スタートアップ・ウェイ 予測不可能な世界で成長し続けるマネジメント

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822255695

作品紹介・あらすじ

どうすれば組織は成長しつづけられるのか、成果を出し続けられるのか。
少し先も予測できない今、もうこれまでのやり方は通用しない。
輝いていた企業も、たった数年で衰退してしまう。
GE、トヨタなど先進企業が採用する「スタートアップ・ウェイ」を
世界100万部のベストセラー『リーン・スタートアップ』著者が紹介します。

■クリステンセン教授など大物が大絶賛!
「大企業になっても成功しつづけるにはどうすればいいのかを研究してきたが、まさしくその実践的ガイドとなるのが本書だ」
クレイトン・クリステンセン(『イノベーションのジレンマ』著者、ハーバード・ビジネス・スクール、キム・B・クラーク記念講座教授)

「最先端を行きたいと考えるリーダーなら、この本の内容をじっくり身につけなければならない。本書は、大企業から家族経営の零細企業や非営利組織にいたるまで、先進的な組織にとって、今後何十年も必須の道しるべとなるだろう」
ローレンス・サマーズ(チャールズ・W・エリオット記念講座教授、元米国財務長官)

「大企業がスタートアップのようになるにはどうすればいいのか……いや、その企業が生まれた当時の集中力や熱気を取りもどすにはどうすればいいのかと言うべきか。そのやり方を示すのが本書である」
マーク・アンドリーセン(アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者兼パートナー)

■GE、トヨタなど大企業、ドロップボックスやエアビーアンドビーなど豊富な事例

GEやトヨタがいかに「スタートアップ・ウェイ」で組織を生まれ変わらせたのか?
「俺たちが作っているのは、すぐに修正できるようなソフトウェアと違うんだ」
当初は大企業の社員、役員に大きな反発を受けながらも、著者エリック・リースは組織、社員の思考、人事制度も変革していく。その生々しい事例とともに、スタートアップ・ウェイの実行方法が手にとるように理解できます。

■具体的な「スタートアップ・ウェイ」の手法を解説
実用最小限の製品(MVP)、ピボット、構築―計測―学習ループなど「リーン・スタートアップ」の方法論のほか、「革新会計」「成長委員会」「要となる仮説」(LOFA)など著者のスタートアップ・ウェイのメソッドをわかりやすく紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 大きく考え、小さく始め、すばやく成長する。
    リーンスタートアップの原則を、チームとプロジェクトの動き方に具体的に当てはめて記述されています。
    「行動しやすさ、わかりやすさ、チェックのしやすさ」「ピボットのタイミング」「チームの基本行動統一のためのポリシーづくりの重要性」など新規事業のスタート、グロースどちらにも焦点があたっていて、だれにでも飲み込みやすい内容になっています。

  • リーンスタートアップの続編であり、応用編である。この本では新規事業を立上げた後の周りの環境の作り方や組織文化の醸成についてがメインに書かれている。実際に新規事業を進めると社内規定のハードルにあたることが多いので、巻き込むためにどう動くか、そして組織文化を変えていくのかが書かれているのでマネジメント層に是非読んでもらいたい。「大きなビジョンを持って小さく始める」これを意識して進めることが1番大事。

  • 少し難しい印象。
    言ってることはわかるが、今の自分の知識と経験では深く落とし込むことができなかったので、改めて読みたい。

  • どうすれば長期にわたり成長と成果が表現できるのか
    スタートアップだけでなく伝統的な大企業に導入するための方法論

    支える五原則
    継続的イノベーション:新たなブレークスルー見つける
    スタートアップを仕事の原子単位とする:実験できるチーム
    アントレプレナーシップ(企業家精神:新しい事業の創造意欲に燃え、高いリスクに果敢に挑む)
    再創造:長い歴史があっても組織の構造変える
    継続的変容:新たな課題に直面するたび組織のDNA書き換える

  • 「どうすれば長期にわたり成長と成果が実現できるのか」

    ウェイが広がることで、アントレプレナー的なチャンスがあまねく人に与えられ、より長期的視点で持続的に社会が発展を遂げられる。

    従来型の総括マネジメントと、不確実性を前提とした21世紀の起業マネジメント。両者をうまく組み合わせ、継続的なイノベーションへの活力を生む方法論が、「スタートアップ・ウェイ」である。

  • スタートアップによい

  • 既存の組織に新規事業を認めてもらうにも、小さく始めて実績を蓄積させていく必要がある。
    そしてそれらが評価される仕組みづくりも必要だ。そのためには二軸の評価軸が必要だと考えた。一つはセーフティーな評価軸。これにより仮に失敗したときにも最低限の補償を確保する。もう一つが新規性を評価する評価軸。
    この二つによってチャレンジ精神のある企業、企業内起業が促進されるのではないか。

  • リーンスタートアップの応用編的位置付けの一冊。
    アントレプレナーシップやリーンというスタートアップ的な手法をいかに大企業などの既存企業に取り入れていくか。
    示唆多く、参考になる一冊。

    <メモ>
    ・スタートアップウェイを支える5原則。
    1継続的イノベーション 組織の上から下まで様々な人材と創造性を活用し、新たなブレークスルーを見つける方法
    2スタートアップを仕事の原始単位とする。実験のできるチームが必要で、それは他とは異なる組織構造で支えられなければならない
    3かけている機能。ほとんどの組織はアントレプレナーシップという機能がかけている
    4再創業 組織の構造を大きく変えることは会社を新たに創業し直すに等しい
    5継続的変容 新たな課題に直面するたび組織のDNAを書き換える能力が必要。
    ・古臭い企業は経営管理による安定成長、先進企業は継続的イノベーションによって世の中に衝撃を与え続ける。衝撃を世間に与えられる可能性が高くなるようにする。大きく考える、小さく始める、素早く拡大する。
    ・生産的な失敗に報いる。継続的イノベーションで後塵を浴びせ続ける。
    ・アントレプレナー機能 大きく成長し、将来社内に新部門を設置する可能性もある構想を統括する機能。実験や繰り返しを重視するアントレプレナーの意識を持って組織の日常業務ができるようにする機能
    ・スタートアップへの参画の理由はミッションに賛同したから、ビジョンを実現して世の中を変えたいと考える人が多い。ROI、市場シェアなどの遅行指標と顧客エンゲージメントや顧客満足度、リピート率、コンバージョンレートなど先行指標との違いを頭に叩き込んでおく必要がある。
    ・リーンスタートアップの仕組み
    1スタートアップが成功するために真でなければならない信念を明らかにする。要となる仮説。
    2仮説をできる限り短時間で費用もかけずけんしょうできる実験を用意。実用最小限の製品 MVP
    3科学者のように考える。何がうまく言って何がうまくいかないのか学ぶチャンスと捉える。検証による学び
    4実験で学んだことを持って最初に戻る。繰り返しを構築、計測、学習のフィードバックループと呼ぶ。
    5一定の間隔で戦略を変更すべきかそのまま方向性を維持辛抱すべきか判断する。ピボットまたは維持。
    ・自分が解決しようとしている問題が本当に世間で問題とされていることか確認するための問い
    1みんな抱えているはずと思っている問題は本当に人々が抱えている問題なのか
    2その問題に、皆、今はどう対処しているか
    3自分のやり方は、今やられている対処方法より優れているのか。
    分析による停滞は避けるべき。検証する仮定はなるべく少なくすべき。最初は高リスクの部分に集中すべき。
    学びのチャンスがなるべく大きくなる行動に集中する。
    ・価値仮説とは製品やサービスを使い始めた顧客に心から喜んでもらえるのかを検証する仮説。お金を出して買ってくれるか、リピートしてくれるか。
    成長仮説とは顧客が増えていくのかを検証する仮説。
    成長に向けてどういうメカニズムを採用するか、他の地域にも応用できるか、口コミを推進できるか。
    一般的には価値仮説を検証後、成長仮説に進む。
    ・推論を正しく行うには3つのしやすさが重要
     1行動しやすさ 
     2わかりやすさ
     3チェックしやすさ
    ・ピボットのタイミング
     方向転換か辛抱かの検討会議をあらかじめ予定に入れておくといい。日々のルーチンに組み込んでしまう。チームメンバーの意識統一として、常に自問自答がなさσれるようになる。
    ・企業マネジメントは責任が土台にあり、その上にプロセスがあり、そこから醸成される文化があり、それに惹きつけられる人という4要素から構成される。
    ・変革の3フェーズ。
    1実験適応解釈により基礎を作る。クリティカルマスを超え、新しいやり方が認められ、大きな変化が可能にあんるまでの期間。
    2スケールアップと展開を進める時期。あちこちから文句や抵抗が噴出するので、政治的力を得て乗り越える必要がある時期。
    3組織の根幹をなす真相の仕組みに切り込む時期。変化を一時的なものに終わらせず定着させるための仕組みを作る時期。
    ・フェーズ1
     少数プロジェクトで初め数を増やしていく
     機能横断的な専任チームでパイロットプロジェクトを推進する
     新しい概念を自社に適した表現やツールに落とし込む
    ・革新会計とは普通の会社で使われている評価基準(売上、顧客数、ROI、市場シェアなど)が全てほぼゼロのとき、全身度合いが評価できる手法。
     ・一種の先行指標を枠組みとする。成功の予兆となるもの。
     ・一番重要な要となる仮説にチームが集中するように仕向ける仕組みとなる。
     ・機能や部門、地域でリソースを取り合う交渉を、数字を元に共通の言葉で行えるようにする。
     ・長期的な成長や研究開発と、イノベーション資金を提供する仕組みとを、価値を生み出す力について監査できる形で結べる。

    ・レベル1顧客一人当たりのデータを評価基準とする。
     例としてコンバージョンレート、一人当たり売上・一人当たり生涯価値、定着率、顧客一人当たりコスト、紹介率、チャネル浸透率
    ・レベル2ビジネスケース。事業全体の状態がわかる状態にする。コスト面も見込む。
    ・成長のエンジン。
    1粘着型成長エンジン 自然減より口コミ紹介が多い
    2支出型成長エンジン 既存顧客の売上を再投資して新規顧客を獲得する
    3ウイルス型成長エンジン フェイスブックのように使ってもらうだけでその副作用として新規顧客が得られるもの。
    ・レベル3正味現在価値。データが得られることにビジネスケースを再計算し、NPVの値が変動するもの。夢想計画に対し、施策によってNPVがどの程度変化するのかを常時チェックできるようにしたもの。学びを全て正味現在価値に落とし込んで評価する。
    ・アントレプレナーシップで重要なこと
     機能の担当を定める
     担当者を単なる未来信者や扇動者とするのでなく、責任を持って業務を推進する立場とする
     アントレプレナー型人材のキャリアパスとそういう人向けのパフォーマンス開発プロセスを用意する。
     複数の柱をカバーするクロストレーニングを提供する。(創業経験があるとこれが強い)
     組織全域で素晴らしいアントレプレナーシップを醸成するために、研修、指導、支援、コーチング、ベストプラクティスを提供する
     アントレプレナーシップ以外にも同種の教育を行う
     企業全体の方針を決定する際、ゲートキーパーなど他の昨日と同じテーブルにアントレプレナーシップ機能も座らせる。
    ・社員全員にアントレプレナーとなるチャンスを提供し、進化の種をまくマネジメントがスタートアップウェイの神髄。
    ・アントレプレナーになる動機 
    1ビジョンと明るい見通し メンタリティ。
    2スキルと資源 資源をうまく融通すること
    3リスクと責任 リスク軽減重要

  • 継続的にイノベーションを生み出す組織を作る為に。
    まずはうちのチームで試してみよう。小さく始めて、失敗して、そこから学べばいいだけなんだから。

  • リーン・スタートアップと同じ著者で、続編とも言える内容。スタートアップやアントレプレナーシップの在り方を大組織にもインストール出来る形で噛み砕くという挑戦が見られる本書。社会の不確実性が増すのに応じて、組織心理学的アプローチの重要性が増していると感じさせる一冊です。

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