。
    ただ、カードとか使った具体的な改善策が紹介されてるけど本当にやってる人いるの?ってのが多かった。効果があった実例が紹介されてれば説得力が違うのだが。

  • 書いてある事の意味は分かるけど、少し頭デッカチな感を受けた。
    実務とのバランスも重要かなと思います。
    ただ、中身は濃いので、知識として得るものは多い。

  • メモ。当たり前のことばかりだけど。

    ・いかに速く正確に仕事を処理するかという方法を考える前に、この仕事の価値は何であるのか、自分のミッションは何であるのかを追求して、それを実現する手段を後から考えていくことが、オフィスの業務改善です。
    ・ムダは「価値のないモノ」であり、「必要ないモノ」ではない。顧客にとって価値のないモノをムダと言います。
    ・他社がやめられない、会社にとって必要で顧客に価値を提供していない仕事を見つけ出し、やめることができるか否かが競争力となるのです。
    ・常識を変えさせる一番の道は、体験させることです。未知なる世界を体験することによって常識の壁を破ることができるのです。
    ・これは顧客にとって価値なのか?現在の顧客、将来の顧客、他の市場の顧客、様々な視点から価値を探求し続けていきます。
    ・目的がない仕事のムダに気づくためには、仕事の目的を明確にする必要があります。大きな仕事の単位ではムダは見えにくいので、仕事を作業単位に分解し作業ごとに目的を明らかにします。
    ・アウトプットを定義する。
    ・現在行っている仕事をリストアップし、組織としての仕事の目的とアウトプットを書き出します。その目的とアウトプットが顧客に対してどのような価値を提供しているかを話し合い明確にします。次に、仕事を作業に分解し、その価値を提供することに貢献できていない作業を検討します。そして、貢献できていない作業をやめるための改善案を立案し、改善のPDCAを回します。
    ・早くするとか効率的にするというのではなく、やめる、なくすという視点で改善をすることが根治的改善を促します。
    ・物事が正常に進んでいるならば、極端なことを言えば放っておいてもよいはずです。正常なことを確認するよりは、異常であることについて対策を検討するほうが実りある会議と言えるでしょう。
    ・情報はつくった側の基準で送るのではなく、使う側の基準で相手に送るようにします。もらった側がすぐに使わない情報はメールで送らずに、掲示板などに体型立てて公開するようにします。
    ・伝えたいことがすぐに理解できなかったり、不必要な文章が多いメールには相手に負担を強いるムダがあります。
    ・簡単に理解できるようなことは競争力ではないのです。競争に打ち勝つためには、理解できないものを受け入れて、やってみて実践を通じてそれを理解するということができなければなりません。理解できないものをやろうとしない職場は、競争力ある魅力的な改善案をものにできない機会損失のムダを発生させます。
    ・新しいアイディアに対して、どうすればそれがうまくいくのかということに限定して検討するようにしましょう。

  • 第1章 まずは正しく「ムダとり」を理解する

    第2章 仕事そのもののムダを改善しよう

    第3章 仕事の段取り・手順のムダを改善しよう

    第4章 仕事の時間のムダを改善しよう

    第5章 コミュニケーションのムダを改善しよう

    第6章 仕事の管理・報告のムダを改善しよう

    第7章 仕事品質のムダを改善しよう

    第8章 仕事に対する気持ちのムダを改善しよう

    第9章 仕事の常識のムダを改善しよう



    ムダ取り改善とは、組織が必要と思っている仕事の中で、顧客に価値を提供していない仕事をやめること
    ムダとは価値のないモノを指します。では、価値は誰にとっての価値でしょうか? ビジネスの世界では、それは当然、顧客となります。願客にとって価値のないモノをムダと言います。(中略)
    ところが組織内でのムダは、自分たちにとって必要のあるなしで判断されています。顧客に価値を提供するために必要なことはムダではないと思っています。しかし、それは組織側の勝手な言い分です。例えば、顧客が見積書を求めたとき、会社に帰って部長の承認がないと見積書は出せないと言うことがあります。顧客は見積書がその場で欲しいのに、会社のルールで部長の承認がいるからと待たされるのです。顧客からしてみれば、部長の承認に価値はありません。会社の勝手な都合です。

    目的がない仕事はやめることを検討する
     日々の仕事を作業単位でカード化し、そこに作業の目的を書き出します。口頭ではなく、端的にワンフレーズで表現することでより明確になり、人によるブレ、バラツキを抑え、同じ目的を共有できるようになります。目的が書けない作業は、目的がない、あるいは、目的が明確でない作業であり、その作業自体の必要性が疑わしいことになります。ですから、それ自体をやめることを検討してみてください。単純にやめられるものは今すぐやめてみてください。


    業プロセスはアップストリーム型で考える
    プロセス順を整理するときは、上流から下流へと考えるダウンストリーム型と下流から遡るアップストリーム型があります。多くの人は仕事の順序ははじまりから終わりまでをイメージするダウンストリーム型で考えますが、最終アウトプットから遡って、この作業には必要なものは何? というようにアップストリーム型で考えるとより正確なプロセス順を明確にでき、やり直しのムダの発生を防止することができます。


    チェック項目に潜むムダを改善する
     チェックで使っているチェックリストの確認項目ごとの問題発見の状況を調査してみましょう。20回以上にわたって一度も問題が発見されてないチェツク項目は安心を得るための確認のムダが潜んでいます。問題発見が2回以上あるにも関わらず原因分析も再発防止改善もしていないチェック項目は修正する作業を繰り返させるムダが潜んでいます。


    ■5.資料や報告書を会議で読み上げる時間のムダを改善する
     会議で報告している人に報告によってどのような結論や方向性明示を期待しているか、明らかにしてもらってみてください。報告書や資料の中でその期待に直接関係する部分にマーカーで線を引いてもらってみてください。
     マーカー部分以外の箇所を読み上げているのであればそれが読み上げのムダとなります。
     報告をするときに、最初に今からの報告によって会議の場で得たい結論や方向性明示、意見などを宣言してもらいます。報告資料の最初のべージに入れてもらうのもいいと思います。


    ■6.キーワードを使って受信メールを振り分ける
    仕分け時問を減らすためには自動振り分け機能を活用し、自分でも瞬時に判別がつくようにタイトルにキーワードを入れます。受信メールの半数前後は、こちらから出したメールの返信です。まず、自分から出すメールのタイトルに【 】でくくり、例えば【予算管理】というようにキーワードを入れて送れば、そのタイトルのまま返信が戻り、自動振り分け機能も活用でき、自分でも瞬時に判別できるようになります。


    ■7.報告書のフォーマットを変えて結論を最初にする
     報告の場で結論を先に言う報告がされているかみんなで振り返ってみましよう。最後まて結論を言わないような報告もありませんか? このような報告には、不要な説明を聞かされるムダが潜んでいます。
     報告書のフォーマットを変えてみましょう。最初のページに結論を述べるぺージをつけて、その後、その結論に至る要因を説明するぺージとなる構成にします。このフォーマットを使って報告させるようにして、不要な説明のムダをなくすようにします。
     結論を最初に報告させ、要因をあとから述べる習慣をつけると、結果に対する要因を追究するようになり、よりよい結果を出す行動が身につきます。


    【感想】

    ◆当初、タイトルや装丁を見た時点では、「机を整理しましょう」とか「電話は机の左側におきましょう」的な内容を想像していたのですが、全然違いましたw

    とにかく、ポイントの最初に挙げた「組織が必要と思ってても、顧客にとって価値のない仕事はムダ」という一節からして目からウロコ。

    思い返してみれば、手段の目的化というか、「何のためにやるのか」という視点が欠落して、「やらなきゃいけないからやる」というようなワケの分からない理由でやってる作業も会社員時代にはありました。

    とはいえ、「その作業を廃止したい」と言ったとしても、過去の慣習に囚われて、なかなか止められなかったとは思いますが(元が半官半民の会社だったので、コンサバティブな社風でしたし)。


    ◆ただそれが通用したのも、景気が良かったから。

    私の脱サラ後は、どんどん人減らしが進み、残業代もカットされるようになったのだそう。

    もっとも、こういった目に見える経費の削減は実施するクセに、相変わらずムダな会議は多いし、押すハンコの数も減らないと聞きます。

    いや、ホント、私の元の会社の部長クラスの皆さんには、こういう本を読んで頂きたいと思うワタクシ。


    ◆ポイントに挙げなかった中で、興味深かったのが、同時に抱える仕事の量を減らして、1個流し(1つ1つ片をつける)での処理を推奨していたクダリ。

    まずは、手持ちの仕事を全部リストアップし、納期順に並べ、それぞれの工数を見積もります。

    そして、納期までの時間と工数の兼ね合いで、どうやっても間に合わないものは、残業や応援で対応。

    それ以外のものについては、同時に処理せずに、「納期順に1件ずつ処理せよ」、とのこと。

    確かにこのやり方だと、必要以上に仕事に追われることもないですし、それぞれの仕事の処理の見通し精度も高まる、という利点はあります。

    ……個人的には、全部の仕事にちょっとずつでも手をつけないと、何となく心配なんですがw


    ◆ところで、仕事の「マニュアル化」ですとか「テンプレ化」という話をたまに聞きますが、今やっている作業をそのまま落とし込むのだとしたら、ちょっともったいないような。

    例えばマニュアルを作る際に、それぞれの業務内容の見直しを同時に行えば、一石二鳥になるかもしれません。

    今現在行っているやり方で、特に大きな問題がないと、「ムダ」があっても気がつきにくいもの。

    そこで、本書に従って「どこかにムダがある」前提で、今一度チェックしてみることをオススメします。

    もちろん、普通に生産性を向上させたい方にも、本書は一読の価値アリ!

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著者プロフィール

松井順一
コンサルソーシング株式会社代表取締役。中小企業診断士、システムアナリスト、情報システム監査技術者。アイシン精機株式会社にてABS等の新製品開発に従事。微小洩れ測定法開発にて科学技術長官賞を受賞。その後、社団法人中部産業連盟、トーマツコンサルティング株式会社、現職にて、TPSベースの営業・管理間接・開発・サービス業務改善、製造ライン構築・現場改善、5S、目で見る管理、経営戦略のコンサルティングを行う。現地現物での実践重視の人づくりに定評がある。【著書】「ダンドリ倍速仕事術100の法則」「実践 問題解決最強ツール37」「仕事の見える化99のしかけ」「仕事のミスをなくす99のしかけ」(日本能率協会マネジメントセンター)「職場のかんばん方式トヨタ流改善術ストア管理」「職場のかんばん方式2 トヨタ式人づくり改善塾 」(日経BP社)他

「2021年 『トヨタ流 仕事の「見える化」大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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