- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822248529
作品紹介・あらすじ
ライブは録音OK、音楽は無料で聴き放題。それなのに年間5000万ドルも稼ぐ。40年前からフリーもシェアも実践するヒッピーバンド、それはフリーでシェアでラヴ&ピースな21世紀のビジネスモデル。
感想・レビュー・書評
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グレイトフル・デッド。正直何も知りませんでした。
折角なのでAmazon musicで聴き流しながら読み進めましたが、当時にしては寛大なバンドだったんですね。
マーケティングとの繋がりは後付けかも知れませんが、あくまで一例としてで良いかと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ファンと直接つながり、コミュニティを作って交流、ライブの録音を認めてコンテンツを無料化、口コミで人気を高める…。ビジネスの常識にとらわれず、やりたいようにやってきたことが、いまでは最先端のマーケティングにぴったりと合致してしまった。時代を40年以上も先取りしていたバンド、グレートフル・デッドをビジネスの側面から読み解くと、「結果オーライ」という文字が浮き上がる。
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グレイトフルデッドって名前は日本じゃあまり知られてない。有名なのは曲よりグッズかな。カラフルでかわいいクマとか骸骨の絵のやつ。自分も何度曲を聴いてみてもあまり好きになれなかったのは、演奏が上手でもないしヒット曲も無いし作曲もほとんどしないから。でも、それでも60年代から生き残れている理由は商法が独特だから。曲はコピー自由とかファンが一体となってライブを作り上げるとか、マイノリティを受け入れる姿勢とか、双方向のコミュニケーションとか、今のSNSやAKBに繋がるような話ばかり。すごい参考になった。また曲聴くのをチャレンジしてみようかな。
以下のキーワードに少しでも興味持ったらオススメ。
・ヒッピー、西海岸、ヘイトアッシュベリー
・60年代、70年代の洋楽好き
・ソーシャルメディア
・著作権改悪
・変人、マイノリティ
・マーケティング -
いまとなっては、それほど驚きはない内容だけど、
グレイトフルデッドが昔から実践していたという意外性が面白い。
しかし、一番の驚きは、これを糸井重里監修で日経から出版したこと。
音楽系の出版社が地味に翻訳出版しても
まるで売れなかっただろう。
モノを売るには、「誰が」「どこで」「どうやって」やるのかが大事、
ということがよくわかる。 -
自分のたちのコンサートの音楽を自由に録音させて、
友達に配布するのを自由に認める手法は驚きだ。
マーケットを考えてやり方を考えたというより、
素直に自分たちのやりたい事を追い求めたらこうなったって感じだろうか。 -
情熱、ファン、シェア
これらがキーワードとして読み取れる。
ファンを何よりも大事し、ファンのためにさまざまな工夫をした結果、
21世紀にも通用するようなマーケティングが出来上がった。
そんなGreadful Deadのファンへの愛が感じられた内容だった。 -
Grateful Dead の軌跡を現在の視点で見直したら
「ソーシャル」で「正しい」方法をとってきたのかもしれない.
この見方は「成功」の事実から後追いした詭弁にしかすぎない.
(ある事柄一つで当たったからその占い師は正しいと評価するのは,
同じ占いが外れたこともあるかもしれないことを無視している)
この本では「Gretaful Dead的だから○○は正しい」と
成功論から正当性を導きだしてしまっていて,
恣意性や時代性を感じてしまう.
(アメリカではヒッピー的な文化とDC中心の文化がせめぎあっている)
このように,成功論やマーケティング論として見ると
怪しい切り口だと思うけれども,
それでもなお好きなことを貫き通すために試行錯誤して,
結果として成功を収めてきた彼らの軌跡はすばらしいと思う.
方法論を真似るのではなく,
目的のために最善の方法を模索することが重要だと読めば
とても力強い味方になる本だなと感じた.
(形式を真似するフォロワーじゃダメだとちゃんと書かれている)
ところで,ライブ録音を許しているのはGretaful Deadだけではないし,
ネットにある録音音源削除のトラブルがあったことも忘れちゃならない.
(これはプロダクションの方針なのかもしれないけど)
追記1: この本の装丁のサイケデリックさはすばらしい.
追記2:
「マーケ」という略語でやったもん勝ち精神なら成功事例の手放し賞賛や,
フォロワーを増やすことで旨みをまそうという戦略もありなのかもしれない. -
1960年代西海岸の伝説的バンド「グレイトフルデッド」。彼らのライブは当時から録音フリー・コピーフリー。今なお熱狂的ファンを持ち続ける。このバンドのマーケティングに学ぶわけですが、そのキーは「変人であれ」ってことと、「ドラッグでキメろ。」ってことでしょうか。いやまあ冗談ですが。
「マーケティングのメッセージをコントロールするな。」P153、など学ぶことは多し。エンターテイメント系の職業の人のみならず、「面白い企業」にしたい(働きたい)と思う人は読むといいかも。言うは易し、行うは難し、ですが。 -
コンセプトは馬鹿っぽくてよいし何よりキャッチーなのだが、肝心の内容はグレイトフルデッドを聞いてみたくなるだけで、マーケティングの方は当たり前のこと(奇想天外なアイデアを〜とか、無料コンテンツを配布しろ〜とか)だけ。ちなみにこの後聞いてみたのだがとても退屈なカントリーでした。
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ファンをいかにして作るかがスタートじゃないか?
きっと気づいたら大きくなっていたんじゃないかと。