インテグラル心理学 ―心の複雑さと可能性を読み解く意識発達モデル
- 日本能率協会マネジメントセンター (2021年1月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (720ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820728498
作品紹介・あらすじ
「ティール組織」「成人発達理論」そして、「インテグラル理論」は、私たちに希望をもたらしてくれました。それは、「人・組織・社会は、潜在的により高次のものへと発達・変容し得る」というものです。
では、実際に、私たちはどのような道筋をとおり発達・変容していくのか、どのようにしてより高次な存在となり得るのか――そのひとつの手がかりとして、古今東西の「心理」についての洞察・考察を、統合的な視点で織り上げたのが本書です。
「人はどのようにして、発達・変容していくのか?」「統合的な癒しとは、どういうものなのか?」今、注目を集める発達論について、より深めるうえで必読の1冊です。
感想・レビュー・書評
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700ページを超える大著。
「無境界」と「インテグラル理論」というウィルバー自身における入門書は読んだけど、本格的な著作はこれがはじめてかな?
これは、入門書というより、教科書みたいな位置付けなのかな?インテグラル理論の4象限、レベル、ラインを始め、キーワードが丁寧に説明される。
といっても、ウィルバーの議論はとても壮大かつ抽象的で、ある程度、丁寧な説明を読んでも、まだまだ腑に落ちる感じにはならないけど、これはメタ理論だからね〜。
なかに入っているものより、それをいれるフレームワークについての理論なんだよね。
それでも、ほんとにたくさんの気づきがあったし、自分のなかにあったさまざまな混乱がしかるべきフレームワークで整理できつつある感覚がある。
ウィルバーは、ポストモダーンに対して、批判的な視点であるとこれまでの著作から感じていたのだが、この本の説明を読むと、その良いところはしっかりと評価しつつ、問題を明確にしていく感じで、あ〜そうそうと共感した。
ウィルバーのだした解答にかならずしも完全に合意するわけではないが、やっぱインテグラル理論はしっかり学ぶ必要はあると思った。
巻末のさまざまな理論をレベルで位置付ける表が延々と続くところが圧巻だな〜。