時代を拓いた教師たち II: 実践から教育を問い直す

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820804222

作品紹介・あらすじ

発言したくてたまらない。子どもたちが心待ちにする授業とは-教育実践の豊かな蓄積が、混迷する現代を切り拓く。

感想・レビュー・書評

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  • 渡辺貴裕さん : 鳥山敏子とイメージの世界 ――生き生きとしたからだをとりもどす―― (39-50頁)

     4年前に出版された『時代を拓いた教師たち 戦後教育実践からのメッセージ』の続編。今回は鳥山敏子氏の実践を取りあげた。鳥山氏は、物語の登場人物や動植物、自然物に「なってみる」授業や、互いの声を聴き合う音読の授業を通して、子どもたちに身体の感覚への気づきを促し、実感に根ざした学習を推し進めていった。こうした鳥山の取り組みは、「からだ」の側から近代学校における学びの姿を問い直すものであったといえる。

    49頁より
    鳥山はこうして、約束事に馴らされて麻痺している「からだ」、学校のなかでいわば制度化されてしまった「からだ」を変えていく試みを繰り返してきた。「なってみる」活動や音読の聞き合いなどもまた、自らの「からだ」の感覚に根ざした学習であると同時に、それ自体が、感覚に忠実でいられる「からだ」をとりもどしていく過程であったといえる。

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著者プロフィール

佛教大学客員教授,京都大学名誉教授

「2023年 『新しい時代の教育課程〔第5版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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