BRIDGING ブリッジング - 創造的チームの仕事術 -

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822200749

作品紹介・あらすじ

新規事業に人材を集めて「プロジェクトをデザインする」という観点から、ものづくりの在り方、参画・貢献するための働き方を解説

市場や社会にインパクトを与える新しいモノやサービスを生み出すためには、これまでに基盤を築いてきた企業あるいは自治体と、様々な才能を持つ外部の専門家が適切にチームを組み、創造性を存分に発揮できるようにプロセスを踏む必要があります。
その時に、組織の立場で関わる人材と独立した立場で関わる人材、組織と社内外の個人の間に生まれがちな「谷間(溝)」に橋を架ける意識や、その役割となる人材を重視して臨まないと、せっかく投じる経営リソースを生かせないまま終わってしまいます。
本書では、新規事業のために特別に人材を集めて「ブリッジング」という観点から、これからのものづくりの在り方や進め方、そこに参画・貢献するための働き方を解説します。


◆主な内容
1章 クリエイターがもたらすもの -組織に創造性を招くために
2章 マインドセットをデザインする -プロジェクトのあるべき姿を考える
3章 チームをデザインする -どう編成し、どう運営するか?
4章 オーダーをデザインする -何を、誰に、どのように依頼するのか?
5章 マネーのデザイン -お金の稼ぎ方、かけ方

感想・レビュー・書評

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  • チーム運営などを考えていた時に読んだ本。図書館で借りた。実際の内容は、外部クリエイターと一緒に新規事業のコンセプトや予算はこう考えよう、みたいな話。著者は有名なプロジェクトで外部との混合チームを橋渡し人でその時のポイントが書かれている。クリエイティブやプランを「外注」と捉えている日本企業あるある、みたいなところから話は展開。

    以下メモ
    ●プロジェクト全体をデザインする。プロジェクトの骨子は全て組織の内部で決まっていて、自分たちでできない「部分」を外に出す、のような外注で上手く回る時代は終わりを迎えつつある。※とはいえそれに付き合うフィーはもちろん高くなる
    ●企画するというよりプロジェクトデザインする。過去を踏襲する提携の業務や成功体験に縛られた組織ではない。
    ●何を目指すかを考え抜き「言葉」にする。会社として個人の視点でも構わないのでどうなれば成功と言えるか。会社で決まったことだから、他もやってるから、差別化になるから、成功に導く本質的な動機にはならず、確実に創造性や新奇性を生み出す原動力にならない。
    ●マインドセットの肝。「ビジョン」プロジェクトがどんな未来のためにあるかを明確にする。「ミッション」プロジェクトが何を実現するのかを明確にする。「コンセプト」プロジェクトとしてこだわる価値を明確にする。
    ●ビジョンの作り方。プロジェクトを通じてどんな未来を実現したいか。自らの立ち位置を意識し、広がりのある世界に視野を向けること。
    ●ミッションは現実的な数字で表されるべき。新奇性の高いプロジェクトは工数管理やガントチャートとは相性が悪く、細かく進行管理するよりは要点を明確にしていくこと。
    ●多くのクリエイターも大なり小なりの組織に所属した経験があり組織内で新しいことに取り組むのがいかに難しいかはわかっている。したがって相手に熱意があるかをみて協力する。

  • 大変面白く、明晰な組み立てで、一気に読みました。
    まさにこれこそが様々な課題の核だなあと思います。

    新国立やら豊洲やら、発注者の能力に問題があるために座礁するプロジェクトが少なくないですが、かと言って発注者ばかりを責め立ててもできないものはできないわけで、こうした橋渡しをできる人が登場しなくてはならないのだと思います。

    田舎の特に公共の小さな仕事でも構造はまったく同じ。また、大学などの産学連携の話でも、本書の「クリエイター」は研究者やエンジニアにも拡張できるわけで、ここにも同様の構造があります。

    身につまされながら読みました。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。トーンアンドマター代表取締役、プロジェクトデザイナー

「2017年 『これからの地域再生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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